邦画ブラボー

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トヨエツの「わるいやつら」が面白過ぎた

2022年10月14日 | ●面白かったTVドラマ

豊川悦司主演の

松本清張ドラマ「わるいやつら」(2001年)が面白過ぎた。

若かりし頃の色っぽいトヨエツ、

ワルなトヨエツが見放題な贅沢ドラマ。

以前も観てその魅力に唖然として、もう一度見たかったドラマである。

「わるいやつら」は片岡仁左衛門(孝夫)版もあるけど

こっちのほうがエグいし 今風に言いますと

 

エモイ

 

一番イケイケな頃の萬田久子(恋人)を始め、

十朱幸代(クラブのママ)、

藤真利子(看護師長) 杉本彩(本妻)などなどを

三股四股?にかけ、

欲望の階段を駆け上がる冷酷非情な外科医。

周りもすべて悪人という・・・

ちょっと後味も苦い大人のドラマ。

 

トヨエツの魅力って何だろう?

長身痩躯から漂う哀愁?

鋭い眼差しから発せられる必殺色気ビームだろうか??

 

BSトゥエルビ


鬼平犯科帳69「おせん」#53

2022年06月08日 | ●面白かったTVドラマ

元祖鬼平、松本白鴎による

69年度の「鬼平犯科帳」渋くて好きなんです。

 

もちろん中村吉右衛門の鬼平もいいですが

酸いも甘いもかみ分けた大人の味がたまりません。

いぶし銀の魅力とはこういうのを

言うのでしょうかね。

 

中でもこの「おせん」#53話 は

ほろりと泣かせる逸品です!

はすっぱな海千山千の女と老女の交流がジンと胸を打ちます。

 

おせんを演じたのは

えくぼが魅力的な堀井永子で、まことに色っぽく艶っぽくて

「お妾さん」に付き物の「洗い髪」姿もよくきまってます。

旦那がいつきてもいいように昼間桶を持って銭湯に行くんですよね♪

お妾さんが住んでるこじんまり、さっぱりとしたいい感じの

家もツボです。時代劇の妾宅って間取りも似ているような(;'∀')

 

お婆さん女優の原ひさ子はベテランだけありさすがに上手い。

着物の着方といい、佇まいもほんとにおばあちゃんらしくて。

血も繋がっていない二人が手を取り心を通わせる姿に

ほろほろと泣かされてしまいました。

ラストもほっこり。暖かい余韻が残りました。

久々にいいもの見た~~~♬

 

鬼平は悪には厳しいけれど

情けもある。人の心がわかる役人なのですよね。

いいなあ白鴎鬼平・・・

 

今、ひ孫にあたる市川染五郎さんが歌舞伎座で主役を務めているなんて

曾祖父さまが聞いたらさぞお喜びでしょう!!

 

時代劇専門チャンネルにて

 

 


万田久子の「魅惑されて」

2021年04月29日 | ●面白かったTVドラマ

昼下がりのテレビの中で

美しい女性が絵描きの前でポーズをとっていた。

 

若き万田久子さん!

艶々の長い髪は今も健在だけど、お顔はいくぶんふっくら、

大輪の花のように華やかで思わず見とれてしまいました。

あのような女性が街を歩いていたら

蟹江敬三でなくても魅せられてしまうでしょう。

 

画廊に勤める加奈子は、鎌倉に住む画家(浜村純)に

絵のモデルを頼まれ、通っているうちにヤク〇の組長鳥井(蟹江敬三)に見初められてしまう。

しつこくつきまとわれ、花束を贈られ

画廊に現れ高額の絵をポンと買う

鳥井に戸惑うが・・・

 

大学の助教授で、自分の出世しか頭にない夫(斎藤洋介)と比べ

純情で一途に自分を求めてくる鳥井。

 

監督はロマン〇ルノの名匠 田中登なので

シリアスで、色っぽくてじとっとした(;'∀')展開かと

思いきや?(蟹江さんなら、なんでも出来るし!)

意外にもプラトニックな展開だった!!

