穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

劣化したスコラ学者、マルクス・ガブリエル

2020-09-28 07:13:36 | 読まずに書評しよう

 精神に食わせるものが無くなった。エンジンが空焚きを始めた。しょうがないからガブリエルの「なぜ世界は存在しないのか」を取り上げる。

 おびただしい数の定義、前提、命題を随意にポケットから次から次へと取り出して、第二命題、第三命題を繰り出す。かってのスコラ学者が劣化したかのような論文を読む心地がする。翻訳で読む。

 とにかく21世紀の『新実在論者』たちはマスコミ受け、一般受けのするキャッチコピーをつけるのがうまい。というよりかは、意図的につけるようだ。いわく、前祖先的、ハイパーカオス、なぜ世界は存在しないか、など。