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素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「忘れる力?」

2023年02月19日 | 日記
 土、日は娘が風邪を引いたので孫ともども我が家で連泊。一晩寝たら熱は下がり、喉のイガイガと鼻水だけになった娘は、小学校入学への書類書きを始めた。物品の購入手続きや学童保育の申し込みなど煩雑そうだ。

 「小学校生活でも思いもよらない色々なことがあるんだろうなぁ」とため息をついた。「そりゃあいろいろあるよ、君なんか一人やけどお父さんなんか3人やったからなぁ。でもどんな風に生活していたか忘れてしまったわ!」と言ったら「え~っ?!忘れたのぉ!」とあきれ顔。

 「忘れた。というのは記憶をした次にくるものやけど、考えてみたらその日その日を乗り切ることに精一杯だったから忘れたというより記憶していないというのが本当のことかな」「そんなもんかな」「そんなもんさ、毎日毎日のことはほとんどが記憶しなくて良い、忘れてもいいことなんやから気をもむことはないんと違うか?」 「そうやなあ、やっていくしかないか」

 確かに子育て中のことは断片的には覚えているが90%以上は記憶の底に沈んでいる。昨晩から雨で外に出ることができない孫は家の中で探検遊び。各部屋で目新しいものを見つけては楽しんでいた。子ども達の小さい頃のアルバムを取り出し「これは誰?」と珍しそうに尋ねてきた。保育園の行事、家族旅行、家でのスナップなどの写真を一緒に見ていると「こんなこともあったんや」と思わずつぶやいた。

 忘れることをマイナスととらえず人間に備わった力だと考えた方がいいのではとふと思った。災害や事故、事件を風化させてはいけない。ということも大切だと思うが人間に備わっている「忘れる力」も未来に向かって生きるためには欠かせないものではないか。365日の内364日忘れて生きて1日を記念日として思い起こすということでバランスがとれていくのかな。

 「また忘れたの」と言われたら「忘れる力がパワーアップしてきた」と開き直るか(笑)
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