 

関西弁でどことなく憎めない鳥井と、万田さんのやり取りが

微笑ましく

爽やかな後味のドラマでした。

万田さんは、もっといろんな役を見せて欲しい女優さん。

 

原作は直木賞作家の有明夏夫。

日本映画専門チャンネルにて


素浪人罷り通る 涙に消えた三日極楽

2021年01月08日 | ●面白かったTVドラマ

銘仙の端切れで座布団カバー作りました。

これもサスティナブルっていうのかな?

 

一都三県に緊急事態宣言が発令され、

不要不急の外出を避け

何かやってないかなと何げなく時代劇専門チャンネルを覗いたところ

三船敏郎に遭遇!

しかも石橋蓮司や宮下順子などの顔が画面に見え隠れし

私のセンサーがピピぴと反応しました。

 

「素浪人罷り通る 」は

昭和56年から58年にかけてフジテレビ系列で放送された

全6話の時代劇シリーズです。

 

放送されていたのは「涙に消えた三日極楽」

 

怪しい男たちに追われる少女(杉田かおる)と

謎の素性の浪人(三船敏郎)、

ごろつき(下条アトム)、流れ者の酒浸りの女(宮下順子)

脛に傷がある者たちがふとしたことから

つかの間の共同生活を始めることに。

 

娘っ子にあたかも父親のように慕われ

まんざらでもない素浪人・・・甲斐甲斐しく働くやさぐれ女とゴロツキ男・・

でもそんな幸せは長く続きませんでした・・

やはり素浪人が凄腕をふるう時が来てしまいます・・・

といったストーリーなのですが

杉田かおるの吹き出物ぽつぽつのほっぺ、躍動感のあるふっくらした脚

ぱんぱんの顔がリアリティを生み・・(誉め言葉)

やはりこの方は天性の役者なのだなと思うシーンが多々ありました。

 

それと宮下順子は色っぽいのはもちろんのこと、表情に哀愁があって

こんな人が一人でお酒を飲んでいたらどっきりですよね。

 

三船敏郎は、「その後の椿三十郎」という感じ。

ほっこりしてからの哀愁。

 

椿三十郎との共通点は

匿名で活動していること。

 

この素浪人も「春夏秋冬」なんて言ってます。ふざけてますよね(;'∀')

なぜ人は匿名を使うのでしょうか・・

プライバシー保護?後ろ暗いことがあるから?

自分ではないものを装いたいから???

 

興味深いテーマです・・・・あっブラボーも・・でした!(;'∀')

 

時代劇専門チャンネルさんへ

時代劇。癒されます。これからも宜しくお願いします。

 


谷原章介の華岡青洲など

2020年05月17日 | ●面白かったTVドラマ

谷原章介は私の中では

すっかり

休日のワイドショーの司会とか

NHK「きょうの料理」で栗原はるみさんの

アシスタント=助手をしている、奥様たちに寄り添う家庭的な男性という

イメージが強かったんですが、

実は俳優さんが本業なんですよね!!

 

って 誰でも知ってますね。

 

松本清張ドラマでは

「心に深い闇を持った男」を演じてましたが

ちょっと前にドラマ化された「華岡青洲の妻」では

華岡青洲を演じていましたね。

妻の和久井映見と張り合う美しい母親役はスーちゃんこと田中好子でした。

先日時代劇専門チャンネルで再放送されていて再見!

 

和久井映見とスーちゃんの命がけの突っ張り合いは見ごたえありましたが

谷原章介も

ストイックな研究者気質の青洲を、爽やかな風貌で演じていました

 

映画版は市川雷蔵の

瀕死の妹を見る冷徹な医者としての目、

すまないすまないと言いながら母(高峰秀子)と妻(若尾文子)を実験台にしたりと

並みの人間では到底出来ない医学バカぶりが興味深かったです。

 

谷原さんはそこまでの過激さはなかったものの

優し気な容貌と、えげつないよね のギャップが良かったと思いました。

 

これも感想書いていますので

よろしかったらどうぞ(ただし ネタばれあります)

華岡青洲の妻(1)(和久井映見 田中好子 谷原章介版)

(2)嫁と姑

(3)献身

(4)悲しみを超えて

(5)別離