枚方の菊花展でいつも受賞している知人が、今年の気候には泣かされたと言っていた。
担当者が病気で倒れたため、私がピンチヒッターで編集作成した枚方山草会の三十周年記念号に、菊作りに寄せる思いを次のように書かれていた。
自然が育てる山野草
もともと自然大好き、花大好きの私は、草花の魅力にひかれ入会し、長年お世話になり退会して早や4年。今尚、我が家の庭には季節になれば、何鉢かの山野草がわたしの目を楽しませてくれます。
今では、市の花『菊』を作って15年!仕立てで創る菊の花
♦菊作りは、土づくり♦
保水性、排水性、通気性、保肥性の四条件をイメージし、培養土作りをする。材料は、秋に落ち葉を回収(ケヤキ、ドングリ、シイ等)し、発酵させる。池の土や市販の赤玉土(大)、籾殻クンタン等をブレンドし、工夫する。
♦菊作りは、苗半作(差し芽)♦
前年の親株から、いかに良い穂を作るかが大切。
☞太からず・細からず(鉛筆の太さ)
☞柔らかからず、固からず(柔らかいと腐りやすく、固いと発根が悪い)
♦水やり3年・誰にでも出来そうで、出来ないのが水やり♦
5号鉢(6月末頃)迄は出来るだけ冠水は控えめにし、根を張らす事に専念する。
特に、夏場の冠水は①陽が昇るまでにする。②出来るだけ葉にかけない
➂鉢底から流れ出るまでする
♦短日植物♦
秋に咲く花は、おおむね短日植物。特に、菊は敏感で、日照時間が短くなれば花芽分化をおこす。(日照がおよそ10時間)
♦昼夜の温度差♦
昼夜の温度差が10度ほどになると、花芽分化をおこすが、逆に近年のように自然環境が壊れ、地球温暖化により熱帯夜が続くと開花が遅れる。
♦栽培場の工夫♦
日が暮れると暗くなる所に置く。常備灯、防犯灯など、夜でも明るい場所に置かない。
花芽分化が遅れたり、または花が咲かなくなる。
♦日常管理♦
10日に一度、殺菌、殺虫を散布。肥料は、乾燥肥料(6月、7月、8月末)の3回のみを最終とし、それ以外に液肥N.PKを中心に一週間に一度(8月後半まで)。8月末頃よりP.Kを散布。チッソ肥料が残留すると、花腐れが発生する。
以上のことに、目配り気配りをし、世話をすればする程、菊は答えてくれます。丹精込めて育てた菊が咲いた時の喜びは、それまでの苦労を忘れさせてくれます。
これまでに培ってきた手順、知識が通用しない事態になってきたというのである。今年の菊花展の菊人形展では苦肉の策として造花を一部使わざるを得なかったことがその深刻さを物語る。開花が遅れているということも聞いていたので待っている間に昨日で会期が終わってしまった。
ご近所で毎年きれいな菊を家の前に並べて通る人の目を楽しませてくれるKさんも顔を合わすたびに「今年はダメだ!」を連発していた。「いずこも同じ菊の受難」とあきらめていたが、10日ぶりにKさん宅の前を通りかかると見事な鉢が並べられていた。「いつもより遅くなったが、やっと咲いたわ」と安堵の声。今年は嵯峨菊が主人公になっていた。

担当者が病気で倒れたため、私がピンチヒッターで編集作成した枚方山草会の三十周年記念号に、菊作りに寄せる思いを次のように書かれていた。
自然が育てる山野草
もともと自然大好き、花大好きの私は、草花の魅力にひかれ入会し、長年お世話になり退会して早や4年。今尚、我が家の庭には季節になれば、何鉢かの山野草がわたしの目を楽しませてくれます。
今では、市の花『菊』を作って15年!仕立てで創る菊の花
♦菊作りは、土づくり♦
保水性、排水性、通気性、保肥性の四条件をイメージし、培養土作りをする。材料は、秋に落ち葉を回収(ケヤキ、ドングリ、シイ等)し、発酵させる。池の土や市販の赤玉土(大)、籾殻クンタン等をブレンドし、工夫する。
♦菊作りは、苗半作(差し芽)♦
前年の親株から、いかに良い穂を作るかが大切。
☞太からず・細からず(鉛筆の太さ)
☞柔らかからず、固からず(柔らかいと腐りやすく、固いと発根が悪い)
♦水やり3年・誰にでも出来そうで、出来ないのが水やり♦
5号鉢(6月末頃)迄は出来るだけ冠水は控えめにし、根を張らす事に専念する。
特に、夏場の冠水は①陽が昇るまでにする。②出来るだけ葉にかけない
➂鉢底から流れ出るまでする
♦短日植物♦
秋に咲く花は、おおむね短日植物。特に、菊は敏感で、日照時間が短くなれば花芽分化をおこす。(日照がおよそ10時間)
♦昼夜の温度差♦
昼夜の温度差が10度ほどになると、花芽分化をおこすが、逆に近年のように自然環境が壊れ、地球温暖化により熱帯夜が続くと開花が遅れる。
♦栽培場の工夫♦
日が暮れると暗くなる所に置く。常備灯、防犯灯など、夜でも明るい場所に置かない。
花芽分化が遅れたり、または花が咲かなくなる。
♦日常管理♦
10日に一度、殺菌、殺虫を散布。肥料は、乾燥肥料(6月、7月、8月末)の3回のみを最終とし、それ以外に液肥N.PKを中心に一週間に一度(8月後半まで)。8月末頃よりP.Kを散布。チッソ肥料が残留すると、花腐れが発生する。
以上のことに、目配り気配りをし、世話をすればする程、菊は答えてくれます。丹精込めて育てた菊が咲いた時の喜びは、それまでの苦労を忘れさせてくれます。
これまでに培ってきた手順、知識が通用しない事態になってきたというのである。今年の菊花展の菊人形展では苦肉の策として造花を一部使わざるを得なかったことがその深刻さを物語る。開花が遅れているということも聞いていたので待っている間に昨日で会期が終わってしまった。
ご近所で毎年きれいな菊を家の前に並べて通る人の目を楽しませてくれるKさんも顔を合わすたびに「今年はダメだ!」を連発していた。「いずこも同じ菊の受難」とあきらめていたが、10日ぶりにKさん宅の前を通りかかると見事な鉢が並べられていた。「いつもより遅くなったが、やっと咲いたわ」と安堵の声。今年は嵯峨菊が主人公になっていた。

