二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

第6回 日本レーザーリプロダクション学会 ~番外編~ ③ 

2011年03月30日 | 鍼灸
学会後、簡単な懇親会に主席。そこでもいろんな話が聞けました。

帰りの電車では、豊島先生と、今回の学会に関して、鍼灸の不妊治療に関して、また鍼灸業界のこれからに関してと、一杯飲みながら話していました。

これまた熱が入り、気づいたら「小松~小松~」とアナウンス。

「私、行きますわ~」と慌てて上着を羽織り下車。やはり酔耀会の同士は、いろんな話題ですぐに盛り上がるのですよね~。

私も金沢で下車。

やや気持ちよいほろ酔い状態がさめてきたので、金沢駅でもう少し一人酒。

百番街の中にある『山さん』という居酒屋さんへ行きました。

ここは小学校の同級生が大将をやっているんです。と言っても、私は小2の秋に転校したのでお互いほとんど顔は覚えていないのですが、酔耀会の安井先生(同じ小学校の同級生でよく遊びました。その後、鍼灸業界に入り31年目に再開。なんということでしょう)繋がりでこのお店を紹介してもらったのでした~。

なかなか、品ぞろえも豊富で、お手頃価格で、味もいいんですぞ~
いっぺん行ってみまっし 金沢駅百番街の中ね



その時、食べた「おでん」と「熱燗」

やっぱ日本人は、おでんと日本酒でしょ それも地酒

ということで気分良く帰路についたのでした。~おしまい~

二葉鍼灸療院 田中良和

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第6回 日本レーザーリプロダクション学会 ~不妊症~ 参加 ②

2011年03月30日 | 不妊症
平成23年3月6日に京都オークラホテルにて開催された、第6回日本レーザーリプロダクション学会の参加報告パート②です。



●レーザー治療に関しては、レーザー孵化補助術(LAH)、低レベル反応レーザー療法(LLLT)を含め本当にエビデンスがあるのか。現在は明確なものは確率されていないが、まず効果のある患者がいるということ、そして、それを長い間続けているということは一つのエビデンスだろうということであった。そういう意味でいくと鍼灸治療も一種のエビデンスがあるということになる。実は西洋医学も科学的エビテンスが確立された部分というのは以外に少ないのだ。動物実験や試験管の中で得られたエビデンスは、一部人間に当てはまるとしても、それは患者に対するエビデンスではないと思う。当たり前かもしれませんが。薬しても製薬会社による統計的操作が入ることも多く、40%のプラセボ効果もあり、厳密にエビデンスを出すと本当に効果があるのか?と言われるものも多く存在する。

●日本の治療用レーザー開発、臨床応用の第一人者である大城クリニックの大城俊夫 先生の所の患者統計、分析による見解によると、LLLTを始めるにあたり妊娠しやすい条件としては、
 ①38歳までに治療を開始する。 
 ②不妊治療を開始してから3.6年以内に行う。
 ③週1~2回の治療頻度で行う。
 ④5週期以上を治療プランとして継続的に行う。
というものであった。これは鍼灸治療にも言えることかもしれない。また卵胞が成長を始め熟成し、卵子が排卵するまでは5~6周期かかるとされている。治療を行う際は、そのことを考慮に入れることは必要だと感じる。

●鍼灸治療に関しては、明治国際医療大学 臨床鍼灸学 助教の田口玲奈先生の発表があった。田口先生は大会会長の田村先生の婦人科において不妊症患者の鍼治療を行い、共同研究をされている。


 田口先生

今回は、鍼治療、LLLTそれぞれの治療で妊娠された患者(不妊治療歴2年以上)を、血清のフリーラジカルを測定することにより酸化ストレスと抗酸化力を、経膣超音波カラーパルスドップラーにより卵巣動脈血管抵抗を、また、患者さんの感情や気分、不安の状態の経過をみるため、POMSやSTAIを、それぞれ指標を設けて患者の分析を行った。
レーザー、鍼の両治療群ともに、酸化ストレスが軽減、卵巣動脈血管抵抗が改善され、感情や気分、不安状態も施術を重ねるごとに低下した。ストレスが減少したということ。そして血流が改善されたということ。ただ酸化ストレスの反応に関しては、LLLT、鍼がやや違う反応だったので、両者は違った作用機序で効果を及ぼすことも考えられたということであった。




●何はともあれ、LLLT、鍼治療ともに、不妊症の治療としてはARTの補助療法、選択肢として大きな存在となり得ると私は思っている。

●もう一人の鍼灸治療の発表は、東洋医学研究所グループであり、名古屋の明生鍼灸院で不妊専門治療を行っている鈴木裕明先生でした。


 鈴木先生の写真を撮るのを忘れましたので、鈴木先生のところのスタッフ~の写真。

鈴木先生は、ご自身のHPなどでも分かりますが、全日本鍼灸学会での研究報告など多くの発表をされ、不妊症の鍼灸治療に関しては造詣の深い先生です。その学会報告などで発表された臨床報告や、竹内病院トヨタ不妊センターの先生方との共同での臨床報告や、大学機関と共同での基礎研究などが示され、子宮内膜の改善や妊娠率の高さに、「わたしたちは何をやってきたのかと思ってしまうような好成績」というフロアからのご意見もあり、たいへん鍼治療に対して興味津津のご様子だった。その反対の婦人科の先生方もいるだろうが。
また、鍼治療とはどういうもので、その効果と問題点、ARTに対する応用など幅広い説明もあった。「鍼治療がこんなにも効果があるとは初めて知った」というご意見もあり、鈴木先生はそのような質問に対して「では、鍼治療だけで自然妊娠させることができるかというと、難しいことであり、ARTと併用することによって、より患者に益あるものとなるのでは」という返答をされてた。鍼灸師自身が、この生殖医療に対して正しい知識を持って取り組めば、不妊症の妊娠率を上げるのに貢献できる治療方法であると思う。

●また、この二人の先生に共通しいることはドクターと共同研究をしているということ。これは私の修業した東洋医学研究所でも言えることだが、大学研究機関や臨床医とともに研究することで自己本位にならない部分が出てくるし、評価される。ここが今回も評価されたところの大きな要素だ。私ももう少し不妊症に関して勉強、研究し、石川の不妊専門医療機関と連携できればな~と少し思っている。





最後は、この学会の創始者である、大城クリニック、大城俊夫先生による、LLLTのデモンストレーションがありました。上の写真はその模様です。

最後に、京都府立医大の細川先生の発表の中に、

●これからの医療とは…
  ・患者さん本位の医療
  ・体と心にやさしい医療
  ・選択肢の幅が多い医療

である、という話があった。

鍼灸治療もチーム医療として、医療の一端が担えるようにさらに精進しないといかんな~と思いました。鍼灸治療は、体と心にやさしい医療なのですからね。

得るものが多い学会でした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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