
■男と女(1966)

当時はハリウッド映画よりフランス映画やイタリア映画の方が勢いがあったと思う。
すぐに『俺たちに明日はない』『卒業』(ともに1967年)などに始まるアメリカン・ニュー・シネマに取って代わられるが。
アヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンがカッコいい大人のカップルを演じ、フランシス・レイ作曲のスキャットもよかった。
見終えて、二人の子どもの寄宿学校があるドーヴィルに、Googleマップで行ってみた。
海岸には出られなかった。
■男と女 Ⅱ(1986)

夫がGEOに行く時、「『男と女』の50年後の映画があるので借りてきて」とお願いした。
借りてきた『男と女Ⅱ』を見始めて、すぐにあれ?と思った。
50年後にしては若い。ストーリーもPVで見たのとは違っているような…。
そう思いながら観終えて、ネットで調べてみると、1986年に20年後の二人ということで『Ⅱ』が製作されたそれだった。
全く知らなかった。
これははっきり言って期待はずれだった。と言うより残念、がっかりした。
1作目でスクリプターをしていたアンヌ(アヌーク・エーメ)は映画プロデューサーになっていて、ジャン・ルイ(トランティニャン)は現役のレーシング・ドライバー。
二人は別れているが、娘と息子は寄宿学校の同級生として交流があるという距離感。
アンヌは映画の興行成績が悪く、次作に自分たちの出会いを映画にしたいとジャン・ルイに頼み、彼も渋々承知する。
演じるのは女優になっているアンヌの娘という、なんとも荒っぽいプロットである。
結局その映画はやめることになるが、それにしたって…と思う。
個人的な感想であるが、柳の下の二匹目のドジョウどころか、そんなストーリーは元の柳の木も傷めやしないか?
しかしながら、50代の二人は変わらずカッコよかった。
■男と女 人生最良の日々(2019)

「だったら同じ棚に並んでいそうだけど、見かけなかったなぁ」
そう言っていたが借りてきた。
クロード・ルルーシュ監督のインタビューも収録されてあった。
まさにサイトにあった「あれから53年。監督、音楽、キャストが再結集。」という感じだった。
アンヌは映画プロデユーサーをやめ、生活雑貨店を開いている。
娘は女優ではなく、馬がメインの獣医になって娘がいる。
ジャン・ルイは介護施設に入居して、過去の記憶が抜け落ちたり戻ったりしている。
アンヌとの記憶が鮮明なので、彼の息子がアンヌを訪ねて会ってくれるよう頼む。
主役の二人の娘と息子は、50年ぶりに会って寄宿学校時代の童謡を口ずさんだりする。
このように、パートⅡの物語はなかったものとしていた。それでいい。
ともに90歳近い年齢の二人。
アヌーク・エーメは相変わらずきれいで、トランティニャンはダンディだった。
彼の映画でロミー・シュナイダーと共演した『離愁(1973)』は、これまで観た映画で最も切ないラストシーンかもしれない。
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映画に関する記事をアップするようになって、記事カテゴリに「映画」を追加したが、こんなラインアップでは「古い映画」か「懐かしの映画」にした方がいいかもしれない。
また、先日息子が帰宅した時、「まだGEOでDVDを借りてるの?そんなに頻繁に借りるなら動画配信を契約した方が安いよ。」と言われた。
以前からそう思ってはいたが、いくつかあるどれを選んだらいいのかがわからないままでいる。