二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

イスラエル軍 ガザ自治区に空爆 に思う

2008年12月31日 | 社会
もう2009年の足音が聞こえてきている年末に、悲惨な事柄が次々に起こります。イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザを空爆しました。400名近い人々が亡くなり、1700名以上の方が負傷されています。

アメリカはいち早く、ガザを実質支配しているイスラム原理主義組織ハマスが悪いとしてイスラエルの空爆に理解を表明しました。中東各国はイスラエルを強く非難しています。

国と国にとって何があるかは私たちの知るところではありません。しかし、被害にあうのは老人、女性、子供の弱い立場の人たちが多いのです。その人たちは何もできません。ただ平和を祈るばかりです。戦争は憎しみ、悲しみ、無気力、絶望感などのマイナス感情しか生みません。生むとすれば、戦争を商売にしている人たちの大きくなった私腹だけでしょう。

インド・パキスタン関係が緊張し、イスラエルとパレスチナとアラブ各国との緊張が高まり、サウジアラビアでは王位を継承するサウド家が揺らぎ国内情勢もあまり芳しくない様子。イラクはアメリカにより戦前より悪い状況になっており、イランは軍事力を高め中東や中央アジアに力を伸ばしてきています。アメリカ軍はイラクからは撤退したもののアフガニスタンには派兵を増強しています。中東からアジアにかけてが気まずい雰囲気になってきています。

日本はインド洋上のアメリカ軍へ給油を行います。これは弱い立場の人々が苦しめられている戦争に参加していることを忘れてはいけません。人事ではないのです。すべて国家予算(税金)が使われているのです。

世界を見渡せば、戦争、紛争、経済恐慌、金融制度の行きづまり、日本においても凶悪事件の増加、自殺が減らない、食品偽装、政治家・官僚の腐敗、言い出したらきりがないほどに、不安、怒り、絶望、悲哀などのマイナスの空気が充満しています。地球という生き物が自分を治すため膿を出しているんじゃないかとさえ思ってしまいます。

地球も生き物です。自然治癒力にも限界があります。ガン細胞が体に蔓延してしまえば宿主である体自身(地球)が死んでしまうことにもなりかねません。

このような殺伐とした、強欲に満ちた世の中であるからこそ、自分自身の内側の内側を見つめ、そこから世界や地球、宇宙に思いを馳せ、考え、祈り、行動することが「今」大切なのかもしれません。「今」だからこそプラスの、温かい思考や行動で世の中を小さなところから変えていくよう一人一人が考えなければ、地球や宇宙の変化に人間の感情がついていけない時期がやってくるかもしれません。

世界は65億人以上の人々が一つの細胞となって、地球という一個体を形づくっています。そこには上も下も、金持ちも貧乏もありません。皆、平等だと思います。体の中には必要のない部分、細胞は一つもありません。世界でも同じでしょう。力あるもの、お金を自由に動かせる人、世界を指導する立場の人たちは、それぞれの利益、国益も大切かもしれませんが、もっと大きな視野で思考し行動してほしいと思います。これは自分にも言えることなのです。

米国は年間500億ドル(5兆円)もの軍事予算を使っているなら、それを世界の貧困を解消するために使うべきです。それは各国の軍事費にも言えます。PTSD(外傷後ストレス症候群)という精神疾患はベトナム戦争を機に言われるようになってきました。米国では退役軍人の方で年間、相当数がこの疾患で自殺しているようです。ホームレスの25%は退役軍人とも言われています。

戦争は人間にとって有益なものは一つもありません。戦争を操作している人たちの自己満足でしかありません。そう考えるとタバコのようなものかもしれません。

年末31日に、こんなことを考えてみました。世界が平和になり、愛で満たされ、すべての人(生き物、植物たちも)が幸福を感じることができる世界、地球に来年は方向転換できますように祈ります。

今年もありがとうございました

二葉鍼灸療院 田中良和
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2008 星稜 冬のトレーニング

2008年12月31日 | 高校野球
12月23日(火 天皇誕生日 祝日)、久しぶりに練習を見てきました。最近はいろいろ用事があり野球を見にいけないのでウズウズしてました。

トレーニングに入り、今まで使っていない筋肉を動かしているため、筋肉が徐々に何かを主張しているようです。筋肉痛を克服することが筋肉を大きくします。冬のトレーニング期を乗り切り心も体も一回り大きい選手に育ってほしいと思います。



他の学校はグランドが使えない時は、学校の体育館を使ったり、校舎を利用してトレーニングしなくてはいけません。しかし、星稜高校は野球部専用の室内練習場があります。素晴らしい環境でトレーニングできることに感謝して練習に励んでほしいです。



自分では当たり前であると思っていることが、実は、他では、世界では非常に恵まれていることが現状なのです。世界を見れば見るほどそう感じます。

これから単調なトレーニングになりますが、自分の目標をもちグランドで活躍する姿をつねに思い描いて頑張ってほしいと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和
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笑顔に心をこめる

2008年12月22日 | 経営って何?!
経営、人生、健康の観点からみても”笑顔””笑う””ほほ笑む”ことは、すべてを前向きに変えてくれるパワーのように思います。

◎笑顔にも実は技術が必要
オーストラリアに行った時の話です。オーストラリア人はフレンドリーだと聞いていたので、私自身がフレンドリーであろうと、笑顔を心掛けました。

