二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

二葉鍼灸療院(金沢)おかげさまで26周年を迎えることができました!感謝でございます!!

2024年07月02日 | 鍼灸

 令和6年も半分が終わり、年末へ向けて後半がスタートしました

 皆様、お身体や心の状態はいかがでしょうか。

 

 さて、当院は平成10年(1998年)6月21日に開院させていただき、本年で26歳の誕生日を迎えることができました

 これも当院にご来院された患者の皆様、師匠の黒野保三先生、また、私の周囲でこれまでも、そして現在も支えていただいている皆様のお陰さまと心より感謝申し上げます

 

 今年は元日に能登半島地震が発生し、現在も復旧・復興に皆様全力を傾けて尽力いただいています。

 令和6年能登半島地震 災害支援鍼灸マッサージ活動

 上記をご覧いただければ有り難いですが、私が所属している石川県鍼灸師会や石川県鍼灸マッサージ師会でも発災後すぐに災害支援鍼灸マッサージの活動を実施させていただき、令和6年7月2日現在も継続中でございます。

 私は事務局を任させていただくことになり、師会会員、災害対策会議、県医療対策課、DSAM(全日本鍼灸マッサージ師会・日本鍼灸師会で組織される災害鍼灸マッサージ師の育成に係わる団体・委員会)との連絡役にドタバタと動き回り、気がつけば半年が過ぎていたという状況です。

 

 そんなドタバタしている中ではありますが、6月21日の夏至の日に、開院して26周年を迎えることができて感謝の念でいっぱいです。

 このような日が迎えられること自体あたりまえではないのです。

 今回の震災を被害は少ない金沢市ではありましたが経験し、災害の空気を体感し、本当に世の中にあたりまえのことなどは一つもないことを実感しました。より感謝の気持ちが強い令和6年の26周年記念の日となりました

 

 私の師匠は91歳にてご他界されましたが、今なお私の中には大きな目標として君臨されています

ちょっと暗いですが師匠の黒野保三先生です

 

 師匠は鍼灸の普及と鍼灸師の地位向上、いわゆる「鍼灸診療を医療に・鍼灸医師としての位置付け」という壮大なテーマを柱として、中国医師団の招聘から(社)全日本鍼灸学会(現(公社)全日本鍼灸学会)の設立、世界鍼灸学会連合会設立や学術大会の在り方から、専門鍼灸師制度、医療・鍼灸医師としての学校(教育機関)の在り方、そのために東奔西走された先生でした。

 学術団体を中心に活動されましたが、臨床も多忙を極め、その中でも名古屋市立大学との鍼の共同研究(基礎研究)、臨床研究も同時され、毎月の学術研修会や研究会、そこに弟子として集った面々を住込み・通いをさせながら育てるという素晴らしい人格の先生でした。

 

 その反面・・・反面ではないですが、趣味のゴルフの練習も診療の合間にでかけ、たまにゴルフ場へ行きプレーされてました。ゴルフもレッスンプロの指導を受けての徹底ぶりで美しいフォームでした。

 また囲碁もアマチュアの5段という強さで、日本棋院中部支部のプロ棋士の皆様の指導も受け、東洋医学研究所で開催される囲碁大会にはプロの先生も時々顔を見せたこともありました。

 そう東洋医学研究所では毎月1回、囲碁大会もあったのです。

 私も下手っぴですが囲碁を打てます

 4月の年度初め(春)、9月の先生の誕生月(秋)、正月明けの初めの日曜日(冬)には祝賀会があり楽しい時間を過ごしました。

 5年毎には弟子や先生の関係者の皆様で旅行に出かけ親睦を深めたことも思い出に残っています。

 

 一つ一つ話していくと、本当に多くのことを先生の人生の中から学ばせいただきました。

 ここまできっちり情熱を傾けて全てやり抜く師匠のもとで勉強できて良かったと・・・ナマケモノの私は、自分を正すという意味で良かったと思うのです。

 

 私も治療院を経営しながら、私の場合は学会というより業界団体の活動が主になります。案外とよく活動して頑張っているほうだと思うのですが、師匠の姿をみていますので、まだまだ中途半歩だな~とよく考えます。

 大きな目標があることは素晴らしいことだと感じます。

 そして、師匠の元を離れ開業して26年が過ぎ、年々、師匠のすごさを実感するわけです。

 時々、師匠の書いた文章などを読み返すのですが、今現在でも役に立つ考え方や行動、人格・人間形成についての記載が多々あり、一つのことに対する思いの深さ、配慮や見ているところの次元が違うな~と、これも今更ながら思うのです。

 世の中をみていると何かが大きく変化してきています。

 その変化はさらに今後大きくなりそうです。

 そのような大きく変化する状況や環境を観察しつつ、それを受け入れつつも、いつの時代も変わらない大切なものを軸に置きながら、27年目をスタートしています

 

 これからも二葉鍼灸療院(金沢)をよろしくお願いいたします

 

 最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

 

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令和6年能登半島地震 災害支援鍼灸マッサージ活動

2024年06月01日 | 鍼灸

 自然災害はいつやってくるかわかりません

 能登沖を震源として震度7の大地震が石川県を襲いました。

 それも1月1日のお正月の夕方にかかる時間で、皆様、それぞれにゆっくりしている時間にその時がやってきました。

 私は優雅にホテルでコーヒーを飲んでいたところに強い揺れにあうことになり、そこから正月気分の空気が一変しました。

 

 書きたいことは山ほどありますが、珠洲に帰省していた鍼灸師仲間から数枚の写真がスマホに送られてきました。

 「これは ただごとではない!」

と、その写真を見た瞬間びっくりしました。

 すぐに 石川県鍼灸マッサージ師会石川県鍼灸師会 の役員で連絡を取り合い両師会の災害対策本部を立ち上げ(1月3日)、どう対応していくか協議しました。

 

 この行動の原動力となったものはもう一つあり、『災害時のあん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の救護活動に関する協定書』という協定を石川県と両師会で締結(2023.10.31)してあったこともスムーズに動けた要因でもありました。

 鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師が災害時、何ができるのか・・・

 これを考える暇もないくらいに協定を締結して2ヶ月後の大地震でした。

 

 発災後すぐに私たち県師会の中央組織である、日本鍼灸師会全日本鍼灸マッサージ師会の危機管理委員会や災害対策委員会の鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師で組織されるDSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)にも対応、来県していただき、県庁内に設置されたDMAT本部にもDSAMとして積極的に動いていただき、本部の中に一区画いただき活動できることになりました。

 

 また、県医療対策課やDMAT本部とDSAMの皆様が協議の後、両師会災害対策本部に相談がありました。

 県庁内で昼夜、休みなく本部を動かしておられるDMAT、医療支援団体、国・県の行政職員、早朝から県庁を出て能登で活動し夜に帰還される自衛隊、警察官、消防士などの支援者の皆様に対して「鍼灸マッサージケアルーム」を同フロアに設置いただき、鍼灸マッサージケアを実施できることになりました。

 

 県庁鍼灸マッサージケアルーム活動

期 間 令和6年1月9日~2月2日 施術日数 18日

活動時間 20時~23時(初日は21時~24時)

施術利用者数 257名(延べ) 施術者 94名(延べ)

 

 この活動終了は、DMAT本部の縮小とJMATへの移行に伴うものでした。この後も6月1日現在で、両師会は6回の災害対策委員会を開催して災害支援活動について協議し進んできました。

 その後もDSAMの協力のもと、能登の富来、門前、輪島、珠洲、七尾等の現地へ入り支援ニーズを確認しました。

 また、県医療対策課とは密に連携を取りながら災害協定のもと支援活動として動ける形を模索しました。

 そこで次に活動の場となったのは志賀町富来の富来活性化センター避難所でした。

 

富来活性化センター避難所活動 

期 間 令和6年3月10日~4月29日 施術日数 9日(日曜・祝日)

活動時間 10時~17時(実質は9時~18時)

施術利用者数 192名(延べ) 施術者 60名(延べ)

   

 支援者支援とはまた違った雰囲気と気遣いが必要であり、日々の臨床にも大いに学びとなる活動でした。

 多くの皆様に喜んでいただき、その笑顔や言葉が私達の大きな報酬となりました。

 私は、3月の半分を大阪で過ごしていましたので(第96回選抜高校野球トレーナー活動のため)、ほとんど活動に出ることはできませんでしたが、両師会災害対策本部の事務局長をさせていただいておりましたので、PCを大阪の宿泊先まで持ち込み、時間をみて事務作業をさせていただきました。

 事務も縁の下の力持ちなので、それはそれでやり甲斐があるのです

 この活動も4月末で仮設住宅が建設され、そこへ入居される方も多くなり、避難所に避難されている皆様の数が減少したこともあり、行政担当者と相談のうえ4月いっぱいの活動で終了ということになりました。

 

いしかわ総合スポーツセンター1.5次避難所活動

期 間 令和6年5月6日~継続中 施術日数 4日(日曜;初日は祝日)

活動時間 10時~17時(実質は8時~18時)

施術利用者数 約160名(延べ) 施術者 29名(延べ)

   

 この総合スポーツセンターでの活動は、DSAMが主管となり全国から鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の皆様が金沢へ来ていただき、1月14日から3月31日までの期間、日曜日毎に実施された活動であり、この活動を両師会が引き継ぐ形で実施させていただくことになりました。

 活動を行なう交渉に際し、行政側にすでに活動内容の認識があったこと、避難者の皆様に好評だったことが、交渉即活動了承の要因となりました。

 感謝ですね~

 避難者も数は60名前後ということですが、ここの避難所は4月の時点で1年ほど継続するといった予定もあり、少しでも鍼灸マッサージ施術で貢献できればという思いで現在も活動継続中でございます。

