
1stステージを勝ち上がった3名は、新たな俳句で対戦した。
3名の自解が済んだ後に優勝者を発表。
残り2名についてもどちらが秀句かを夏井先生が明言して、以下の順位になった。
簡単な解説と添削は以下の通り。
1位 出郷の 車窓を叩く 飛花落花 千賀健永(名人9段)
【自 解】自分の故郷は名古屋。新幹線で上京する時、車窓に桜の花が散り、それは涙のようにも決意のようにも感じた。その時の思いを詠んだ。
【解 説】ふるさとを詠むのは難しいが、「出郷」の一言でポンと打ち出している。
そして「叩く」とあると、読者の脳は瞬間的に先走って見送りの人、別れを惜しんでいる人だと思う。
しかし叩いているには飛花であり落花である。
作者の思い通りに言葉を紡いで、読者をその場所に連れて行っている。
2位 青光りせり 750cc(ナナハン)に 花吹雪 千原ジュニア(永世名人)
【自 解】春の好天の日、バイクでTBSに行く時は青山墓地を通っていく。
青いタンクが光って桜吹雪が舞うとテンションが上がり、これから向かう仕事も楽しくなってくる。
【解 説】青光りしているのはバイクの車体でありつつ、花吹雪の光の印象と重なってくる。
【自 解】青森県弘前城の桜は見事である。
大輪の桜の花が散ると、城下町が桜の色になる。その時の光景を詠んだ。
【解 説】「吹かば」いらない。例えば、
添削 夕風や 花の色なる 城下町
とすると、夕暮れの花の色になる。
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全員2句提出したが、両句とも紹介されたのは上位3名だけだった。
放映後のTVerで、公開されなかった決勝用の秀句が1名だけ紹介されていた。
祖父逝きて 今朝の櫻の 寒き色 的場浩司(特待生4級)
【解 説】こちらの俳句を1stステージに出していたらベスト3に入っていた。
最初の俳句は思いが固まった句だったが、こちらは実体験で生々しく素晴らしい。
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