朝のウォーキングでは、すれ違う人ごとに微笑みかけました。ところが、現地の人たちは微笑み返してくれません。
「おかしいな。オーストラリア人はフレンドリーじゃなかったの?」
怪訝に思いながら部屋に帰ったのです。その後、ふと気になって鏡を見て微笑んでみると、私の顔はまったく微笑んでいなかったのです。気持は微笑んでいるつもりなのが、表情に出ていなかったのです。

そこで私は鏡の前で笑顔の練習をしました。何度も何度も大げさなくらいに、表情の練習をしました。誰かがそれを見ていたら、さぞ不気味だったことでしょう(想像しないでください!)。
そして翌日。
すれ違う人に、にっこりと微笑んでみました。すると、相手も笑顔を返してくれたのです。
「トレーニングの甲斐があった!」
私は途端にハッピーになりました。

日本人は会釈の習慣があるため、微笑むことに慣れていない人が多いようです。おまけに凹凸の少ない顔は構造的に見ても、笑顔になりにくいそうです。確かに外国人は頬骨が高く、口の両端を少し上げただけでも笑顔に見えるのです。

あなたの笑顔も、人から見たら微笑んでいないように見えているかもしれません。

鏡の前で微笑んで、他の人からわかりやすい笑顔で練習してみましょう。誰でもできそうな笑顔ですが、実は少しだけ技術が必要なのですね。

『関心力 「お客様目線」から学んだ成功の法則』 井上富紀子 著


表情に関わる筋肉は、顔面・頭部あわせて片側に20個ほどあります。左右合わせると40にもなります。その筋肉が表情を作ります。その中でも、笑顔は口や目周囲の細かい筋肉を最も動かします。

筋肉を動かすということは、神経が活発に働き、顔面は血管が豊富なので血液の循環が良くなり、リンパの流れも良好になるということです。「顔色をうかがう」と言われますが、人の感情の状態により顔の血液循環が変化するということです。

さらに顔面から頭部にかけては、胆経、三焦経、小腸経、膀胱経、胃経、大腸経などの経絡(気の流れる経路に鍼灸でいうツボが配置されている)、あるいは、体の表裏の中心を流れる任脈、督脈という経絡も通っています。それらの循環も良くなり、気の流れが良くなる=分が良くなり、力が湧いてきて、愛(合)が入り、周囲の雰囲も良くなるということですよ~

西洋医学的にも、東洋医学的にも、笑顔によって顔の筋肉を動かすことは、心身にとって良いことであり、健康の秘訣とも言えるでしょう。

また、人の第一印象の大部分は視覚がもたらすと言います。苦虫をつぶしたような顔をしている人より、笑顔、それも心から笑顔が出ている人の印象がよいのは当たり前ですよね。

人生、常に勉強、そして向上心を持って事にあたる。自分ができていると思ってしまって進歩は停滞します。自分をチェックし鍛練することが大事ですね 笑顔においてもです

二葉鍼灸療院 田中良和
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青空 気持ちいい!!

2008年12月20日 | 日常
あまりにも今日の”青空”がキレイで気持ちが良かったので、ただ青空だけをデジカメで撮りました。

冬の日本海側では珍しいくらいの気持ち良さでした。



本日のブログは「これだけ」です。

それにしても、空はなぜあんなに青いんでしょう
そして青空を見ると心が気持よくなるんでしょうね
(実は私、青空ではありませんが、星空を見ると心が落ち着くんです。特に冬に出てくるオリオン座を見ると妙に落ち着くんです 

二葉鍼灸療院 田中良和
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平成20年12月 酔耀会(勉強会)

2008年12月20日 | 酔耀会(すいようかい)
石川県の若手鍼灸マッサージ師が集まり、毎月、第3水曜日の診療が終了してから行っている勉強会です。今年の1月で2周年を迎えますね。臨床での悩み、疑問点、主張などを、師匠も違う、治療方法や考え方も違う仲間が集まり、熱く熱く時間の経つのも忘れて勉強しています。

鍼灸診療、基礎医学、臨床医学、鍼灸古典、あるいは鍼灸院経営などなど、それぞれの先生方が得意な分野、主として取り組んでるいる分野、今、気になって勉強していることなどを発表して、皆で議論しあっています。

環境や歴史が違う先生方ですが、理想は皆おなじです。

『患者様が健康になって、楽しく人生を送って頂きたい』ということ。唯そのためだけです。

私たちの仕事は、ただそれだけです。そのために宇宙の何者かが創った、この神秘的な人間(体・心・魂)という仕組みを、一生向上心を持って勉強し続ける信念が必要です。そんな最終目的(理想)を同じにする仲間が集まれたということは感謝ですね

◎日 時:平成20年12月17日(水) 午後8時頃~午前0時半
◎内 容:

・はやっている治療院探訪~はやる治療院を目指して~
   泉 貴宏 先生
・その圧痛は本当に治療および診断として重要なポイントなのか?
   
豊島清史 先生
・腹は病治癒の根本なのか!?
   ~潰瘍性大腸炎(IBS)の研究から考えてみる~
   田中良和
・脊柱の診方(実技)   宮川厳幸 先生


泉先生の全てのものから学ぶ謙虚な精神、豊島先生の常に疑問を持ち自分のやっている診療を客観的に見つめる姿勢、勉強になりました。石川県でも相当はやっている先生のところの様子を知ることができましたし(泉)、トリガーポイントについて意識が広がりました(豊島)。脊柱の診方も、自分が意識していない点、あるいは、さらに機能的な解剖学を勉強しなきゃいかんと思いました(宮川)。

いつも、議論に熱が入り、時計の針は0時を通り過ぎてしまいます

ちなみに、酔耀会とは、水曜日に開催していること、皆お酒が大好きだということ、鍼灸マッサージの仕事に誇りを持ち酔うほどに楽しく仕事に取り組むということ、患者さんが幸せになれることが自分の幸せでありそれが自分の耀きとなること、そして、常に飲み会を開催すること、そんな意味で皆で決めました。向上心溢れる勉強会なので~~~~す

二葉鍼灸療院 田中良和
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恋とは!? 愛とは!?