 

 輪島高校避難所活動

期 間 令和6年5月26日~継続中 施術日数 1日(日曜・隔週)

活動時間 10時~17時(実質は9時~18時)

施術利用者数 約11名 施術者 4名

 

 4月頃より輪島市を中心に避難所での災害支援鍼灸マッサージ活動のニーズをボランティア調整窓口と連絡を取り合いながら探っていました。

 そこに、輪島高校避難所でよろしくお願いしますという連絡が入り、様々な調整を行ない5月26日から災害支援を実施することになりました。

 

 このような形で、正月の三が日に始まった災害支援鍼灸マッサージ活動は、現在も石川県鍼灸師会、石川県鍼灸マッサージ師会の会員の皆さまの協力により継続され、避難所へ避難されている被災者の皆さま、避難者の皆さまを支援される皆さまの健康保持・管理のお手伝いをさせていただいています。

 

 両師会は各事業を行ないながら、また皆様、臨床を行なう傍らで実施しているわけですから、この活動にかける思いや気持ちは強いものがあります。

 会員にも被災された方がいます。そこへの支援も必要となってくるでしょう。

 動ける会員は輪島高校避難所で活動していただき、また鍼灸マッサージのニーズを広げつつ、被災された会員の皆さまのところへ一日も早く患者さんがこれまで通り通院できるように、そんな思いも込めて活動を行なっています。

 

 そんなこんなで、個人的には先ほど書きました通り災害対策本部の事務局長を仰せつかっているため、皆さまが円滑に活動できますように1月からドタバタと動いております。なので令和6年も5ヶ月が終了しましたが、気分的には10月が終わったような感覚です

 これからも令和6年度中は会として活動していく予定です。

 一人でも多くの被災者、支援者の皆さまが疲労回復、健康保持できるように、心身の援護射撃を鍼灸マッサージ施術で行ない関連死等を防いでいけるように、小さな力かもしれませんが、気持ちは大きなパワーで活動をしていきまっす

 

 自分の臨床もしっかりやって行きますので、当院をご利用の皆様 ご安心ください

 

 最後までお付き合いいただきまして、まことにありがとうございます

 

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スポーツ鍼治療法・アメリカメジャーリーグ トレーナーセミナー参加しました!

2023年12月29日 | 鍼灸

 お久しぶりのブログ更新となってしまいました。

 令和5年も年末となりましたが、皆様、ココロやカラダの調子はいかがでしょうか

 今年は、様々な活動をさせていただき、ブログ更新のネタは多くあるのですが、一つずつ今年を遡っていく感じでブログを書いていきたいと思っています。

 

 さて、皆様、クリスマス&イブはどのようにお過ごしでしたでしょうか

 いろんな形があっていいと思います。

 私のクリスマス・イブは、自分へのクリスマスプレゼントと自分の今後の活動に発破をかけるため、「スポーツ鍼治療法] 入門編 のセミナーへ参加してきました。

 単なるスポーツ鍼の講義だけでなく、アメリカメジャーリーグタンパペイ・レイズでトレーナーをされています福田 紳一郎トレーナーの話を聴講できるということでワクワクしながら学びを得ることができました。

 

(一社)日本スポーツ鍼灸師協会の早川 和浩 先生が主催しての開催です。

 早川先生は私の中和鍼灸専門学校(現 中和医療専門学校)の同級生です。

 早川先生は、木田 優夫 投手(元プロ野球選手)がデトロイト・タイガースと契約してプレーした時、彼の専属トレーナーとして鍼灸師としては初めてメジャーリーグの球団とトレーナー契約された先生です。

 その先生のお誘いもあり、今回、このセミナーに参加させていただきました。

写真(右) 早川 和浩 先生

 セミナーは午前10時~12時30分、午後13時30分~16時30分の二部構成。

 実は前日(いや当日)、望年会で午前2時くらいまで飲んで歌っていたので、やや睡眠不足だったのですが、まったく眠くならず、目をキラキラ、ギラギラさせてセミナーに参加できました。

 

午前の部「スポーツ鍼治療法」入門編

 先生が今まで経験、学んできたスポーツ鍼治療法のエッセンスの導入部をお話いただきました。

 治療を体系化してまとめて、そして、その基礎や応用を後進に伝えていくことは大事なことですし、私も自分の治療方法や考えをまとめていかなければならないと、このような面でも学びになりました。

 まずスポーツ鍼の定義を「スポーツによる怪我や痛みを鍼で治療し可能な限り早期にかつ安全に競技復帰させることができる鍼治療を”スポーツ鍼”」として話が進みました。

 選手の障害や不調の状態を正確に評価し、その必要な鍼治療を行なうことができる鍼灸師を「スポーツ鍼灸師」と定義されていました。

 

 選手にとって、怪我の状態や予後をある程度把握すること、そこから回復して競技復帰するためにはどれだけかかるのか、ここが最も必要な情報です。そのためにはスポーツ医学や病理、生理、解剖などの知識も必要ですし、自分の鍼治療を知り、さらには限界を知ることも大切になってきます。

 一定の定義づけを行ない話をすすめていくことで、すごくスムーズに内容に入っていけました。

 

 スポーツ鍼の歴史では、1970年代から2000年代に入ってからの歴史の流れの説明がありました。

 現在は、NATA-ATCやアメリカ・日本の鍼灸の免許などトリプルライセンスを取得し、自己でマーケットバリューを示していく話にワクワクしました。学ぶことはたくさんあります。

 

 スポーツ鍼の効果とはでは、これはプライマリケアとして、痛み、腫れ、炎症を早期にとりながら血流促進していいくことの大切さの話があり、ところどころ出てくる臨床のポイントに「なるほど~」と気づきが多くありました。

 このプライマリケアをきっちり行なうことで、パフォーマンスの維持、早期回復・早期競技復帰に繋げていくことに鍼治療をどう活かしていくか、選手にどう説明していくかということです。

 

 スポーツ鍼の基本とは(早川式)では、先生が考えるスポーツ鍼についての段階、治癒過程、それでも痛みが残った場合はどうするか?!などの考え方が説明され、シンプルなのですが深さを感じ、自分の臨床を想像しながら聴かせていただきました。

 ここでも選手への説明の仕方、臨床効果を出すポイントなどの話も鏤められていました。

 

 スポーツ鍼の基本手技とはでは、鍼を刺す方法、施術ポイントの話がありました。基本的な刺す方法を身につけることの大切さ、身につけるということは、基礎のある所にイマジネーション(想像・創作)がうまく重なると治療効果も上がるという話には「なるほど~」と勉強になりました。

 ここでも早川先生自身が行なっている組織を緩める、締める刺激方法の話があり納得しました。

 

 スポーツ鍼の施術アプローチでは、では選手の身体に対して、どのような思考と方法でアプローチを行なうのかというお話でした。

 筋膜から骨膜まで、どのような施術方法を行なうのか。この施術をどのようなプランで行なうのか。このプランをどう説明することによって選手との信頼関係を築くのかという点が説明され、こちらでも「なるほど~」と学びの嵐でした。

 ここは施術上だけではなく経営上の必要な考え方なのでした。

 

 スポーツ鍼の治療道具では、今回、学生さんや鍼灸師以外の皆様の参加もありましたので、トレーナー活動や鍼治療で使う鍼やパイネクスなどの円皮鍼、微弱電気治療器の紹介や使い方の説明がありました。

 私がトレーナー活動で使用したことのあるものもあり、また購入意欲が 湧いてきました。笑

 

  スポーツ鍼の施術上の注意点では、鍼を打つ前の準備について「押し手」「前揉」の細かい話や、整形外科・眼科・歯科など他科との連携の話があり、ここは石川県スポーツトレーナー連絡協議会に入っているため大事であることは分っている話でしたが、再認識いたしました。

 

 スポーツ鍼に必要な鍼先感覚トレーニングでは、スポーツ鍼ではなくても大事なことです。健康な状態の身体に鍼を入れた時の状態を皮膚から骨膜にいたるまで、どのような状態か鍼先で感じるトレーニングを行なうこと。

 「鍼を打つのだから当たり前じゃ~ん」と思われますが、これを感覚や脳の記憶として落とし込むことは、繰り返しのトレーニングが必要です。スポーツの技能獲得も同じことですよね。基本中の基本ですので、疎かにしてはいけません。

 ここから鍼を身体の中に入れていく途中で、いつもと違う部分(硬結・炎症)を感じることができます。

 これを踏まえて、同じベッドで横に座った参加者と下腿やアキレス腱に実際に鍼を刺入して感じるトレーニングを行ないました。

 私の隣は東京から来ている学生さんで、鍼灸師とATを取得の勉強をされている男子でした。学生さんということで、私が鍼を打たせてもらいました。

 私は師匠について勉強していたのが癖となり、鍼の切皮、刺入の練習と感覚を磨くことは今でも行なっています。

 

写真(右)タンパペイ・レイズ 福田 紳一郎トレーナー

 

午後の部「アメリカメジャーリーグでのトレーナーの実際」

 福田先生は、今回会場となった専門学校の卒業生であり、ここで早川先生と出会ったのがきっかけとなり、それに触発されアメリカにわたりトレーナーの道を歩みました。師弟による初コラボセミナーだとか。

 どのようにしてタンパペイ・レイズのトレーナーを掴んだのか、その道のりの中の喜びや苦悩、そして、早川先生との対談へと話が進んでいきました。かなりエキサイティングな話でした。
 年齢で言うと、人生半ばまできましたが胸がワクワクする話はいつ聴いても気持ち良いものです。

