
昨日は節分だった。
文字通り季節の分かれ目である。
俳句の季語「節分」の傍題に「節変わり」という言葉もある。
節分には毎年豆まきをしている。
子どもが成長し、夫婦二人になって今さらの感もあるが、夫の好物である。
炒った大豆などこの時期にしか売っていない。
なので「鬼は外」の玄関やベランダには数粒まいて、「福は内」の室内も少しだけ。
室内にまいたものはもちろん拾って食べる。
不衛生だからと殻付き落花生をまく家庭もあるそうだが、何のこれしき。
残したほとんどを夫が酒のおつまみに食べている。
年の数だけ食べると言われているが、ゆうに100粒は超えているだろう。
いつ頃からか風習として定着した恵方巻きは、食べたり食べなかったりである。
当初は海苔1枚で巻いた長さ20センチほどの太巻きを、恵方を向いて無言で食べきるのが正式な作法とされていたと思う。
が、これは大変で、昨今は細めのやハーフカットの海苔巻きも販売され、中の具も様々である。
それほど厳格な決まり事ではないということか、販売商戦の勝利か。
金華サバを巻いたハーフカットが美味しそうだったので買い、これをさらに夫と半分こにしておやつに食べた。
今年の恵方は南南東だったらしいが、私はテレビを見ながら、夫は自室でパソコンに向かいながら。
別々で会話なしなので、無言は守っている。
これもまた鏡開きのお汁粉同様、風習にかこつけて食べたかっただけで、ご利益は望むべくもない。
明けて今日は立春だが、あくまで暦の上のことで冬の寒さである。
毎年この頃、唱歌の一節「春は名のみの風の寒さや〜♪」を口ずさむ。
早春賦
春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず
氷融け去り 葦(あし)は角(つの)ぐむ(芽吹く)
さては時ぞと 思うあやにく(あいにく)
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空
春と聞かねば 知らでありしを
聞けばせかるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か
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