2008年12月15日 | 言葉のちから 心のちから
≪恋とは、相手が持つ所有物(容姿・性格・才能・富・仕事・家柄などの属性)に価値を感じて一時的に高揚する、「相手に受容されることや相手を支配することによって、相手と一体化したい」と願う感情である。
愛とは、自分という存在の価値認識と成長意欲から生まれるものであり、相手がただ存在してくれていることへの感謝ゆえに決断し、永続的な意志と洗練された能力によって実行しようと努力する、相手の幸福を願い成長を支援する行為である。≫

『愛の論理』 飯田史彦 著


「愛」には様々な形があります。男女関係で考えるなら、「愛」とは、自分自身がこの世で、尊い価値ある存在であるという、いつの世でも変わりない真実をまず自覚することが大切なのでしょう。

そして、自分にも存在価値があり、大切な存在であるなら、相手も自分同様の立場にあります。お互いが存在価値がある尊い命ということですね。

「今」二人が出会えたということは、何かの必然であって、お互いが刺激しあいながら成長すべき時期が来ているのかもしれません。そのような場合、相手に何かを要求したり、抑えつけてしまうのは「愛」ではありません。相手がただ存在してくれることへの感謝、相手の幸福を願う思いやりが大切です。

そして「愛」するということは、「この人を愛する」という決断(意識的にあるいは潜在的に)、そして、人生さまざまな波がありますが、それにも揺るがない持続できる力と努力が必要であるということでしょうか。

恋とはちがって、愛は相手の存在そのものに意味があるのですから、相手がお金を失っても、健康を損ねても、究極的には命を失っても、その「愛」に変化はないということなのでしょう。

年末に、星稜高校野球部の後輩が二人結婚するので、祝電を考えるのに飯田先生の本を開いてみて、いい言葉だな~と思ってすこし考えてみました。

二葉鍼灸療院 田中良和
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ノーベル物理学賞・化学賞

2008年12月13日 | 社会
今年はノーベル物理学賞に、小林 誠さん(64)、益川敏英さん(68)、南部陽一郎さん(87)が、化学賞では、下村 脩さん(80)がそれぞれ受賞されました。皆さまノーベル賞の対象となった業績を仕上げてから30~50年後の受賞です。情熱と継続する力に脱帽です。そして、刺激になります。

読売新聞 2008年12月11日(木)より

≪ノーベル化学賞 下村氏の足跡≫より

いばらの道を歩んだ下村氏の信条は『困難はただ乗り越えろ』というものだった。母校・長崎大の校舎が原爆で破壊されて基礎的な研究を積めず、今も自分を「アマチュア科学者」と呼ぶ。
              ※※※

61年、米ワシントン州のフライデーハーバーでオワンクラゲを光らせる物質の特定を頼まれた時も「やりましょう」と淡々と承諾した。光る物質はクラゲの中に微量しか含まれず、誰もが尻ごみする作業だった。
アルバイトの高校生らも使ったが、夫人と二人で切り盛りする研究スタイルを貫いた。指導を受けた寺西克倫・三重大教授(46)が言う。「普通なら助手や学生に任せる実験も自分たちでやっていた。だから流しにクラゲの抽出液を捨てた時、海水に反応して光ったのを見逃さなかった」

              ※※※

19年間にすくったクラゲ85万匹。重量50トン。一夏で捕まえる数万匹のクラゲから生み出される成果は、片手に収まる白っぽい塊「クラゲケーキ」だった。さらに精製し、少量の発光たんぱく質イクオリンが残る。廃墟の倉庫を改造した作業場に冷房はなく、研究室というより工場だった。


情熱、好奇心、何のために仕事や研究をやっているのか、困難を乗り越えてしまうパワーとは何なのか、さまざまなことが勉強になります

≪小林・益川氏 ノーベル物理学賞への道≫より

京大助手の小林 誠と益川敏英がノーベル賞の対象となる議論を始めたのは、1972年5月の連休明けだ。夏休みが終わる頃には、論文はできあがっていた。

アイデアの核心は、「CP対称性の破れ」という10年来の物理学の難問を説明するには「素粒子クォークが6種類以上あるはず」という点。それまで見つかっていたクォークは3種類。理論的に予想できるのも4種類という時代だった。

京大基礎物理学研究所の九後太一教授は「京大のほかの連中は『クォークは四つと言われているのに、六つもあるわけはない』とぴんと来ていなかった。自由な学風で有名な、坂田昌一・名大教授の研究室出身の二人だからできた」と話す。

考えに考えた益川は風呂につかりながら、「どうしてもダメ。明日、ダメだという論文を書こう」と決心したが、立ちあがった瞬間、クォークを6種類にすればいいと気づいた。「自縛が消えたら、そこから先は手で数えるように簡単だった」と振り返る。


科学にしても医学にしても、素晴らしい発見や技術革新がされてきましたが、それは大自然の中の一部であり、人類が少し自然の絶妙な仕組みの一端に触れただけのことだということ、発見というのはそういうものだと思います。だから、それが確定ではなく、常に変化するものだから、人類は今まで様々なものを創造してきたのだと思います。