 

 また、福田先生がメジャー選手(とくに投手)に対して行なっている施術の一部をデモンストレーションという形で披露していただきました。

 鍼治療では何を目的に行なうのかという点では、早川先生の午前の部の講義と考え合わせ、スポーツ選手にはここがポイントだな、こうしてパフォーマンスを上げていく方法がいいな!と個人的には得るものが多かったです。

 あとは鍼だけではなくストレッチやカッサ、吸い玉なども利用しながら選手をよりベストの状態に近づけ、他のチームのトレーナーと協力しながら、ケガを予防しパフーフォーマンス向上に繋げる=チームの勝利に貢献するという部分で、自分の施術について考えさせられる部分が多くあり刺激になりました。
 ストレッチ方法や身体の触れ方など勉強になりました。

 メジャーでは「痛みがある時点で試合は出場はNG」ということでトレーナーの使命も大きいものがあります。

 他のトレーナーと協力はするが、自分の施術と選手との信頼には絶対の自信を持ってトレーナー活動を行なう姿勢にも、私は背筋がピシッとなりました。

 

 積極的な行動、という点では、これくらいやらないと実力社会の、そして外国人として入って一定の評価を得るためには必要なのだということを感じました。全球団に自分が何をできるかなど履歴書を送付し、メジャーリーグのトレーナー以外の道の誘いは全て断った姿勢は、本当に脱帽でした。私ならどうしたか・・・

 

 人との出会いを大切に、という点では、就労ビザについてや、球団が地元の鍼灸学校の入学費用すべてを支払ってくれてのトレーナー契約の話について、やはり自信を持って、積極的行動と自分を磨く努力を怠らない姿勢、そして夢や信念を貫くぞ!という気力、このようなものが相手に好かれる要因となり、道が開けてくるのだな~と感じました。

 

 その他、最近、メジャーリーグでは鍼治療を受ける選手が多くなっていることや、最近のトレンドなどの話は勉強になりました。治療についてもだいたい10年ほど経過して日本に伝わってくることも多く、現状を知れたことは、今後の自分の行動にも活かされます。
 アメリカでのドライニードルなどの実際や現状の話もインプット

 

 レイズのチームトレーナー体制や、どのような形で選手がケアに訪れるのか、その環境を踏まえてどのようなコミュニケーションを取りながら具体的に施術していくのかなどもワクワクして話を聴かせていただきました。

 

 そして、早川先生、福田先生に共通してでききた話は「信頼」の構築です。

 選手とどうコミュケーションをとって一緒に歩むのか、そして、選手が良いパフォーマンス状態で試合に臨み、チームがより良い成績を出していくために、自分のスキルをどう活かすかなどなど、やはり「ケガをせずにシーズンを終了すること」「より良い成績でシーズンを終えること」にどう関わっていけるか、これを選手と一緒に歩んで行く姿は、スゲ~な~、という気持ちで聴いていました。

 

 昨今も、大谷 翔平 選手や山本 由伸 投手がドジャースに入団した話題が世間を賑わせました。
 お二人とも、やはりワールドシリーズ優勝のできるチームへ入団したわけです。

 タンパペイ・レイズは5年連続プレーオフに進出しているチームです。

 そして、メジャーリングの日本人トレーナーというのはこれまでも存在しましたし、現在も福田先生以外にも活躍されています。

 その日本人トレーナーの中に、ワールドシリーズを優勝するともらえる「チャンピオンリング」を3つ持っている方がいるそうです。

 これからの夢は何ですか という問いに・・・

 

 「チャンピオンリング」を4つとれるようにがんばります

 

 という話があり、熱い熱いセミナーは終了となりました。

 早川先生と福田先生には、素晴らしいクリスマスプレゼントをいただき感謝しております。

 

 学生参加者の中に、石川県出身の女子がいて、鍼灸師とATの免許を取得していずれは石川県へ帰りたいという出会いもあり、最高でした

 

 会場が千種区今池であったため、セミナー終了後、私が修行時代にお世話になった東洋医学研究所へお邪魔虫してきました。

 現、東洋医学研究所所長の橋本先生とも話ができて良かったです。

 

 それにしても名古屋は天気が良くて気持ちいい空気だったな~
 この空気感、第二の故郷なのですごく好きです。

 

 やはり長文になってしまいました。
 最後までもお読みいただき、ありがとうございます

 

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令和5年10月 二葉鍼灸療院(金沢) 施術スケジュールを更新!?~11月のお知らせしないといけないのに 汗~

2023年10月26日 | 鍼灸

 10月、なかなか慌ただしくドタバタ動き回っています

 本当は9月末に10月の施術スケジュール更新しました!、と案内しないといけないのに、気づいてみたら10月も末も末

 仕事がたくさんあるということで前向きに捉え、皆様にはお許しいただきまして、これから更新するブログを楽しんでいただければと思っています

 

 ここ最近、朝晩の気温差も出てきましたので、体調を崩される方も多いのではないでしょうか。

 いつもいつも同じ事を言ってるかもしれませんが、運動、食事、睡眠、心の在り方など生活習慣を見直し、より良い生活態度(養生)を行えば、季節の変化にも心身は対応できますよ。

 それでも「あ~疲れがとれない~」と思う方、痛みなどの症状が治まらない方は鍼灸を利用されると回復が早まる可能性があります

 どんな些細なことでもかまいませんので、ご連絡いただけるとありがたいです

 

ドタバタ院長 9月の動き

9月3日 加賀・三策塾(石川県鍼灸マッサージ師会 学術研修会)

 9月3日・10日 星稜高校野球部トレーナー活動

9月14日 石川県立盲学校 学校評議委員会

 9月18日 第2回小児はり灸マッサージ研修会(金沢市鍼灸マッサージ師会)

9月19日 石川県国民健康保険団体連合会 療養費審査委員会

9月23日 第44回健康づくりフェア 鍼灸マッサージ地域貢献活動(金沢市鍼灸マッサージ師会)

9月24日 石川県障害者ふれあいフェステイバル 鍼灸マッサージ地域貢献活動(石川県鍼灸マッサージ師会)

9月30日 金沢マラソン2023 救護所スタッフ説明会(石川県スポーツトレーナー連絡協議会トレーナーで参加)

 

 その他、県鍼灸マッサージ師会や政治連盟の理事会、常務理事会、医療功労賞に関する会議、11月に開催する県民公開講座や周年記念式典・祝賀会の実行委員会、石川県スポーツトレーナー連絡協議会の理事会、その他、発送作業や集計作業などなど、動き回ってます。

 ちゃんと鍼灸治療もしてますよ 安心してください

 

 こんな感じで10月もさらに精力的に動いてます。

 そんな理由で10月の案内が遅くなりました!!・・・という言い訳をさせていただき、11月の案内は早めに!・・・きっとブログ更新します。

 

 業界の仕事で動くと、よく名古屋で約11年間、鍼灸を教えていただいた師匠である黒野保三先生のことを感じるわけです。

 先生は、業界団体というより鍼灸学会や研究等で動かれていたのですが、多くの弟子の面倒をみながら、臨床を行い、研究も大学の研究機関で行いながら、全国の鍼灸学会役員としても動かれ、地域の東洋医学研究財団でも役員をされで、それでもって全てにおいてきっちり仕事をされていました。

 今更ながら偉大さを感じるわけです。

 

 中村天風さん曰く

 円転滑脱(えんてんかつだつ)、のびのびした気分で、力をスムーズに動かすといった行き方でないと、多端な人生に活きていく「力」が、長く保てないことになる。

 ましてや、今日のような複雑な感覚のある時代に活きていくのには、一層に「いのちの力の使い方」ということは、最も大切なことである。

 と言われています。

 何かに囚われるのではなく、のびのびとした気分で生きる、ということでしょうか。

 

 大事だと思います

 そんな気分で、10月も残り5日余りですが、充実して、気分よく毎日を過ごしていきたいですね

 

 最後までお読みいただき、まことにありがとうございます。

 

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令和5年9月 二葉鍼灸療院(金沢) 施術スケジュールを更新!~ブログで報告したいことたくさん~

2023年09月12日 | 鍼灸

 暑い日の中にも「秋」を感じさせる季節になってきましたね

 今夏は雨が少なく、降っても線状降水帯をつくるような豪雨となり、何か体にも疲れが残りやすい気候となりました。

 夏の疲れが様々な症状を出現させる要因の一つとなることもありますので、生活習慣を改善していますが何か心身がスッキリされない方は鍼灸治療で整えるのも一つの方法であると思いますので、いつでも、どんな些細なことでも小さなことでも結構ですので、ご連絡くださ~い

 

 さて、さて今年も9月、ここまで様々な活動をしてきました。

 ブログで報告したいことが盛りだくさんなのですが、年末に大きな行事がいくつか控えており、総合統括センターみたいな感じで市や県の業界のお仕事をさせていただいているため、なかなか集中して、じっくりとブログが書けません。

 ザッと活動をご紹介しますと~

 

4月 石川県スポーツトレーナー連絡協議会 令和4年度総会・講演会

4月 金沢市鍼灸マッサージ師会 令和5年度定期総会・講演会

5月 全日本鍼灸マッサージ師会 令和5年度代議員総会・連盟総会(東京)

 5月 石川県鍼灸マッサ-ジ師会 令和5年度定時総会・政治連盟総会

6月 第72回 全日本鍼灸学会学術大会(神戸大会)

