塩哲の色不異空

日々の思いを気の向くままに

ミュージアム巡り おもちゃ絵-2 新板猫の人形しバい

2024-05-22 02:52:55 | ミュージアム巡り_2024
 続いて、「新板猫の人形しバい」(明治期、幾英画、版元:森本順三郎)
で、舞台では「阿古屋」が演じられている。人形遣いや鳴り物、観客
は猫で、人形だけは人間の顔をしている。洋装客がモダンだ。

 次は、「行水猫のたわむれ」(明治11年・1878、歌川芳藤画、版元:樋
口銀太郎)で、最上部中央には石榴口があり浴槽があると思われる。猫
がお湯に入っている絵は数多く出版された。

 そして、「新版猫の湯」(明治19年・1886、作者不明、版元:松野米治
郎)で、この絵は歌川芳藤が描いた「流好温泉の図」(1880)をそのまま
写している。温泉の絵が増えて人気だった由縁は、ベルツが日本の温泉
の効能について記した「日本鉱泉論」がきっかけと推定される。

 また、「猫の芝居の豆本」(明治期、作者・版元:不明)で、猫のおもちゃ
絵の流行に伴い、猫の芝居をテーマにした豆本が作られた。中の台詞が
猫語 “かにゃらず、にゃんときいたか” になっている。
tabashio(墨田区横川1-16-3)

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