私も日々、患者さんにどう対応すれば治癒に導いていけるだろうか悩むことが多いです。そして、医学あるいは様々な鍼灸治療の研究、鍼灸の古典などに答えがないか勉強しています。

過去や人のやった基礎的な勉強をすることは大切であり、欠かしてはいけませんが、そこから発展させるには、自分の信念というか、患者さんの体に答えがあるというか、芯を持つことが大切だなと思いました。そういう意味でも東洋医学研究所で勉強せて頂き幸せだったなと思います。

私もじつは風呂へ入っていると、いろいろとひらめくことがあるんですよね~ さ~て、これから風呂にゆっくりつかって脳の血流を良好にして 「これだ」ってひらめくことにしましょう

そんなことを感じたノーベル賞受賞者の記事でした~

二葉鍼灸療院 田中良和
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第16回 加賀・三策塾(学術研修会) 参加

2008年12月12日 | 鍼灸
12月7日(日)、午前10時から12時に行われた、加賀・三策塾に参加してきました。前日には天気が急変、冬型になり雪が降りうっすらと積もりました。天気のせいもあり、また、様々な行事も重なり、若干参加者は少なめでしたが、今年最後の学術研修会は、勉強になり貴重な時間でした。

◎内 容
 症例報告:緊張型頭痛の一例 
              鍼灸なかだ治療院 中田和宏 先生

 地域健康つくり指導者講習会:地域支援事業について
               新保鍼灸治療室 新保 均 先生 

 鍼灸・医療最新ニュース:書籍紹介など




本日、いつも座長を行っている中田先生が症例報告ということで、及ばずながら私が座長をやらせて頂きました。

36歳、女性、主訴は持続する重だるい痛みが頭全体にある。他の症状は目の奥の痛み、首肩のこり感、頭頂部の円形脱毛。整形外科では緊張型頭痛と診断された症例でした。

仕事内容(電話オペレーター)や家庭の状況から、肉体的、精神的に強い緊張が強いられていたことと、VDT症候群(画像表示端末症候群)が発症要因であると考え、筋緊張緩和と鎮痛を目的に、圧痛など反応点を中心に軽い刺激で鍼灸治療を行いました。

初回で著効、頭痛消失。その後仕事などで軽度な頭痛は発症するが、初診のような強い頭痛はない。現在は、週1・2回の治療を行い、円形脱毛の治療も合わせて行っており治療継続中。

頭痛は鍼灸院に来院する場合、ほとんどが緊張型頭痛か片頭痛です。ときにピリピリ、チクチクなど刺すような痛みを伴う後頭神経痛や、さらに圧痛検出時に眼痛や三叉神経領域への放散痛が伴う大後頭神経三叉神経症候群(GOTS)などがみられる。治療をする際は、病態をしっかり把握し、鍼灸の適否を見極め、なるべく浅刺で、ポイントをしぼって治療することが大切だということでした。

痛みは慢性に移行すると、情動など中枢が関わったり、末梢の交感神経も関与してくるので痛みの記憶として残らないように、早期に除痛することが大切だと思います。しかし、痛みは体からのサインです。もっと大切なのは”なぜ頭痛になるか”です。そこのところの生活環境あるいは精神状態を改善しなければ、同じような環境になった場合、また頭痛が再発することも考えられます。

鍼灸治療で体の調整をしながら、そこの部分の改善を患者さんとともに考えていくことも大切なのでしょう。



新保先生からは、金沢市が取り組む地域支援事業について、①地域支援事業の種類と内容 ②参入方法 ③報酬額 ④今後の予定(平成21年度)などの話がありました。

高齢化していく社会において、地域、行政とともに協力して県民の健康を支えていくことは、私たち鍼灸マッサージ師の職域拡大にもつながり、認知度も上がるものになるでしょう。不況の今こそチャンスなのかもしれません。

書籍紹介では下記の書籍の紹介がありました
 ○『ツボに訊け』 ちくま新書
 ○『ガンは治る ガンは治せる』 花伝社
 ○『血圧は薬で下げるな!』 角川書店
 ○『奇跡のリンゴ』 幻冬社 

※『奇跡のリンゴ』は私が紹介させて頂きました。鍼灸の本ではありませんが、人生の生き方、東洋の哲学に通じるものがありました。感動しましたので、皆さまにお裾分けさせて頂きました(NHKの「プロフェッショナル~仕事の流儀~」で紹介された青森のリンゴ園木村さんの話です)。

二葉鍼灸療院 田中良和
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掃除で何が変わる?!

2008年12月11日 | 経営って何?!
朝、いつも掃除を行っています。しかし、時間の使い方(寝坊)がうまくいかなかったりすると、少し手抜きをしてしまうことがあります。反省、反省です。

一日の始まりとして気持よくスタートするため、気持ちを謙虚にするため、掃き、磨かせて頂いています。そうすると治療室自体や道具にも愛着が湧いてきて「ありがとう」「ごめんね」なんて自然に声をかけるようになりました。

◎確実に変化した社内環境

私が会社を創業してから、平成二十年で四十七年を迎えました。その間、ずっと社内外での掃除を続けてきたわけですが、最初の頃に世間からの評判を聞くと、「掃除など会社の業務に比べれば余計なこと」とか「余計な業務である掃除に力を入れるなど、無能の人のすること」という言葉ばかりが耳に届いていたものです。

それが最近では、掃除の効能などともてはやされる時代になり、「掃除をすることで運が開ける」とか「会社の業績がよくなる」などと言われるようになりました。

掃除がこれだけもてはやされるのはうれしいことで、隔世の感もあるのですが、私自身は「会社が儲かるから」とか「運が開けるから」などと思って掃除に取り組んだことは一度もありません。私が社内の掃除を始めたのは、あくまで社内の雰囲気や職場での就業環境をよくしようという、ただそれだけの思いからです。