6月  石川県鍼灸マッサージ師会 第1回中央学術研修会

6月 金沢市新神田校下(公民館)ソフトバレー大会(鍼灸マッサージケア活動)

6月 石川県スポーツドクター協議会 記念講演会・懇親会

 7月 全日本鍼灸マッサージ師会 北陸地区会議・連盟会議(富山)

 7月 第1回 療養費適正指導研修会(石川県鍼灸師会・石川県鍼灸マッサージ師会合同)

7月 第6回DSAM災害支援鍼灸マッサージ師合同育成講習会(愛知)

7月 第105回全国高校野球選手権大会 石川大会 星稜高校野球部トレーナー活動

8月 第105回全校高校野球選手権大会 星稜高校野球部トレーナー活動(大阪)

8月 金沢市鍼灸マッサージ師会 令和5年度第1回小児はり灸マッサージ研修会

8月 ニューレジリエンスフォーラム 北陸ブロック大会in金沢

8月 第38回 生体制御学会学術集会(法人設立10周年記念大会;愛知)

4月~9月 加賀・三策塾(石川県鍼灸マッサージ師会学術研修会)

 

 その他、小さな会議、会合等は省略して、有難いことに次から次へのイベント事が舞い込んできておりドタバタ、ドタバタやっておりますのでブログも期間が空いてしまいました。

 これは自分の振り返りの意味も込めて、まとめさせていただきましたので時期をみて、ブログの神様が降りてきましたら一気に更新していきたいと思います。

 頭の中に構想、創造はできております

 

 そして、9月も、10月もイベントがた~くさん、そして11月には大きなイベントが控えており、そこで終わりかなと思いきや、12月にもオモロ~イベントがあるというフェスティバル 祭りだ 祭りだ 状態が令和5年でございます

 

 そんなこんなで、少し遅くなりましたが、令和5年9月の施術スケジュールを当院HPで更新させていただきました。

 ご参考にしていただき、来院計画、お問い合わせなどしていただけると有難く思います。

二葉鍼灸療院(金沢)

 

 9月は中秋の名月(29日)あり、暑さもおさまり過ごしやすい日が多くなるかと思います。

 皆さまにとりまして、最高に楽しく、元気で、ハッピーな令和5年9月を過ごすことができますように 祈ってます

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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令和5年8月 二葉鍼灸療院(金沢) 施術スケジュールを更新!~星稜高校野球部トレーナー同行(夏の甲子園)のお知らせも~

2023年08月05日 | 鍼灸

 酷暑が続きますね。皆様、暑さ対策などしながら過ごされているかと思います

 暑さに体がどう対応していくかということも重要になってきます。

 暑さ対策だけではありませんが、一番大切になってくるのが生活習慣の見直し、改善です。

 

 食事はバランス良くとっていますか。喉ごしの良いものをサラサラと噛まずに食べることが多くなっていませんか。

 睡眠を充分とっていますか。寝苦しくても部屋を暗くして体を横たえているだけで休息になっています。

 運動、適度に体を動かしていますか。朝晩の少し涼しい時間に散歩程度でもいいので体を動かしましょう。

 ラジオ体操などもいいですね。

 心の状態、心は前を向いていますか。自分は一日何回ほど笑っているか意識したことがありますか。

 今の状況や環境をどう捉えるか、それは私達の心の状態によります。

 暑いのを暑く感じなくすることは難しいですが、心頭滅却すれば・・・という言葉もあるように、心の状態=脳の反応が体の感じ方を変えることも可能なのです。

 

 さて、令和5年8月の施術スケジュールを当院HPにて更新しました。

 参考にしてご来院、ご相談いただければ有難く思います。

 

二葉鍼灸療院(金沢)

 

 今月ですが、当院がサポートさせていただいております星稜高校野球部第105回全国高校野球選手権大会へ出場します。

 トレーナーとして甲子園同行させていただきますので、試合の勝ち進みによっては長く治療院がお休みになることもあります。

 当院へ通院いただいている皆様には、ご迷惑をいたしますが、よろしくお願いいたします。

 

 8月3日の組み合わせ抽選の結果、初戦は、大会第5日目、第3試合で、長崎県代表の創成館高校との対戦が決まりました。

 そのような日程になりましたので、以下の通りトレーナー同行のためお休みさせていただきます。

 

鍼灸施術のお休み期間:8月8日(火)~16日(水)

 

 ※初戦を勝利する前提でのお休みです。

 ※勝ち上がれなかった場合は、11日の祝日も施術させていただきます(金曜日ですが予約必須とさせていただきます)。

 ※17日からは通常施術となります。

 ※お休み期間の変更は上記HPにて随時行いますのでよろしくお願いします。

 

 長崎県代表との対戦を思い出すと、星稜高校野球部が長く夏の甲子園から遠ざかっていて久しぶりに出場を果たした2007年大会で対戦しました。

 長崎日大との対戦で、同じく2回戦からの登場でした。

 結果は、1-3と惜敗。

 星稜高校野球部のこの年代は、楽天ゴールデンイーグルで活躍する島内選手読売ジャイアンツで頑張っている高木投手が在籍しました。

 今回は、確か、2007年以来の長崎県代表との試合だと思います。

 

 選手たちが悔いなく、全力で、これまでの練習で得たチカラを充分発揮できるようにトレーナー活動でサポートさせていただきます。

 応援、よろしくお願いいたします。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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顔面神経麻痺の鍼灸の可能性と現状~顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版からみる~全日本鍼灸学会神戸大会に参加して

2023年07月12日 | 鍼灸

 梅雨の雨が亜熱帯の雨と化している日本列島です

 蒸し暑い中ではありますが、皆様、お元気にお過ごしでしょうか

 

 さて、先月に参加させていただきました、第72回(公社)全日本鍼灸学会学術大会(神戸大会)で学んだところを書き留めておきたいと思います。

 

シンポジウム4

「顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年度版からみる 鍼灸の現状と可能性」

 羽藤 直人先生 愛媛大学医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科(医師)

  森嶋 直人先生 豊橋市民病院リハビリテーションセンター(理学療法士)

  粕谷 大智先生 新潟医療福祉大学 リハビリテーション学部 鍼灸学科(鍼灸師) 

 

 臨床に活かす情報として学んで来たことを簡単に書いておきたいと思います。

 

顔面神経について少し説明

 12対ある脳神経のうちの一対です。

 働きとしては、①眼輪筋や口輪筋など顔の表情をつくる筋肉の調節、②音を調整している耳のアブミ骨筋の調節、③副交感神繊維が涙腺、鼻腺、顎下腺、舌下腺に分泌刺激をもたらす、④舌の前方3分の2の味覚を感じる、です。

 

末梢性顔面神経麻痺の話になります

 顔面神経麻痺も中枢性と末梢性の2種類があり、今回は末梢性のお話になります。

 脳幹(橋)にある顔面神経核の上に麻痺の原因がある場合を中枢性、原因がそれより下部にある場合を末梢性といいます。

《四つのタイプ》

Bell麻痺:全体の約70%が原因が特定できないこのタイプ。

 HSVウイルスや血流障害、自己免疫病など原因は諸説ある。

 加療によって約90%が改善。

 約70%が自然に治り、予後は良好。

Ramsay-hunt症候群:全体の約20%がこれにあたる。

 子どもの頃、罹患した帯状疱疹ウイルスの再活性化が原因。

 再活性化の原因は特定は難しい。

 顔面筋の麻痺症状の他に、耳周辺の帯状疱疹(発疹)や耳漏、口内炎や耳鳴り、めまいが伴うことがある。

 約30%が自然に治り、予後はやや不良。

 外傷性・手術化良性:頭蓋骨骨折や耳、顔面の手術後に発症。

 早期発症の場合は予後が悪く手術を行う場合あり。

その他:先天性・内分泌性・代謝性疾患や顔面神経の走行上に腫瘍がある場合などに発症。

 それぞれ疾患に対する治療を行う。

 

顔面神経麻痺 診療ガイドライン2023年度版に鍼灸が入った話

 新たに作成された(前回は診療の手引きだったが、今回はガイドラインとして作成されたところに意味がある)、顔面神経麻痺 診療ガイドラインに鍼灸治療が「弱く推奨」と書き加えられました。

 

 顔面神経麻痺は、年間約6万人(甲子園球場が満員状態)ほどの患者数。

 

 7割は自然治癒する可能性はあるが、その他、3割は重症化したり、後遺症が残ったりします。

 

 麻痺の後遺症(拘縮・病的共同運動など)は発症後約4ヶ月で出現します。

 

 評価方法は、重症度判定は、柳原40点法で行い、Electroneurography(ENoG  電気生理学的検査)にて予後判定を行います。

 ENoGは、発症後10日を過ぎた時点に実施することが予後の正しい判断に繋がります。

 顔面の症状変化は柳原40点法で、後遺症の評価はSunnybrook法で、外国へ論文など提出する場合はHouse-Brackmann法を行います。

 ENoG40%未満で、初診時の柳原40点法が10点以下の場合は長期フォローアップが必要となります。

 顔面の感覚の改善などは、顔面神経麻痺版のFace scaleを用います。

 

 重症度は、軽症:1~2週間で治り始め、1~2ヶ月で治癒 中等症:1ヶ月で治り始め、3~4ヶ月で治癒 重症:2ヶ月で治り始め、半年でかなり回復するが後遺症が残る です。

 重症患者に関しては1年ほど状態をみます。

 

 後遺症は、麻痺の残存が29%、拘縮が17%(発現時期  6~10ヶ月後)、病的共同運動が16%(4~12ヶ月後)、ワニの涙が2%(3~6ヶ月後)の割合で発症します。その他、痙攣(4~10ヶ月後)なども発症します。

