邦画ブラボー

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大幹部 殴り込み by 渡哲也

2014年06月28日 | ★ハードボイルドな映画

渡哲也が

チンピラヤ●ザを全開で演じきっております。

 

のっけから肝が据わった鉄砲玉ぶりを発揮する

渡アニイとそのまたアニイ(青木義朗)、そして手堅い仕事しそうな

藤竜也のトリオ。

 

冒頭の、激しいアクションのたたみかけは

007をほうふつとさせるスピーディさです。

いやホント!

 

おつとめを終えて出てきてみたら

その世界の力関係はがらりと変わっていた。

 

キャストが超豪華なのも

ただの娯楽作品とは一線を画したたたずまい。

いくつかの見どころがあります。

 

●アニイたちの固い絆 (渡 青木 藤): 藤と青木の最後はグッとくること請け合い

●チンピラ三下たち(尾藤イサオ・佐々木功ら)と渡の絆:尾藤が歌う場面アリ

●昔ながらの仁義派青木(時々血を吐く!)と、恋女房(岩崎加根子)の愛

●足を洗って町工場で働く浜田光夫と可愛い小山ルミの純愛

●渡に昔撃たれて片腕を失ったヤ●ザの恨みと奇妙な心理

●ヤ●ザを憎みながら渡に魅かれてしまう横山リエのクールな美貌

●安部徹と金子信雄の悪玉親分ぶり!

 

これらの人間ドラマが絶妙にちりばめられた上

かつ

スピーディ。

 

 「えっここまでやるの?」

「もうやめといてあげといてくれる!?」

思い切った暴力描写にたじろぐも

ライブ感あふれるカメラワークや

渡哲也がフラフラな頭で自問自答するなど

時折差し込まれるシュールな演出

にひきつけられる。

 

完全無敵のスーパーヒーローじゃなくて

等身大の人間であるところも

臨場感あるのです。

 

最後のショットも

余韻をもたせてニクイ。 あの後、渡アニイはどうなったのか・・・・

 

狂犬のような渡哲也がふと見せる

寂しさ、愚かさ

可笑しさ、可愛らしさ。

心に残ります。

 

監督 舛田利雄 


脚本 棚田吾郎、舛田利雄
美術 木村威夫
出演 渡哲也 青木義朗 藤竜也 

横山リエ 岩崎加根子 金子信雄 安部徹 浜田光夫 尾藤イサオ 佐々木功 深江章喜

1969年日活

 

チャンネルNECOにて


「55歳からのハローライフ」

2014年06月18日 | ●面白かったTVドラマ

更新怠っておりまして

 

まことにまことに申し訳ございません・・・

 

久々に面白い!と思ったテレビドラマがあったので

書かせていただきます。

ドラマは時代を映しますね。

 

それは週末に見た「55歳からのハローライフ」!

早期退職した

営業職のサラリーマンが主人公(リリー・フランキー)。

妻(戸田恵子)は絵を描くのが趣味の専業主婦で

成人した息子と娘あり。

 

退職した夫が描いていた夢と、

妻の思いには大きなギャップが存在していた。

 

そのギャップに気づいたとき

夫は精神のバランスを崩してしまう・・・・

と なんとも皮肉な男と女のすれ違い・・・

 

幻想的なシーンを織り交ぜて生真面目に

夫の心情に迫っていく手法が

新鮮だった。

 

「私には自分の時間が必要なの」

 

このセリフに頷いた妻は日本全国に

何百万人いたことでしょうか???

この妻は優しい心根を持つ女性らしく

そう言った後

「ごめんね」を必ずつけるのだが・・・

 

なぜ夫は気づかないのか????

これ、女にとっては永遠の謎です。

 

それを受け入れた時(精神科医の分析によると)、

夫はヘンになってしまうっていうところが

これまた女にとってはショッキング!!!・・であった。

 

リリー・フランキーの自然な演技が

よかった。

結末部分は甘くなりすぎじゃ???

と思ったけど

それは男性側から描いた話だからかしら

女性が書いたらもっと シビアなものになったかも

などと

同じ世代としては

色々考えさせられるドラマであった。

 

高齢化社会。人生が長くなった分

ドラマがありますね。

 

原作は村上龍。

5話のオムニバスドラマだそうだ。

 

来週は風吹ジュン主演で「ペットロス」をテーマにした

話だそうです。

 

大人が見て楽しいドラマって

なかなかなかった。

 

週末に楽しみが増えた!

 

おっと 週の半ば(今夜!)には「ベランダー」があるのだった!