手打ち蕎麦をする私の徒然日記

2003年1月に手打ち蕎麦に初挑戦。手打ち蕎麦の事ばかりでなく、日常インパクトのあった事柄を思ったまま綴ったブログです。

「愛燦々」==小椋 圭さん作詞作曲この唄、いい歌だな、って気づいた

2007-06-24 12:27:07 | Weblog
昨日は、午後、家内が運転する車で、私と母が、母の親戚にお見舞いに行ってきた。母の姉および母の妹のご主人を見舞うためである。本来なら、これら二人の方は先週の土曜日に行われた父の法事に参加されていたはずの方だ。片道45分ほどかかる車の中では、母は、脳溢血を患っている姉さんから泊りがけで彼女の家に来るように、何度も懇願されている旨を私と家内に話ししたので、私と家内とは、母に「是非ともお姉さんのところに泊まりにいってあげたら」、と何度も薦めたのだが、母はイヤダの一点張り。今や87歳でますます元気真っ盛りの母は、病気で今にも死にそうな場所には行きたくないようなそぶりだ。また、小姑たちがひしめいているような場所に行って小さくなっている気分は味わいたくない、と言う。それにしても血を分けた姉妹がどうして寄り添えないのか、私と家内とは母の気持ちをどうしても理解できない。
母の姉の家に着くと、そこの子供(次男)のお嫁さんが私たちを出迎えてくれて、茶の間の部屋に通してくれた。やがて、ゆっくりとした歩調で、奥から姿を現わした母の姉は、顔色が青白く、それに痩せ細っていて、見るからに弱々しい。かつては、肝っ玉母ちゃんそのものだった彼女の面影が無くなってしまっていて寂しい。
次男のお嫁さんは、母の姉の代理で先週の父の法事に出席してくれていて、その時に撮影した写真などを見てもらうなどして、私たち3人と、母の姉、それに次男のお嫁さんの5人で、お茶を飲みながら、ひとしきりいろいろな話題に花を咲かせた。母の姉が住むその家は、次男夫妻、それに次男の息子夫婦および彼らの子供3人の合計8人が住んでいて、結構賑やかそうだ。ときどき、3歳くらいの男の子や5歳くらいの女の子が顔を出して、部屋じゅうを走り回る。子供ってどの子も可愛い。
次男のお嫁さんからは、母の姉への介護の苦労話を聞かされ、つくづくその大変さを思わずにいられなかった。90歳を超えている母の姉さんは、私の母とは違って、ボケも相当ひどいようで、同じ事を何度も言わないと、忘れてしまうなど、大変そうだ。時々、早朝、運動のために母の姉の杖代わりになって散歩にお付き合いしているそうだ。いつ、脳溢血を起こして倒れるかもしれない人を介護するって、実に大変なことだなぁって思う。
我が家に帰宅してまもなく、家内は、私たちが帰る間際になる頃、母の姉さんがポツリと言った一言「もう、こう弱っちゃ、アンタの家には行けないよ」という言葉が今も耳に残っていて悲しかった、と言う。この家内の気持ち、私にも分かる。ついこの間まで1人で電車で元気に私たちの家に遊びに来ていた彼女を想いだす時、たしかに私も悲しくなる。--「あんなに元気だったのに」!!
ところで、今朝はなぜか、朝5時頃、目が覚めてしまって、昨日会った母の姉さん=伯母さんのことを想い出していた。伯母さんが不憫でならなかった。そんな中、ウトウトしながら、何とはなしに、「人生って はかないものですね」とか「人生って 寂しいものですね」なんていう文句が思い浮かんできて、すると、そう言えばたしか、似たような文句があった唄を美空ひばりが唄っているのを思い出した。そして、これって、歌の題名は何ていうのかなぁって何度も繰り返して思い出そうとしていたら、やがて「愛 燦々」だったな、って思い出した。
それから一眠りして、8時過ぎに起床、早速インターネットでこの歌のメロディを聴いた。聴きながら、昨日会った伯母さんのことを想い出して、私は思わず涙が出てくるのを抑え切れなかった。日曜の朝の静かな部屋で聴く、スピーカーから流れるこのメロディは素晴らしかった。が、同時にやるせない気持ちにも駆り立てた。

  雨 潸々(さんさん)と この身に落ちて
  わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
  人は哀しい 哀しいものですね
  それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
  人生って 不思議なものですね


  風 散々(さんざん)と この身に荒れて
  思いどおりにならない夢を 失くしたりして
  人はかよわい かよわいものですね
  それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
  人生って 嬉しいものですね


  愛 燦々(さんさん)と この身に降って
  心密かな嬉し涙を 流したりして
  人はかわいい かわいいものですね
  ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
  人生って 不思議なものですね


  ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
  人生って 嬉しいものですね 

今や、この  小椋 圭さん作詞作曲この唄、すごく好きになった。実は今まで、美空ひばりのこの歌、あまり関心がなく、好きなほうではなかったのだが、いい歌だな、って今頃になって気がついた。
なお、いままで美空ひばりの唄では、あの後楽園ドームで彼女が絶唱していた「人生一路」がダントツ好きだった。あの時の力強い熱唱ぶりと歌詞とがマッチして私は力をもらえる唄だな、って感じた。
もし、私がこの「愛 燦々」の歌詞の一部分に付け加えるとしたら、「人生って はかないものですね」とか「人生って 寂しいものですね」。
コメント
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