掃除によって社内環境を整えることにより、結果として、社員の表情が明るく生き生きとし、取引先や家族に対して優しく気遣うようになる。そうした人間性を根底から変えていく力が掃除にはあるのだ、ということを後々になって実感するようになりました。

現在、イエローハットは、国内外で500店舗以上出店するまでに成長しました。しかしながら、それはあくまでも結果でしかありません。

私がうれしく思うのは、むしろ、ここまで成長する中で社員の人間性を無視したり、売上げ至上主義に陥ってこなかったことです。私がいまでも、欠かさず掃除を続けている目的は、ここにあると言えます。

『鍵山道場 人間力を磨く法則』 鍵山秀三郎 著


確かに「掃除で開運」などの書籍が多く本屋さんに並んでいます。私も実は「仕事がもっと忙しくなったらいいな~」「運がよくなったらな~」なんて思いもあり掃除をしていました。動機が不純でした。 

しかし、継続してやっていると、これがまた心が変化してくるのです。掃除するということが心をキレイにすることであり、自分や治療院を利用される患者様の心をキレイにすることにつながっていきます。そして、喜びや感謝が自然に感じられ、笑顔が溢れるようになってきます。

掃除力は不思議です

二葉鍼灸療院 田中良和
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インド ムンバイ同時テロ事件 2

2008年12月08日 | 社会
インドの経済発展にはパワーがあり、日系企業も多く資本を投入しています。今回のサブプライム問題があっても、7~8%の経済成長率を維持しているようです。さて、これが本当のインドの姿でしょうか。

インドは80%がヒンドゥ教、13%がイスラム教の国で、人口は11億人を超えます(パキスタンは97%がイスラム教、1.5%がヒンドゥ教、人口は1億6千万人強)。

次のような報告があります。

マハラシュトラ州の州都ムンバイは、アラビア海を臨むインド西海岸に位置する同国最大の都市。約1600万人の人口を抱え、金融と商業で栄えるこの都市は、インドの中の“夢の街”と称されることもあります。

街全体が好況に沸きかえる街というイメージを抱いていました。でも、それは、現実ではありませんでした。いくつかの高層ビルが建っている他はほとんどスラム。高層ビルの間にはスラムがカーペットのように広がっているのです。

ごみが散乱し、雨が降るとすぐに下水が溢れて悪臭が漂う、狭くて、暑くて、息苦しい大小のスラム。世界最大と言われるムンバイのスラムには、この街の人口の約75%が暮らしているとも言われています。

もっとも危険なのはストリートチルドレンです。ストリートチルドレンは、暴力や搾取、人身売買などの危険に晒されやすいのです。病気になっても、誰も病院に連れて行ってくれないでしょう。

インドには4億2000万人の子供がいます。そのうち、出生が登録されるのは35%だけ。47%の子供が栄養不良で、小学校に入学しても卒業できるのは4人に1人。生きるために、皆に頼り、物乞いをしなければいけない、そんなムンバイのストリートチルドレンは、推定約20万人にのぼります。

~あるスラムに暮らす家族~
「人生の中で一番楽しいことは何ですか?」
食事の時にお父さんに尋ねました。すると、お父さんは答えました。
「何もないです。こんな人生、もう飽き飽きです。楽しいことなんて一つもありません」。
私には掛ける言葉が見つかりませんでした。同じ質問をお母さんにすると、お母さんは何も答えられず、泣きだしてしまいました。子供の成長が楽しみ、一家揃って食事をしている時が一番楽しい。そう答えてくれると思っていました。頑張って働いているのに、どうしても生活がよくならない―お母さんはもう、疲れきっていたのです。

インド政府も社会的弱者の救済に取り組むなど、懸命に努力が行われています。どうしたら子供たちが平等なチャンスを与えられ、その可能性を最大限に伸ばすことができるか?

一番大切なのは、あきらめないこと。私たちにもできることがたくさんあるはずです。

『ユニセフ ニュース VOL.215 
          アグネス大使のインド視察報告』より


どこの国にも貧富の差があります。格差があります。陰と陽があります。社会的弱者の物質的貧困と、富める者の心の貧困を改善し、世界の貧困がなくなれば様々な問題が解消されるのではと思います。

わたしはインドの津々浦々まで旅をしました。そして、うつろな目をした惨めな人間の標本たちを見たのです。それがインドなのです。そうした牛糞の山に囲まれた粗末な小屋に、つましい掃除夫が住んでいます。けれどもみなさんは、彼らのうちにこそ、叡智の粋が集められているのがおわかりになるでしょう…

『人類の知的遺産 64 ガンディー』 森本達雄 著


ガンディーの生きていた、イギリスや西洋の様々な影響を受けて発展しだした頃のインドの状況です。現在、インドは本当に豊かな国になったのでしょうか。翻って日本は…、先進国と言われる国々は…。

二葉鍼灸療院 田中良和
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インド ムンバイ同時テロ事件 1

2008年12月08日 | 社会
11月26日起きたインド、ムンバイでの同時テロ事件でまた尊い命が失われました。心からご冥福をお祈りいたします。日本人の何の関係もない方も亡くなられました。これが戦争であり、紛争であって、これらが生むのは憎悪と怒り、恨みだけです。あえて言うなら富者の強欲を満たすだけです。

