4~5年前に夫に作ってあげたバッグ・イン・バッグ(小物入れ)がくたびれてきたので作り直してくれないかと頼まれた。
できればひとまわり大きくして欲しい。
できれば出張に持参した時、ホテルチェックイン後に買い物や飲食に持って出かけてもおかしくないものがいい。
かと言ってクラッチバッグタイプは好みではない。
できたら合切袋がいいと言われた。
合切袋を作り始めた頃、大島紬のひとつをいたく気に入り持っているので(↑)、それを使ったら?と言うと、
「あれはあれ。もう少し大ぶりで、内ポケットも複数あると便利かな。」ということである。
最初にあげた時、
「今度の初詣は着物を着て、これを持って行こうかな。」
と言っていたが、義母の仕立ててくれた着物は40年以上一度も袖を通したことなく、合切袋も同様に10年近く箪笥に眠ったままである。
ともあれ、まだ大島紬のハギレが残っていたので作ることにした。
希望を受け入れた結果、タテ26×ヨコ20×マチ5cmのサイズになった。



内袋の希望は、片面に内部を2つに仕切るための大きなポケット。対面にスマホが収まる小ポケットがあればいいということだった。
が、左右のスペースがもったいないので、6:4の比率でペン挿しを提案した。
スマホ入れのヨコ幅は横倒しになって底に沈まないサイズにした。
「いいね。それで作って。」
作り始めてハタと気づいた。
袋の中をまさぐらなくても所在がわかるキーホルダー入れも必要ではないか?
確認するまでもなく、前面に浅いポケットを足して完成。
夫に渡すと、「確かに!」と言って大笑いされた。
その笑いには多分に失笑、苦笑が滲んでいる。
「ようやるわ!」という…。
感謝されこそすれ、呆れられることはないはずなのに。