min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

ドッグファイト

2008-07-25 11:52:28 | 「タ行」の作家
谷口裕貴著『ドッグファイト』徳間書店2001.05  第1刷 
オススメ度★★★☆☆

SF小説というのはめったに読まないのであるが、先月米国のエリザベス・ベアなる作家のSFを読んでから、日本のSFも長らく読んだことがないなぁ、ということから手にしてみた一冊が本書だ。
どうせ読むなら未読の作家がいいかなということで選んだのであるが、2001年度の“日本SF小説新人賞”なるものの受賞作だそうだ。

「ドッグファイト」といえばすぐ頭に思い浮かべるのは戦闘機どうしの接近空中戦である。本書はSF小説ということから近未来の航空機同士のそれかと思って読み始めると全然違った。
文字通り犬たちの「ドッグファイト」であった。それも時代は明らかではないが遙か宇宙のどこかにある地球の植民惑星、ピジョンという星での物語である。
登場する未来の兵器、乗り物、加えてサイキックたちの内容がどのレベルで凄いのか?くだらないのか?など私ごときが判断できる内容ではないのであるが、全体的な印象としては「ほぉ、日本の作家もこんな発想で書く時代になったのね」というもの。
本作にて構成上、植民船に乗っていると思われる親子の会話を通して本編で登場する“犬飼い”の意味や“ゼロスケール”やら何やら意味不明の事柄が説明されるのであるがこれらも充分ではなく結局最後までちんぷんかんぷんであった。
ま、けっこう楽しめるのではあるが、内容をきちんと理解する上でちと私には荷が重い作品であった。



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