最近、テロ、テロ、メディアも何でもテロです。9・11以後、こう表現されることが多くなりました。9・11事件をきっかけに、イスラム過激派との戦いをテロとの戦いと称し、アフガン、イラクはじめ様々な悲惨な戦争、そしてテロ活動が繰り返されています。この9・11同時多発テロ事件も、イスラム過激派(アルカイーダ)が行ったにしては、矛盾点が多く指摘され未だ真相は闇に包まれています。このことは調べれば誰でも矛盾点に気づくでしょう。

今回のムンバイでの事件も、デカン・ムジャヒディンという、外国から侵入したイスラム過激派が起こしたとされていますが、現地からの初期報道では、この事件を起こした犯人の写真を見ると、どう見てもイスラム教ではなく、ヒンドゥ教の信者、いわゆるヒンドゥ過激派を疑う証拠も出てきているなど(インド国内の組織の犯行)、世間に流れている報道とは矛盾した真実があるように思われます。

また、捕えられた犯人の言葉に「パレスチナ難民のかたきをとった…」などという言葉も見られました。イスラムとのテロの戦いを強調するような言葉には注意が必要ですし、また、パレスチナ問題は解決しなければいけない重要な問題だとも捉えることができます。

インドとパキスタンは、カシミール地方の領土問題や核開発などの問題など様々な対立がありながら、数か月前からは両国は関係改善に向け努力していたようです。インドはこの事件により、報復戦争も辞さないような発言も行われました。また両国の緊張が高まり残念です。タイでも政治の不穏、パキスタンで爆弾事件、ギリシャでも…アジアから中東周辺が急に嫌な雰囲気になっています。このような空気は自然にできているものでしょうか??戦争、紛争が行われれば、まったく罪もない戦いとは関係のない人たちが何も知らされないままに殺戮されます。そして、それでお金を稼いでいる人がいる。こんなことは許されません。

自衛隊のイラクでの活動が終了しましたが、海域に展開している戦艦などへの給油は日本が継続して行うようです。日本が石油を持っていくのではなく、お金を出すのです。そのお金は血税から支出されます。ですから日本国民も戦争や紛争に参加していることを忘れてはいけないと思います。世界で起こること全て繋がっています。

イランや、イスラエルの中にもインド、パキスタンの和平を促している動きがあります。その裏側で、戦争や紛争を煽っている動きもあるようです。様々な国益があろうかと思いますが、こんなことを政治の道具、外交の道具に使っていてはいけません。最終的に人類は悲しい結末を選択する方向に進んでいくのではないかと危惧してしまいます。

テロ報道によって、それが本当だと思いこまないように、様々な情報を分析して自分で考えて世の中の動きを見ることが大切なのだと思います。とくに大きく報道されている事柄は、自分なりにしっかり考えるようにしています。

戦争、紛争、テロ活動は、それが作為的なものにせよ、大義名分があっても、決して行ってはいけない行為だと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和
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お子様が欲しいということ (不妊症に思う)

2008年12月06日 | 不妊症
当院でも、最近、不妊症の患者様が増えてきました。不妊症には様々な原因があります。卵管や子宮、あるいは脳に器質的な疾患があれば、その原因に対し処置すればよいのですが、機能性の不妊症、いわゆる科学的には原因がわからないという方が多いのです。

来院する患者様は、今のところ全て女性ですが、実は不妊の40~50%は男性にも原因があるという報告もあります。子供ができるということは、男性だけでもできないし、女性だけでもできません。お互いの協力、愛、思いやりがあってできるものだと思います。

不妊症で悩んでいる女性は多くなってきています。晩婚化や社会のスタイルの変化、食生活や睡眠、運動などの生活習慣の変化など、様々な原因が要因としてあげられます。ストレス社会などもその一つです。そして、不妊に関して深く悩んだり、心を傷めているのは圧倒的に女性が多いのです。インターネットなどで不妊のサイトなどを見させて頂くと、あるいは、日々不妊症の患者さんと接していると、本当に「何とかしてあげたい」と心から思います。「いい卵胞ができていない」「生理が来てしまった」「移植がうまくいかなかった」、思い通りの結果が得られなかった時は、気分を深い谷底へ落としてしまう、そんな感情の起伏がみられます。

女性は体の中で起こる直接的なことがらですから心が敏感に感じてしまうのは当然ですが、そこには男性(旦那様)の助けが必要なのだと思います。協力的な、奥様を心から思いやっている旦那様もたくさんおられます。その逆の旦那様もおみえになるのです。そばで心を傷つけている奥様に、小さくてもいいですから、優しい言葉をかけ、思いやってあげることが大切です。人を変えることは難しいことですから、奥様は、自分を責めずに旦那様としっかりコミュニケーションをとり、未来の明るい計画を話し合ってください。男はぜったい人のせいにしてはいけない、そして、現実から逃げてはいけないと思います。奥様は常に心と体で不妊と対峙しているのだから。

心は脳が主体であり、皮膚や胃腸、体の様々な重要な部分全体が一つとなり心を形成するのではないかと私は思っています。そして皮膚の刺激も重要な心のコミュニケーションの一つであると思います。

