穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

本の選び方

2009-10-04 08:48:42 | 書評

アップル アンド カンパニー コンサルティング ファーム の報告書より抜粋2

本といっても、ここでは15歳のカフカ少年でも読めるような本である。沈鉾が固くなれば読めるような本である。先端が、女液に対する異物アレルギーがなくなり(今は昔の懐かしい思い出)、発赤しなくなれば誰でも読める本である。すなわち小説、雑書のたぐい。

単行本ではまだ無理である。単行本というのは宣伝のかたまりのようなもので判断の手がかりがない。最後までよんでページを覆ってから判断がつくようなものでは事前に選ぶもなにもない。

宣伝をすべからく信用する人なら即買えばよい。あるいは、その著者なら何でもよいという人には適用されない。

* さて、あわてて買う必要のない人は文庫本になってから買うとよい。終わりに解説がついている。これを読む。解説が読むに耐える文章ならフローチャートの最初の分岐点フラグをイエスで通過できる。

実際、巻末の解説文が読むに耐えないものがおそらく半数以上になるだろう。

モチ、解説がよさそうだから本体もいいということはない。何せ書評家という提灯屋は信用がならない。書評家はヨイショとほめることでメシを食っている商売だから、適当にディスカウントして判断しなければいけない。

しかし、その提灯文がお話にならなければ、それ以上さきに購入プログラムはすすめない。

ここで半分は選別できる。

あとお勧めは版数を重ねているか、チェックである。これは目安に過ぎないが多いほどはずれがないと考えるのがすこぶる常識的である。

それも瞬間風速でないほうがよい。文庫化初版以来一年で10刷よりも二十年で30刷のほうがはるかに信用できる。

もちろんこれも出版社のビヘイビアによろう。一回に刷る冊数もまちまちだろうしね。売れると踏めば一刷で相当部数をするのだろうし。ま、総合的に判断することだ。

あとは、自分の好みとマッチするかだ。これは定式化できる方法はない。これはある程度巻末の解説文で判断する。

これで無駄な本を買い込んでがっかりする確率が半分以下になるだろう。

& おっと一つ忘れていた。単行本には巻末解説がないのが多いが、文庫本でも解説分がないのがある。このような本には上記メソッドは適用できない。たとえば、村上春樹の文庫本だ。

前号でもふれたが、かれの小説はジャンルのごった煮だから適切な解説者を見つけることが難しい。また、一つのジャンルにこり固まった書評家に意に沿わないことを書かれるのがいやなのだろう。

村上の作品は間ジャンル性の見本だし、春樹は利口な男だからね。

&& 隠居の一句(サービス)

鉾を沈めよ 女体の奥に、

これじゃ俳句にならないな。ドドイツの上の句か。後の句は各自適当につけてください

&&& 下の句ができました

鉾を沈めよ 女体の底に 歓喜の波間に 撃沈ス

お粗末でした