 

 治療は、麻痺発症後、3日以内にステロイド剤や抗ウイルス剤などを投与します。この超早期に処置することが麻痺の治り方や後遺症発症などに重要ポイントです。

 まずステロイド剤や抗ウイルス剤(ラムゼイ・ハント症候群の場合)を投与します(ハント症候群の抗ウイルス剤投与は、ガイドラインでも強く推奨)。

 後遺症の軽減について、まだ評価はできていませんが、ストレッチやマッサージなどのリハビリは早期に実施することが大切です(リハビリは、鍼灸同様で弱く推奨)。

 麻痺発症後、2ヶ月以内でリハビリを開始した群と4ヶ月以降にリハビリを開始した群とを比較すると、早期開始した方が麻痺の期間が半減し、2ヶ月以内開始の病的共同運動予防率は70%で、4ヶ月以降は40%だったという報告もあります。

 病的共同運動が始まってからは、バイオフィードバック法なども行います。

 ストレッチやマッサージは後遺症が発症した後も継続します。

 長期フォローアップしましたが改善しない、あるいは麻痺や後遺症が残存する場合は、ボツリヌス療法や形成外科手術で対応します。

 

 迷入再生による病的共同運動などの後遺症軽減のため、徹底的な筋の伸長マッサージ・ストレッチを実施します。

 開眼運動:上眼瞼挙筋を動かします。額にシワを寄せるのではなく、遠くを見つめ目を大きく開く運動(3秒開眼10回×3セット / 日)

 麻痺している表情筋ストレッチ:皮膚を伸ばすのではなく、筋を伸ばすようにしてストレッチ(一日何度でも)

 

 鍼灸治療は、急性期から回復期での、どの時期においても実施可能です。その場合、顔面神経麻痺について、現在、症状治癒や後遺症などで分っている知識を施術者が把握していることが大切です。

 鍼治療を行う場合、気をつけることは粗大で、強力、対称的な随意運動(筋収縮)を伴う治療を行わないということです。特に急性期

 これは低周波鍼通電治療についても同様のことが言え、注意深く刺激の方法を考える必要があります。

 鍼治療としては、顔面の麻痺している筋肉や神経の刺激を狙って顔面部経穴に対して5mm程度の軽い刺激の置鍼を行います。

 また、肘から先、膝から先の経穴に関しては顔面の血流を促す目的で置鍼を併用する場合もあります。

 ※四肢の経穴では、海外の論文を中心に、肝経、胃経、大腸経、心経、心包経などの経穴が使用されてました。

 ※東京有明医療大学の健康な人を対象にした研究では、顔面と手足の鍼それぞれは顔面の血流を促すが、両方同時に鍼を行っても顔面の血流がより促進されることはありませんでした。どう考えればいいのかわかりませんが、体幹の経穴ではどうかなと考えます(この論文は、学会で紹介されたものではありません)。

 

シンポジウムの質疑応答など

顔面神経麻痺に対する鍼通電治療はほんとうに実行してはいけないのか?との質問

・顔面神経麻痺の鍼通電についての論文数やガイドライン評価される質の研究が少ないことがまずベースにある

・強い筋収縮を起こさない鍼通電なら可能かもしれない

・微弱電流の報告もあり、その程度の刺激なら大丈夫かもしれない

・鍼通電と表面電極はまったく違うもの

・早期で重症の人には通電は禁忌としたほうがよい(病的共同運動などを助長)

・病的共同運動が発現する時期に鍼通電を行うと状態が悪化する可能性がある

・ワーラー変性が存在した場合は通常の鍼通電は効果が無いと思われる

 側頭骨内に直接通電が可能であれば効果があるかもしれない

 ※ワーラー変性;末梢神経の切断などで軸索が腫大して、その後、萎縮することにより断片化していく現象

 

極早期に鍼通電を行うことはどうか?との質問

・極早期に行うことが効果的かどうかは分らない

・病期や麻痺の重症度で治療を変えていく必要があり、今後の課題でもある

・今後、病期や重症度で鍼治療方法も変えていく必要があるかもしれない

・鍼通電の臨床効果があるのであれば、多くの症例(論文)が出ることで評価は変わる

 

 二つの質問を聞いて、患者さんの病期や重症度(発症時や医療機関初診時)を把握することと、鍼通電を行う場合は、病的共同運動などを考慮して、明確な目的がある場合を除いて鍼通電治療は慎重に行った方が良いなと感じました。

 

 顔面神経麻痺(特に割合が高い、ベル麻痺・ハント症候群)の6割~7割が自然治癒していくが、その他、2割~3割が麻痺が残り、後遺症が残る現状があり、ここの割合を少しでも減少させていくことが課題です。

 鍼灸治療が、ここの部分に貢献できるのあれば日本顔面神経学会としても患者のために是非、協力していきたいという話がありました。

 

 その上で、日本顔面麻痺学会に入会していただき、「認定顔面神経麻痺リハビリテーション指導士認定制度」を受講して一緒にやっていければと制度の説明もありました。この制度の受講資格は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、はり師、きゅう師のいずれかの国家資格を持つ人が対象となります。

 また、顔面神経麻痺の患者さんの鍼灸治療を行う際は、患者さんの麻痺の状況を正確に把握するためにも耳鼻科との連携は必ず行って欲しいとの話もあり、それは患者さんが病期に応じた適切な医療を受けるためにも最重要であると思いました。

 

 顔面神経麻痺診療ガイドライン2023の中に鍼灸が入るには、多くの研究集積、論文が検討されより安全で効果的な治療方法が選出されます。

 その先人や現在も研究いただき論文を出していただいている皆様に感謝でございます。

 そして、より患者さんのためになる情報を取入れ、自身の臨床に活かしていくためには、洋の東西の幅広い医療や医学を学びことができる鍼灸専門の学術団体に所属し、最新の情報を取入れることが患者さんの笑顔に結びつくのだと、改めに勉強させていただきました。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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令和5年度 小児はり灸マッサージ研修会 金沢市鍼灸マッサージ師会は今年も開催します!

2023年06月30日 | 鍼灸

 最近、お子さま「小児はり」ご来院が増えました

 泣かれることもあるけど、少しずつ慣れてきて回を重ねる毎に笑ってくれたり、症状がよくなっていくのは嬉しきことでホカホカ幸せな気分になります。

 この天使ちゃん達が、成長していく過程で、元気に明るく健やかに育ち、輝く人生を歩むお手伝いを鍼灸マッサージ師として行いたい思いが強いです。

 当院は成長期のスポーツ選手もよくご利用いただくので、子ども達の健全な成長というのは、私のライフワークとしての治療方針の柱となっています。

 

 さて、金沢市鍼灸マッサージ師会では、令和4年度から令和6年度にかけて小児や乳幼児に対するはり・きゅう・マッサージの研修会(年度2回)を実施しています。その2年目の研修会を以下の通り開催いたします。

 その後も、行政ともうまく連携をとりながら継続していく予定にしています。

 この研修会は、金沢市こども未来局にも講義をお願いし、金沢市が行う子育て支援に関する研修も実施します。「子育てしたくなる街・安心して子育てできる街かなざわ」を私たちの仕事でサポートしていきたいという思いを込めての開催です。

 子ども家庭庁が設置されました。様々な問題はあるようですが、やはり、一番身近に子どもや子育て家庭に寄り添える 地域や地方自治体のきめ細やかな助け合いが重要なのだと感じています。

 鍼灸マッサージで、子どもが、子育て家族が、身体も、心も健康で豊に、そして社会制度など福祉も充実され、心から幸せを感じることができるウエルビーイングな地域社会づくりの一翼を担っていければと考え、この分野の知識や技術を深めていきます。

 

 概要を記載しておきます。

 申込みをされたい方は、Googleフォームに入っていただければ申込み方法や研修会の詳細が書かれています。

 よろしくお願いしま~す。

 

令和5年度 小児はり灸マッサージ研修会

 金沢市鍼灸マッサージ師会 主催 

【第1回研修会】

開催日時:令和5年8月20日(日) 10時~16時

場  所:石川県地場産業振興センター 本館 3階 第8会議室  金沢市鞍月2-1

開催方法:会場ならびにWEB(ZOOM)配信

 ※会場 40名(定員に達し次第、締切り) オンライン 60名

※WEBの詳細情報は申込者に後日送付

※アーカイブ配信を実施(9月3日まで)なお、研修①の質疑応答部分は除く

 

研修① 10時~12時

(演題)「児童虐待について」(仮題)

(講師)金沢市こども未来局 児童相談所(こども相談センター) 担当者

研修② 13時~16時

(演題)「 小児鍼灸における体表観察・身体診察方法ならびに治療の基本

     ~米山式小児はり(講義と実技)~」(仮題)

(講師)鈴木 信 先生 米山鍼灸院 院長(大阪)・日本小児はり学会 理事

 

【第2回研修会】

開催日時:令和5年9月18日(月祝:敬老の日) 10時~16時

場  所:金沢教育プラザ富樫 2階123研修室   金沢市富樫3-10-1

開催方法:会場ならびにWEB(ZOOM)配信

 ※会場 40名(定員に達し次第、締切り) オンライン 60名

 ※オンライン詳細情報は申込者に送付

 ※アーカイブ配信は研修①の質疑応答を除いた部分のみ(10月2日まで)

 

研修① 10時~12時

(演題)「ヤングケアラーについて」(仮題)

(講師)金沢市こども未来局 児童相談所(こども相談センター) 担当者

研修② 13時~16時

(演題)「 小児・乳幼児のマッサージ普及活動の実際 セルフケア・指導方法(講義と実技)」(仮題)

(講師) 山口あやこ 先生 どんぐり鍼灸室 院長(東京)・東京スキンタッチ会

 

受講対象:鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師、養成学校学生、

     その他、医療従事者(国家資格取得者)

 

申込み方法:QRコードを読み取りフォームをご記入ください。(または、https://forms.gle/2yNET7FsQRhc5G5bA)

 ・うまく表示できない方は、コメントまたは下記HPにて連絡ください。

 ・会場参加等ご希望に添えない場合がありますのでご容赦いただきますようお願いします。

申込み期限【第1回】8月13日(日) 【第2回】9月11日(月)

 

受講料

①金沢市鍼灸マッサージ師会会員 無料

②石川県鍼灸マッサージ師会・石川県鍼灸師会会員・養成学校学生 

(単回)2500円

 2回まとめて申込みの場合  4000円(1000円お得

③上記以外の鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、その他の医療従事者 

(単回)7000円

 2回まとめて申込みの場合  12000円(2000円お得)

 

 情報は以上です

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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二葉鍼灸療院(金沢)は開院25周年を迎えることができました!