私は患者様には「旦那さんと仲良くしてね~」「旦那さんと楽しくね~」「旦那さんをギュッと温めてあげてね~」などと会話の中に入れるようにしています。不妊治療をしていると、しょうがないのかもしれませんが、とかく排卵時期に合わせて夜に旦那さんと仲良くすることになってしまいます。それも計画的に。これでは夫婦関係自体が義務化、形式化してしまいます。これは自然に反していると思います。生理は月経と言い、月のものとも言われます。とくに女性の体は月の引力にも大きく影響を受けているとも言われますし、私たちは地球の上に立っていますから自然の影響を強く受けています。科学的根拠は大切ですが、それでは説明がつかない神秘的な体の営みがあることも事実です。ですから、「排卵日周辺で仲良くする」ことも大切ですが、心から愛し合って、心も体も気持ちよくなってほしいと思います。それが自律神経、ホルモンのバランスにも影響を及ぼし、脳の幸福を感じる神経のセロトニン系や、ドーパミン、ノルアドレナリン系などそれ以外の様々な神経系をはじめとする大脳皮質や、情動や記憶をつかさどる大脳辺縁系の循環も良くなり、それは脳幹にある視床、脳下垂体などホルモンや自律神経のを働きをさらに良くしていくのではないかと感じます。

さて、ここで池川 明 先生の『ママの おなかを えらんできたよ』 二見書房から一文を抜粋します。先生は、産婦人科医で胎内記憶を研究されている先生であり、その研究の過程で、お子様がお母さんのお腹に入る前の記憶まで持っていることを発見しました。

ぼくがおとうさんとおかあさんをえらんだ。
知らないおじさんと空中に浮いていたら
家の中から笑い声が聞こえてきて、
そのおじさんがこの家でいいかと聞いたので、
ぼくはいいですってこたえた。

やまだやすおくん 三歳

~現在、20歳の次男が3歳頃に言った言葉です。とても不思議なうれしい感情がわき、私たち夫婦を選んでくれたことに感謝しました。~


池川先生は、アンケート調査を行い3500名以上の方に答えて頂き、約3割の子供さんに胎内記憶が、2割に誕生記憶があることがわかったそうです。子供さんは、こんなことウソをついても何もとくにはなりません。信じる信じないは自由ですが、このような事実もあるということです。

お子様はどうも、両親を自分で選んで生まれてくるようです。夫婦仲良く、思いやり、いたわり合う、そんなお子様を欲しいと願っている二人をどこからか見ているのかもしれませんね。そんな心の余裕を持つことも大切な気がします。

当院では、東洋医学的観点、西洋医学的観点、両者の立場を合わせ、お子様を欲しいと願っている御夫婦のお手伝いをさせて頂きます。医学的、身体的調整を鍼灸治療でいたします。そして、今回の話のような御夫婦仲良く、心の余裕を持ち、素敵な家庭の空気をつくることも不妊治療には欠かすことのできない重要な要素であると、最近ことに考えさせられます。 

二葉鍼灸療院 田中良和
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虹を見た! 

2008年12月04日 | 日常
先日、天候が変わりやすい日に”虹”を見ました。それも1週間に2回も。1回目は素晴らしい3重の虹でした(目の錯覚か)。残念ながら、その時の虹は写真に写すことができませ~んでした。


当院、玄関より撮影 

虹はなぜ「虫へん」なのかな~と少しだけ調べてみる。

虹のアーチは蛇にたとえられていたという。蛇は昔は地を這っているところから虫の一種に分類されていたという。そして「工」は、天と地を結びつける形を現わし、天と地を蛇が結ぶというのが「虹」という字ではないかということ。

昔から日本に限らず、世界各地で蛇を信仰の対象としたり、神として崇める文化があったらしい。中国では、地の神である「蛇」と天の神である「鳥」の文化が合体して「龍」を信仰する文化が根付いたようです(もっと複雑なのでしょうけど)。
「卍」という字は二匹の蛇を表し、神社にある”しめ縄”も二匹の蛇を表しています。

中国では虹が龍の一種とされ、水をのみに行く時に出現すると言われていたようです。また明るい色から暗い色(日本では七色)まで出現することから、”陰と陽””調和のしるし”とも言われるようです。

インド文化では、虹はインドラの神が雷の矢を放つ弓と表現されます。ちなみに蛇と龍はいずれも「ナーガ」と言われるそうです。

虹は、西洋では富を表し、東洋では自然への恐れや畏怖として表され、古代の人は自然と一体になりながら、いろんなことを感じていたんだな~と思いました。

とりあえず、私は”これは何かいいことがある”と考え、思いこむことにしましょう



二葉鍼灸療院 田中良和
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はり治療は糖尿病に有効か? その3

2008年12月03日 | 東洋医学研究所 コラム
東洋医学研究所のコラムが更新されました

~鍼治療のススメ はり治療は糖尿病に有効か? その3~
東洋医学研究所グループ 二葉鍼灸院 山田 篤 先生


『鍼治療のススメ その3』 研究所コラムはこちら

12月の担当は、愛知県安城市で開業されている山田 篤 先生です。東洋医学研究所修行時代から糖尿病を勉強、研究していました。師匠の黒野先生に導かれ糖尿病に専門性をもって鍼治療に取り組んでいます。

所長であり、師匠の黒野先生は先見性があり、鍼灸治療は総合内科であるとされ、そのカテゴリーの一つとして糖尿病の基礎あるいは臨床の研究に取り組んでこられました。今も現在進行形です。山田先生はその意志を受け継ぎ、さらに県民、国民の医療として鍼治療を普及するため頑張ってみえます。

糖尿病は、尿に糖が…というよりは血糖値が問題となります。いまや国民の10人に1.5人強はこの病気を持っている、あるいは潜在的に持っているという統計も出ています。

しかし、糖尿病はその名の通り生活習慣病です。「なぜ糖尿になるのか」これが大切なのです。病は体からのメッセージです。睡眠は体の新陳代謝、食事はエネルギー源、熱源、免疫機能、造血、腸内細菌叢など、運動はエネルギーや熱の産生、ストレスの溜めすぎは、脳-末梢循環のアンバランス、などなど生活習慣というのは生命にとって大切なのです。言わなくてもわかりますよね。

