手打ち蕎麦をする私の徒然日記

2003年1月に手打ち蕎麦に初挑戦。手打ち蕎麦の事ばかりでなく、日常インパクトのあった事柄を思ったまま綴ったブログです。

電車内、隣の居眠りする人が寄りかかってきた

2008-09-10 17:44:56 | 想い出
昨日、帰宅途中の電車内で、私の隣に座っている女性が居眠りをはじめた。よっぽど眠かったらしく、だんだんと彼女の頭部が私の肩ごしにのしかかってきた。20歳半ばと思われる彼女は、茶色に髪の毛を染めていて、お嬢さんというより、今風で言えば、ギャルという言葉がピッタリの女性だった。
これまで私は、隣にすわる乗客が居眠りしたときに、肩越しに寄りかかってこられた経験を何度か持っていて、こんな場合、私はできるだけ、そっと何もしないで、寄りかかられた姿勢のままにして過ごしている。昨日の場合もそのようにして過ごした。恐らく、隣の女性は、かなり眠かったであろうし、それに、私も電車内で眠ってしまったとき、まったく気がつかないうちに、隣の乗客にもたれかかったことがあるかも知れないのだ。
実は、昨日もそうだったが、このように寄りかかられたとき、何故か私は、約20年前に聞いた"エピソード"を想い出していた。それは、サラリーマンだった当時、私の勤める会社に派遣されていた、高田さんという名前のおばさんから、伺った話だ。
ある時、高田さんが夜遅くまで残業して、電車で帰宅するときに、その車内で、偶然に、同じ会社に勤める、横井さんという女性と一緒になった、という。彼女たち二人が、横並びの座席シートに座って帰るとき、横井さんの隣りに、長靴をはき、ボサボサ髪をした、お酒も飲んでるらしい、労務者風の男が座った、という。そしてやがて、男はコックリ、コックリと居眠りを始めて、その頭部を横井さんの肩越しによりかからせてきた、という。しかし、横井さんは、イヤな顔もせず、下車駅まで、そっとして動かず、男の人の居眠りを妨げなかった、そうだ。
翌日、高田さんは、驚きながら、この昨晩の出来事を、私に、聞かせてくれた。電車を降りて、帰宅する際、高田さんは、横井さんに、「男の人によりかかられた時、どうして席を移るなどしなかったの?アルコールも入っていて、臭かったでしょうに!」と、尋ねたそうだ。すると、横井さんが、次のような内容の言葉を口にしたそうだ。"男の人が、すごく疲れているようなので、その熟睡を妨げるのは気の毒に思って、席も変わらず、寄りかかられたまま過ごしていた"。これを聞いた高田さんは、すごく感心した、という。私は、当時、仕事で横井さんとは、一緒の仕事をすることがあって、若い彼女のことは、いかにも聡明そうで、見るからにお嬢さんらしい、感じの良い素晴らしい女性だ、と思っていた。高田さんから、横井さんに関する、このエピソードを聞いて、私もまた、すごく感心した、ことを覚えている。
今頃、横井さんは結婚されて、心優しい良妻賢母として、毎日を明るく過ごされているのだろう、と想像している。