人称名詞のことを書き込んでいて、思い出したのが「おまえ」という言葉についての経験です。
私ごとですが、関西ではというか私は「お前」と言うのは、親しい相手に良く遣う言葉ですが、かって御前(みさき)という知人がいて、その人から「お前」は「御前(おんまえ)」からきた丁寧な言葉だとも聞いていて、問題ない言葉だと思い込んでいました。
そういう訳で、ある時九州出身の部下との飲み席で「お前なあ」と親しみを込めたつもりで話しかけた所、相手が急に不機嫌になり、良く聞いてみると「お前と言われる筋合いはない」と言われた経験があります。
その時に、「お前」と言う言葉の由来を調べた記憶がありますが、「貴様」や「汝」と言う言葉も同じような経緯があるようなので、改めて纏めておきましょう。
◆お前
・goo辞書などに拠ると、「おおまえ(大前)」の音変化で、神仏・貴人の前を敬っていう。転じて、間接的に人物を表し、貴人の敬称となったとあります。
・また、近世前期まで男女ともに目上の人に用いられたが、次第に、親しい相手に対して、または同輩以下をやや見下して呼ぶ言葉になったようです。
◆貴様
・「貴様」という言葉が使われ始めた室町時代末には、実は文字通り相手への敬意を表す二人称で、「貴殿」などと共に、主に武家の書簡で用いられていたようです。
・それが、庶民にも使われるようになると、そこに含まれる敬意はなくなり、江戸時代後期にはもう、親しい対等の者または目下の者に対して用いられるようになり、遂には相手をののしる場合にも遣われるようになりました。
◆汝
・「なんじ(又はなんぢ)、な、なれ、いまし、みまし、まし」などと呼び、万葉集にも遣われている古語の二人称です。
・本来は、相手に尊敬の意を含んで用いられていたと思われるが、中世には対等かそれ以下の者に用いられるようになった。
・日常の会話では先ず遣いませんが、確かキリスト教での説教などで良く遣われている言葉ではないでしょうか。
いずれも、元々は敬うべき言葉であったのに、最近では見下す呼ぶ言葉となり、言われた方は不機嫌になるという不思議な言葉です。(まさ)
私ごとですが、関西ではというか私は「お前」と言うのは、親しい相手に良く遣う言葉ですが、かって御前(みさき)という知人がいて、その人から「お前」は「御前(おんまえ)」からきた丁寧な言葉だとも聞いていて、問題ない言葉だと思い込んでいました。
そういう訳で、ある時九州出身の部下との飲み席で「お前なあ」と親しみを込めたつもりで話しかけた所、相手が急に不機嫌になり、良く聞いてみると「お前と言われる筋合いはない」と言われた経験があります。
その時に、「お前」と言う言葉の由来を調べた記憶がありますが、「貴様」や「汝」と言う言葉も同じような経緯があるようなので、改めて纏めておきましょう。
◆お前
・goo辞書などに拠ると、「おおまえ(大前)」の音変化で、神仏・貴人の前を敬っていう。転じて、間接的に人物を表し、貴人の敬称となったとあります。
・また、近世前期まで男女ともに目上の人に用いられたが、次第に、親しい相手に対して、または同輩以下をやや見下して呼ぶ言葉になったようです。
◆貴様
・「貴様」という言葉が使われ始めた室町時代末には、実は文字通り相手への敬意を表す二人称で、「貴殿」などと共に、主に武家の書簡で用いられていたようです。
・それが、庶民にも使われるようになると、そこに含まれる敬意はなくなり、江戸時代後期にはもう、親しい対等の者または目下の者に対して用いられるようになり、遂には相手をののしる場合にも遣われるようになりました。
◆汝
・「なんじ(又はなんぢ)、な、なれ、いまし、みまし、まし」などと呼び、万葉集にも遣われている古語の二人称です。
・本来は、相手に尊敬の意を含んで用いられていたと思われるが、中世には対等かそれ以下の者に用いられるようになった。
・日常の会話では先ず遣いませんが、確かキリスト教での説教などで良く遣われている言葉ではないでしょうか。
いずれも、元々は敬うべき言葉であったのに、最近では見下す呼ぶ言葉となり、言われた方は不機嫌になるという不思議な言葉です。(まさ)