生活習慣を整えさせすれば糖尿病は治っていきます。そして、鍼治療を行うと、生体のバランスを調整する手助けとなり、回復が早くなります。

今回のコラムはそんなお話です。

二葉鍼灸療院 田中良和
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帯状疱疹後神経痛(PHN)とサプリメント

2008年12月02日 | 鍼灸
11月30日(日)、第2回中央学術研修会に参加しました。題名が紛らわしかったと思いますが、午前中は帯状疱疹後神経痛(PHN)、午後からサプリメントの講演を聴講させて頂きました。

◎内 容

 講演1:「帯状疱疹後神経痛の病態と鍼灸治療」
 講 師:菅原正秋 先生
     東京大学医学部付属病院 麻酔科・痛みセンター
     筑波大学理療科教員養成施設
 時 間:午前10時半~12時

 講演2:「日常診療に役立つサプリメントの知識」
 講 師:鈴木信孝 先生
     金沢大学大学院医学系研究科 特任教授
 時 間:午後1時~2時

 実 技:帯状疱疹後神経痛の低周波通電療法
 講 師:菅原正秋 先生
 時 間:午後2時~3時



 菅原先生です。

帯状疱疹後神経痛のお話では、帯状疱疹とはどういうものなのか。疫学、発生機序、症状の推移、ラムゼイ・ハント症候群の対応、診断、治療目的など基礎的な話がありました。その後、帯状疱疹後神経痛とはどういうものか、その発症条件、発生機序、症状、アロディニアの病態、治療の目的、低周波通電療法について、簡単な症例報告がありました。

午後からは、その低周波通電療法の三叉神経第一枝の神経パルスと、肋間神経のパルスの実際の治療について実技をして頂きました。



 実技の様子

帯状疱疹にかかる人は、年間人口10万人あたり300~500人にのぼります。過労、ストレス、冷え、などが要因となり免疫力が低下することで発症するとされています。神経節という場所に眠っていた水痘ウイルス(自分では覚えはありませんが、幼少のころにかかった水痘のウイルス)が起きだし(再活性化)、神経に悪さ(炎症)をする病気です。

神経に眠ってるから、どこでも出る可能性があります。肋間神経(横腹)や三叉神経(顔)などになる人も多いです。はじめ痒く、徐々に痛みに変化し、皮疹が出て(目立たない場合や出ない場合もある)、水膨れになり、かさぶた(痂皮)ができて2~3週間で治癒に至ります。全経過において耐えがたい痛みが伴います。

これに関しては、早急に抗ウイルス薬などの適切な処置を行えば治っていきますし、免疫力を上げるように疲れを取ってあげれば、さらに、その後の経過も順調に推移します。

しかし、我慢しすぎたりして処置が遅れると、ウイルスたちが炎症に乗じて、神経を傷つけます。それもジクジクと疼くような痛みを伝える太い神経を傷つけると、痛みが長引き、長期間、痛みを抱えることがあります。これが帯状疱疹後神経痛です。

痛みは長引くと、記憶されるようになり、情動(大脳辺縁系)に影響を及ぼします。また末梢の交感神経も関与するようになり、脳幹にも影響を与え、さらに複雑な痛み(慢性疼痛)になっていきますので、まずは痛みを取り去る(ペインコントロール)ことを行うことが大切だということです。

現在、西洋医学的には決定的な治療方法はありません。この治療には鍼灸治療が効果的なことも多いように感じます。東洋医学研究所で行っている全身の統合的制御機構を活性化する(大脳、脳幹、内蔵、筋肉など)治療を行い、さらに局所の疼痛閾値(痛みの感じ方)をあげ循環を改善すれば、神経痛の治りが早くなると考えられます。

非常に勉強になりました。


 鈴木先生です



午後からは、日本補完代替医療学会の理事長でもあります、鈴木信孝先生のお話で、ピクノジェノールという健康機能食品の話を中心に、世界の補完代替医療のとらえ方、米国の国をあげての研究、莫大な研究予算の投入などの興味深い話がありました。

ピクノジェノールというのは、フランス海岸の松の樹皮に含まれる成分を特殊な方法で抽出したものを、他の鉱物ミネラルや乳酸菌、ビタミンなどと組み合わせた食品(カプセル)です。

その研究において、活性酸素を抑える働きがあることが分かったそうです。多くの病の原因とされているものです。このピクノジェノールを飲むと余剰な活性酸素が除去され、多くの症状や病の改善につながるというものでした。

このサプリの話を聴いて思ったこと、成分を見て思ったことは、腸内細菌叢を良好にして、腸管機能(免疫、造血、物質転換)を高めることにより、体に栄養素(糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルほか)が効率よく吸収され、細胞レベルでも栄養(酵素、コエンザイムQ10などの補酵素も一つ)が満たされ、エネルギー産生、熱産生という体の重要な活力を維持するミトコンドリアが活性されるんだろうな~と思いました(思いこみ)。

両講演ともに、非常に勉強になった一日でした。

ちなみに、前日、29日午後7時半から、いつもの勉強会(酔耀会)のメンバーで忘年会をしてました…朝まで討論会 ということで朝4時まで。活性酸素いっぱいの体で学術研修会に出ていたわけです。体を労わらないといけませんね(体さん、ゴメンナサイ)。

二葉鍼灸療院 田中良和
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