邦画ブラボー

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「安城家の舞踏会」

2011年12月15日 | ★人生色々な映画

 やはりすごかった「安城家の舞踏会」!!

見せ場満載で

ツボ満載。

全部の台詞を暗記したいし

仕草もまねしたくなって

もう10回くらい見てしまいました!(爆)

何度も見て噛みしめたい玉のような映画。

木下忠司の音楽も優雅に

映画を盛り上げています。

脚本は新藤兼人。

 

没落寸前の華族「安城家」で開かれた

舞踏会の一夜を描く。

登場人物すべてのキャラが立っている群像劇であります。

 

吉村公三郎の演出は

予定調和を許さない驚きに満ちており

役者も生き生きと各々のパートを演じきっている。

 

筆者のツボ

 

その1

絶望して

自殺を図ろうとするお父様(滝沢修)に体当たりをくらわして阻止する原節子。

父親を猛烈タックルで弾き飛ばしながらも

「ごめんあそばせ」

とつぶやく

 原節子の品がすごすぎ!

 「ご辛抱あそばせお父様!」もノックアウト級な台詞。

その2

いきなり札束をかかえて出てくる原節子

 

その3

女の呼びかけにも答えず

ピアノを弾く若様、森雅之

ごうを煮やした女中の行動が・・・びっくり!!

●●● 壊れなかったかしら~~~

 

その4

滝沢修のお殿様ぶりと激高・狼狽シーン 

 

その5

元安城家運転手神田隆のひとり芝居のすばらしさ:

悪役で有名な神田さんしか知らなかったので

若々しくてしかも抜群に上手い演技に惚れ惚れしちゃいました!

 

 その6

華族としての高いプライドを持った

長女を演じた逢初夢子:

レースのハンカチを噛みながらの

「だけど昭子の心は華族!」にしびれました~!

 

その7

森雅之に翻弄され

辱めを受けて逆切れする津島恵子

メリハリ抜群の芝居と

ぴちぴちの色っぽさ!

「酔いどれ酒場」

「七人の侍」もすばらしかったけど

この小娘役最高! 

 

その8

森雅之の端正でいかがわしい魅力が堪能できて

大満足!!

「ごきげんよう」

 という挨拶がこれほど似合う男優もいない。

 

などなど書ききれない

お宝シーンが次々に・・・ 

 

重厚でありながらもきっちりエンターテイメントしている

絶妙のバランスは

さすが吉村公三郎です。

 

古い体制から新しい価値観へ・・・・

安城家の一夜が象徴しています。

感動がひたひたと胸に迫ってくる

クリスマスにぴったりの映画を

 

あなたもぜひご覧あそばせ!