2023年06月27日 | 鍼灸

 雨の少ない梅雨が続いておりますが、皆様、体調はいかがでしょうか

 お久しぶりの更新となりました。

 

 令和5年6月21日で、石川県金沢市に開院して25周年を迎えることができました。

 まずは一昨年、91歳で逝去された名古屋の東洋医学研究所®前所長であり、師匠である黒野保三先生に心から心から感謝でございます。

 技術、人となり、精神や哲学など鍼灸医療を行う教えのベースがなければ、どうなっていただろうと考えると、この開院記念日はまずは師匠に最も感謝する日と言っても過言ではないほどお世話になりました。

 

 25年と言いましても、いろいろな経験をさせていただき、多くの皆様にお世話になり一日一日を積み重ねることができました。

 周囲のお世話になった皆様にも心より感謝でございます。

 

 そして、25年間、多くの皆様が鍼灸治療を受療するため来院いただきました。

 当院をご利用いただいた患者さんの皆様にも深く感謝でございます。

 これからもよりお身体のお悩みを改善するべく、学術、技術、心の錬磨に精進していきます

 

 私は鍼灸専門学校時代から恵まれていました。

 はじめにもお話しました師匠の黒野保三先生のもと、住込みで学校へ通い、学校から帰ると治療室を手伝い、あん摩マッサージ指圧師の免許をとった後は、出張マッサージにも行かせていただき、身体を触るということを学ばせていただきました。

 経穴(ツボ)やコリを探すという感覚の面で鍼灸の技にも大いに活かされている部分があります。

 

 その修行時代、日曜、祝日以外の治療室がある時は、起床後、各担当のところを掃除して朝礼があります。

 そこで『二葉精神訓』の唱和があります。

 開院して25年経過した今も、その精神は常に私の内に存在します。

 

 今回は、この五つの精神訓を開院25年を迎えた弟子として、現状も踏まえて、自分なりに解釈し考えてみたいと思います。

 

 

努力は我らの命である

 努力は、目的達成のために怠けることなく、つとめて励む力のことです。

 鍼灸医療・医学はもちろん、人生を歩む上で必要な経営のこと、社会の仕組みのこと、哲学や人の心のこと、自分の目標達成のためには、楽しく笑顔で過ごせることばかりではなく、厳しい局面や苦しい時にでも継続する力が必要となります。

 その厳しく苦しく辛い場面でも、「やらなければならない」ではなく「やりたいのだ!」に思考を変換し、それを楽しい、嬉しい、幸せという感情にどう置きかえることができるか、そこが一歩進んだ「努力」ということなのだと感じています。

 私のこれからの課題でもあると思っています。

 

忍耐は我らの土台である

 忍耐は、まさしくその字の通り、耐え忍ぶことであり、現状を打破するまで時を待つことです。

 鍼灸臨床を行っても、すべてうまくいくわけではありません。時にキツく悔しいこともあります。

 人生は数%の成功があるから、90%以上の失敗も失敗とせず、トライ&エラーを繰り返しながら現状を突破する力を養うことができます。

 必ず朝は来るのですから、それを思いながら、夜をどう過ごすか。

 捉えようによっては、この忍耐期こそ後の宝となり、成長の糧、気づきの種となるのだと思います。

 この土台があるからこそ、人生に起きるすべての場面において、自分を失うことなく対応できます。

 

 技術は我らの宝である

 私たちは手に技術を持つ職人です。もちろん最重要項目の一つです。

 職人に「これで終わり」という言葉はありません。いつまでもその技術を探求し追究して、極めていくことが、患者さんの元気で幸福な生活に繋がります。

 鍼灸の技術だけでも多くの流派や手技がありますが、自分の鍼灸治療方法のベースをつくり、その基本を身につけるということが重要なのだと思います。

 基本の診察や治療があっての、様々な診療方法が応用として活用でき、幅の広い治療が可能になるのではないでしょうか。

 私は、弟子入りすることで、師匠の鍼治療方法や哲学、目的などに没頭することができたことは有難いことでした。

 技術という宝の探求、錬磨の意欲がなくなった時は鍼灸師引退の時ですね。

 技術は、鍼灸や按摩の技だけでなく、経営、処世術、哲学など人生を歩んでいくための技術すべてに当たるのだと思います。

 

 誠意は我らの光である

 誠意とは、私欲を離れて正直に真面目にものごとに対する気持ちであり、まごころのことです。

 何か仕事をいただける時、任される時、それは自分にとっての成長の種であり、神様から何かを試されていることなのかもしれません。

 特に公の仕事や、直接、自分の利益や利権に繋がらない社会貢献のような仕事が舞い込んできた時は、そのような状況なのだと思います。

 それに対して、人の期待を少し超えて仕事を行うこと、人の期待を裏切って気遣い、心遣いができること、人の琴線に触れる仕事をすることができれば誠意を尽くしたと言えるのだと感じます。

 その心や行動は天がみていますので、その行動自体に光が当たっています。

 そんな光は大切にしていきたいですね。

 

 信念は成功の近道である

 信念とは、自分が正しいと信じている道です。

 師匠の黒野保三先生は、鍼灸医学に対して「真実の探究」を座右の銘として91年間の人生を歩まれました。

 信念は、自分が目標とする人生航路に対して、その方向を示す磁石のように不可欠なものです。

 人生を進んでいくうちに、その環境や状況において小さな航路変更は必要となるでしょうけど、当初計画を立てた「あそこへ到達したい!」という信念が鈍らない、衰えない限り、その目標達成いわゆる成功への道はいつもそこにあるのだと思います。

 近道は難しいのかもしれませんが、信念をもって人生を進んでいくことで、そこに近道へのヒントや鍵がたくさん発見できるのだと感じます。

 まず道を進む行動を起し、真理を追究する信念という地図(現代で言うとナビか)を持つことが、人生を楽しくするのだと。

 

 

 この5つの二葉精神訓は今でも治療室の、私が一番よく目にする位置に貼って、毎日、意識するようにしています。

 この言葉は、弟子入りして修行を行った者としては単なる言葉ではなく、実践を伴い、細胞や脳に浸透する波動のようなものとして染み込んでいます。

 

 これからも地域の皆様に愛される鍼灸院、はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師として、一人間として精進していきたいと思います。

 最後まで、お読みいただき、ありがとうございます

 

二葉鍼灸療院(金沢)

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令和5年5月 二葉鍼灸療院(金沢) 施術スケジュールを更新してます! (チラッと生命の神秘)

2023年05月13日 | 鍼灸

 5月も、もう中盤となりますが、当院の5月施術スケジュールをHPで更新しています

 ご覧いただき、来院計画を立てていただければ有難く思います。

二葉鍼灸療院(金沢)

 

 5月は一日の寒暖の差が激しくなっております。

 身体や心の調整が難しくなっているのではないかと思います。

 何か心身の不安ごとや気になる症状がございましたら、些細なことでもかまいませんのでご連絡いただければ嬉しく思います。

 

 さて、5月5日(こどもの日)に能登半島沖を震源とする最大震度6強の地震がありました。

 金沢も震度4とかなり揺れましたが、石川県全域にわたって大きな被害がなく少し安堵しております。

 被災した皆さまには一日も早く通常生活に戻っていただければと願っております。

 

胎児の世界

 さて、当院では妊娠しやすい身体づくりの一環で鍼灸治療を提供させていただいております。

 妊娠後も必要であれば、出産までのケアとして鍼灸治療を実施します。

 さて、その中で妊娠初期を中心に「つわり」という症状もご相談を受けることが多くなります。

 赤ちゃんは、男女が愛し合い、卵子と精子が卵管膨大部で出逢い、子宮の中で育まれ10月10日の成長の末、この世に生まれてきます。

 胎児は、この受精から出産までの間に生命の進化過程を経験すると言われています。

 

 1億2千年の進化を数日で

 解剖学者の三木成夫先生は、胎児の形態を解剖学的に調べ観察、研究しています。

 その中で、「胎児は、受胎の日から指折り数えて30日を過ぎてわずか1週間で、あの1億年を費やした脊椎動物の上陸史を夢のごとく再現する」と書籍に書かれています。

 受胎から32日(胎齢5週・妊娠7週)の胎児の形態はエラを持つ魚類の姿が、35日の形態は手にほんのわずかなくびれができカエルのような両生類の姿が、36日には心臓に隔壁ができていわゆる肺呼吸の形態ができます。いわゆる海から陸への上陸劇です。この時期は爬虫類のような姿を見せています。

 つわり症状は、妊娠5・6週で始まり、10~12週でピークを迎えることが多いとされています。

 三木先生は、この胎児が成長の中で体験する海から陸への上陸劇も含めた生命1億2千万年の変化が、この「つわり」症状に関係があるかもしれないとロマン的に話されています。

 38日では、5本指の痕跡が現れはじめ、狛犬のような鼻面で、哺乳類の面影を呈しているということです。

 そんな成長がお母さんのお腹の中で繰り広げられているのです。

 

 胎児の身体の変化

 生命の上陸劇を胎児が体験するという観点から生理学的な変化を見ていきます。

 胎児は、胎児ー胎盤循環の中で胎盤を通じてお母さんの身体と繋がっています。

 胎児や母胎の身体はそれぞれ影響しあっています・・・当たり前と言えば当たり前ですが。

 

 肺の血管は胎齢10週(妊娠12週)くらいから発生し始め、胎児の呼吸様運動は早ければ妊娠10週(胎齢8週)より見られます。

 

 胎盤からは多くのホルモンが分泌されますが、胎児からもホルモンが分泌されます。

 妊娠の調整作用があるエストロゲンは、コレステロールを原料として胎児副腎でDHEA-Sが産生され、一部は胎盤に行くが、多くは胎児肝臓で16-α-OH-DHEA-Sに変換。これが胎盤に行き、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)に変換され母体循環に流入するのが妊娠期です。

 

 下垂体前葉ホルモンは胎齢12週(妊娠14週)までにすべて分泌されます。

 下垂体後葉ホルモンのオキシトシン、バゾプレッシンは妊娠12週~18週(胎齢10週~16週)の間に確認されます。

 甲状腺ホルモンは妊娠12~14週(胎齢10週~12週)の間に合成を始めます。

 

 腎機能として、尿産生と糸球体濾過機能は妊娠9~10週(胎齢7週~8週)、尿細管機能は妊娠9~12週、ネフロンループ機能は妊娠14週で始まります。

 胎児尿は、妊娠18週以降の羊水の主成分となります。

 

胎児の解剖学的、生理学的な事実が物語るもの

 つわり症状の発現やピークを迎える、妊娠5週~12週周辺では、解剖的(形態)では生物進化の、特に上陸劇を含めた1億2千万年の変化を約1週間で経験します。

 生理学的には肺の発達、腎機能の発達、各種ホルモンの分泌などが盛んに行われるようになり、こちらも劇的に変化すると言っても過言ではないのかなと思います。

 本当に人体って摩訶不思議で神秘的です。

 

 このような事実も踏まえながら、鍼灸臨床を行う際は、東洋医学的観点からも考察や思考を加えながら治療していけば、より効果的に妊婦さんの体や心の症状が軽減される方法がみつかるのかもしれません。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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2022年 ドタバタ活動振り返り 馳 石川県知事・村山 金沢市長 表敬訪問

2023年01月11日 | 鍼灸

 2022年の振り返りも締めに入ります

 今回も私の尊敬する人物の一人、西郷隆盛さんの言葉から。


どんな時でも自分にとらわれるな

 ”天を敬し、人を愛する”という高い境地に到達するための具体的な方法は、どんな時でも、”己に克つ”・・・つまり、”自分にとらわれない”という意識を持ちつづけるようにすることだよ。

 ”自分にとらわれない”ということが、ちゃんとできている心の状態を、孔子は『論語』でこう表現している。

「わがままな心がない、むり強いする心がない、かたくなな心がない、独りよがりの心がない」

 総じて人というのは、”自分にとらわれない”ことによって、人としての大切なものを得ることができるものだし、その逆に、”自分にとらわれる”ことによって、人としての大切なものを失うものなんだよ。


南州翁遺訓~西郷隆盛が残した「天敬愛人」の教え~より

 私はまだまだ未熟の身ですので、精進精進です

 

 さて、2022年の振り返りの最後は、県と市の各首長への表敬訪問に関してです

 

馳 浩 石川県知事 表敬訪問 

 9月29日(木)午後に石川県庁知事室に、(公社)石川県鍼灸マッサージ師会の会長、副会長、監事で馳知事を表敬訪問させていただきました。

 当会顧問の下沢 佳充 石川県議会議員に対応、セッティングしていただきました。

 短い時間ではありましたが、鍼灸マッサージ業界について、昨今要望を行っている事項について懇談させていただきました。

 馳知事は鳴和中学校、星稜高校の先輩であり、私自身としては親しみを感じております。

 以前、鍼灸マッサージ師会の顧問にも就任いただいていましたので、話しやすく和やかな雰囲気で話が進みました。

 懸案であった話も、この懇談がきっかけとなりグンと進みそうです

 馳知事、また対応いただいた下沢県議会議員にはお時間をつくっていただき感謝でございます

左から、下沢佳充県議、あたい、馳知事、常盤会長、中田副会長、髙田監事(石川県庁 知事室にて)

 

村山 卓 金沢市長 表敬訪問 

 12月19日(月)午後から金沢市役所へ金沢市鍼灸マッサージ師会の安井副会長とともに、村山 卓 金沢市長へ表敬訪問させていただきました。

 当会顧問の下沢 広伸 市議会議員に対応、セッティングしていただきました。

 短い時間ではありましたが、来年度予算に対する要望の中から二点をピックアップし、その中でも重要視する部分を重点的にお話させていただきました。

 県知事もそうですが、何のために話をする懇談の場をつくるのか 足を運ぶのか

 それは県民、市民の元気のためであり、私たちの仕事でその役割を担うことのできる部分を理解していただくためです。

 私たちの仕事、鍼灸あん摩は、日本において約1400年受け継がれてきて、形は違うにせよ、古来より日本にいる人々の健康を守り続けてきた立派な医療です。

 それを先人の皆様が、途切れることなく受け継いできていただきましたので、「今」この時点において、その職や仕事を担う私たちは、伝統という自負を持ちながら社会貢献できる技術を磨き、アピールしていく必要もあるだろうという思いで活動しています。

 いい懇談の場をいただき、時間を共有いただきました村山市長、下沢市議会議員には感謝でございます

左から、安井副会長、村山市長、あたい

下沢 広伸 金沢市議会議員と

 今後も、石川県・金沢市鍼灸マッサージ師会では資質向上を行いながら、石川県・金沢市と連携して県民、市民の健康を守っていきたいと思います。

 

 最後までお付き合い、お読みいただき、ありがとうございます

 

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2022年12月のドタバタ活動振り返り 日本鍼灸師会&金沢市鍼灸マッサージ師会経営セミナー

2023年01月10日 | 鍼灸

 私が尊敬する人物のお一人、稲盛和夫さんの言葉


人生・仕事の結果=考え方✖熱量✖能力

 この方程式は、平均的な能力しか持たない人間が、偉大なことをなし得る方法はないだろうか、という問いに、私が自らの体験を通じて答えるものである。

 まず能力と熱量は、それぞれ0点から100点まであり、それが積でかかると考える。すると、自分の能力に鼻をかけ、努力を怠った人よりも、自分にはずば抜けた能力がないと思い、誰よりも情熱を燃やし努力した人のほうが、はるかに素晴らしい結果を残すことができる。


稲盛和夫一日一話~運命を高める言葉~より

 私も、ずば抜けた能力なないですが、情熱は滾らせながら、自分が信じる道を歩んでいきたいと思ってます

 ということで 2022年12月の自分の活動の振り返りを書かせていただきます。

 

第17回(公社)日本鍼灸師会全国大会in愛知に参加

 12月3日(土)・4日(日)に開催された、(公社)日本鍼灸師会が主催、愛知県鍼灸師会が担当する上記大会に参加しました。

 会場は名古屋駅前のウインク愛知でした。

 私は石川県鍼灸師会にも所属しておりますので、少し運営のお手伝いをしながら(大会場 配信担当)、災害時の鍼灸マッサージ活動の発表や医師が実施する神経学的所見の徒手検査方法、プライマリケアにおけるレッドフラグ症状などの鑑別などの講義を聴講しました。

 懐かしい先生方やオンラインではお会いしているけれども初めましての先生方、また、懇親会で盛り上がり繋がった先生方など、多くの繋がりを得ることができり貴重な全国大会となりました。

 日曜日は、お昼から(公社)石川県鍼灸マッサージ師会の理事会が予定されていたので、朝の電車で名古屋を後にし金沢へ向かいました。

 なかなかタフな日程でしたが楽しかったです

 この週末は、名古屋で若い人に超人気のバンドアーティストのコンサートなど7組ほどのコンサートなどがあり、名古屋圏の宿泊施設は1ヶ月前でほぼ満室 ・・・ということで初カプセルホテルでの宿泊でした。

 風呂とサウナ付きの名古屋市栄のカプセルホテルで、ほぼ寝るだけでしたが、朝のサウナと風呂が気持ち良く、身体に染み込んだお酒をデトックスすることが出来て、なかなか良き経験でした 泊まるだけならリーズナブルだし、これからの利用もあるかも~。

 懇親会は盛り上がり、様々な話題が飛び交い、天気の良さも加わって、気づいてみたら「ホテルいらなかったんじゃない」って時間に。(^▽^)

 刺激になった2日間でした

     

 

金沢市鍼灸マッサージ師会 令和4年度経営セミナーへ参加

 12月11日(日)、13時30分~16時30分、上記セミナーを石川県教育会館にて開催しました。

 会場・オンライン(アーカイブ)参加あわせて28名の参加でした。

 講師は、福岡県鍼灸マッサージ師会会長で、美容鍼を中心に美魔女クリエーターとしてもご活躍の古賀 慶之助先生にお願いしました。

 前泊していただき、少しばかりの宴を開催させていただき、実はそこでも様々な経営を始めとする話をうかがい+αの講義を受けた感じになりました。

 金沢市鍼灸マッサージ師会は業界団体でありますので、経営面でも会員の皆様の役に立つ情報をという思いで毎年、経営セミナーを行っております。参加された皆様が一つでもお持ち帰りいただき実践され、経営力強化の一つのきっかけになれば有難いなと思います。

 かくいう主催者である私も大変勉強になりました。そして行動あるのみですね

 私は会長兼オンライン担当でしたので、当日はオンラインの皆様により良い音声や画像を届けることができるかなと不安でしたが、会場である石川県教育会館の方の協力もあり滞りなく配信でき安心しました。

 来年も同じ時期に実施する予定です。

講師の古賀 慶之助 先生

   

 

 2022年12月も楽しく活動させていただきました。

 私自身の私生活のこと、自分の治療院はどうなっているの ちゃんと治療しているの とよく聞かれますが、安心したください、しっかり頑張っていますよとお答えしています。

 

 すべての活動が自分の血となり肉となっていますので、行動することにより治療院経営のみならず、人生で得るものは多いと考えています。 

 すべて上手くいくことはありませんが、一歩行動することにより良かったこと、改善すべきことなどの気づき発見でき、それを更新して刷新していくとこが自分の成長かなと感じています。

 

 最後までお付き合い、お読みいただき、ありがとうございます

 

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2022年11月のドタバタ活動振り返り 鍼灸マッサージ師会&師匠

2023年01月10日 | 鍼灸

 令和5年も始まり前半が過ぎました

 日本では現在、太陽暦によって元旦は1月1日になっていますが、江戸時代までは太陰暦(旧暦)を使用していました。

 今年は旧暦で言うと、1月21日が大晦日、1月22日が正月となります。

 

 元旦1月1日に掃除が間に合わなかった、昨年の仕事を残している等がありましたら20日までに整理してみてはいかがでしょうか

 

 今回は2022年11月の私の活動を記しておきたいと思います。

 退屈な記事かもしれませんが、最後までお読みいただけますと有難く思います。

 

東海北陸保険会議(鍼灸マッサージ療養費に関する会議)出席

 11月6日(日)・7日(月)、石川県鍼灸マッサージ師会の役員として三重県四日市市のプラトンホテル四日市で開催された上記会議へ出席しました。

 三重県、愛知県、静岡県、岐阜県、富山県、石川県(福井県は会議が重なり欠席)の6県の療養費(保険)に関わる皆様が出席して、二日間にわたり協議、議論、情報交換が行われました。

 中央団体(全日本鍼灸マッサージ師会)からも来賓がおいでになり、中央団体や協力各中央団体との連携や協力の活動報告が行われ、各県の要望も提出する大事な会議です。

 会議の後の懇親会、その後の二次会などでも仲間の本音を聞くことができて今後の活動の参考になりました。

 三次会、四次会・・・行ったかどうか?!?!記憶にございませ~ん(どっかの政治家みたい 笑)

 四日市の食べ物が美味しかったのは海が近いからだろうか

      

 

令和4年度 物故者法要・奥村三策先生頌徳碑参拝へ出席

 11月13日(日)10時~12時、金沢市の卯辰山にある覚林寺で実施された上記行事に出席しました。

 金沢市鍼灸マッサージ師会と金沢市視覚障害者協会の共催です。

 師会の方は会長を仰せつかっているので強制的に 出席でしょうか。笑

 これまで金沢市の鍼灸マッサージ業界に貢献していただいた先輩方の御霊にお参りさせていただきました。

 掛け軸をみると明治32年に旅立たれた先輩の名前があり、そこからの先輩方に手を合わせてきました。

 また、奥村三策先生は、江戸末期に金沢に生まれ全盲の視覚障害を持ちながら鍼灸マッサージ業を行い49歳の若さで早逝された先輩です。

 先生は、格別に努力された先生で、現代医学を鍼灸マッサージの中に取入れ、東京大学医学部の内科学である三浦謹之助教授とともに鍼灸マッサージの研究をされ教育活動にも尽力されました。また、明治政府が医療としての鍼灸マッサージの廃止を実施しようとした時に待ったをかける活動にも尽力されました。

 気持ちが清々しくなった一日でした。

  

 

鍼灸の師匠 黒野保三先生のお墓参りへ

 11月23日(金祝 勤労感謝の日)、昨年ご逝去された前東洋医学研究所所長で鍼灸治療の師匠である黒野保三先生のお墓参りに名古屋へ行かせていただきました。

 新潟で開業する二人の先生のお弟子さんとともにお参りいたしました。

 雨が強く降る一日でしたが、先生の御霊に手を合わせ、ここでも心清らかにさせていただきました。

 毎日、師匠のもとで学んだことは思い出されるのですが、現地へ足を運び手を合わせ、仲間と会話することにより、さらに鮮明に記憶が蘇ってくるのでした。ありがとうございます

 

令和4年度 県民公開講座 参加

 11月27日(日)に(公社)石川県鍼灸マッサージ師会(公社)石川県鍼灸師会が共催し開催された、上記講座を私は講座全体を統括する立場として出席しました。

「こころを語る からだを語る~あなたに灯す幸せのカタチ~」として、医師の立場から金沢医科大学の中橋 毅 先生、鍼灸師の立場から、東京有明医療大学の松浦 悠人先生、僧侶(宗教)の立場から、金沢市の浄土宗 覚源寺の谷崎 隆光住職にお話いただきました。

 鍼灸マッサージ師、養成学校学生、他医療従事者、一般の皆様あわせて92名(リアル会場参加・ZOOMオンライン参加)の皆様に聴講いただき盛会のうちに終了しました。

 聴講された皆様に何か幸せのカタチが提供できたかな~と思っています。

 後日、北國新聞と北陸中日新聞に記事が掲載されました。

 一人でも多くの県民の皆様が、鍼灸マッサージを暮らしの中に養生の一環として取入れていただき、心と身体を整えることによって幸せになっていただきたいな~と願っています。

          

 石川県鍼灸マッサージ師会のYouTube動画でも講座がアップされていますので、ご視聴くださいませませ

 

 

令和4年度 県民公開講座「こころを語る からだを語る~あなたに灯す幸せのカタチ~」医師・鍼灸師・僧侶の立場から

 

 11月もなかなかバタバタと動きました。

 いろんな仕事を任せてもらえるということは有難いことです。

 きっちり、楽しく、ワクワク、笑顔でやり抜きたいと思いま~す。

 

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございます

 

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令和5年(壬卯 ミズノエウ 2023)新年のご挨拶

2023年01月08日 | 鍼灸

 皆様 新年あけまして おめでとうございます

 本年も、二葉鍼灸療院(金沢)とご縁のある皆様に感謝しつつ、心と身体に寄り添いながら、症状改善、体調管理のお手伝いをさせていただきます。

 本年もよろしくお願い申し上げます。 

 

 さて、昨年から今年の日本や世界と取り巻く状況は、厳しい状況を伝える報道が大半を占めています。

 ウクライナはロシアと戦争を継続し、エネルギー問題も勃発しています。

 その流れなのかは分かりませんが、中国が台湾に軍事侵攻するだろうというニュースが飛び交っています。

 日本は米国と協力し、その脅威に対抗すべく防衛費を増強するという状況です。

 何が真実か分からない状況ですが、流れとしてはそのように報道されています。

 

 日本の経済はご存じの通り、物価が高騰していますが、賃金は長年あがらず先進国の中では最低の賃金となっています。

 その負担を防衛費とともに今後国民に強いる消費税増税も視野にいれて国が検討しています。

 日本の主軸産業である自動車は、強みであるガソリン車から、欧米や中国の意向で電気自動車の主軸に移行します。

 その電気自動車に走行した分だけ税金を課すシステムまで計画に上がっています。

 おそらくガソリン車には違った形で税金が課せられるのでしょう。

 中国では全ての自動車に走行距離に応じた税金をとるシステムを構築する方向に政策が進んでいるようです。

 まさしく中国の政策に似た、国民に負担を強いる政策を実施しつつあります。

 

 世界経済では、皆さんも利用しているAmazonなどは、株式において最近、日本の国家予算の10倍くらいの損害を被ったという話が出てきております。

 世界の不動産取引に関しても損害や今後の見通しも厳しいことが伝えられています。

 

 感染症の拡大で世界は大きく何かに向かって加速していきました。

 コロナは収まってきてはいますが、日本を含め世界の経済や政治、社会は今後、大きく変動していくことを予測されている方も多くいます。

 これから3年ほどは経済や政治など社会は大きな変化が促され、消滅や誕生が繰り返されるのではないかとも言われています。

 

 そんな状況が起こるかどうかは誰にも分かりませんが、そのような中で大切になるのが、自分自身の心と身体をどのように管理していくかということなのだろうと考えます。

 より心と身体を健全に保ち、今をしっかり步む力やエネルギーを蓄積することが重要です。

 当院では、鍼灸治療を通じてご縁のある皆様に、それに対応する鍼灸の技術を提供することで、個人によりそれぞれ差はありますが、元気で明るく健康な人生の一歩を力強く歩んでいただくサポートをしていきます。


当院の治療院理念

人生の刹那をより幸福に生きるための心と身体の再生好場

そのための人づくり 場所づくり 時間づくり

~幸福のエネルギーは 人・治療院・社会を循環します~


 

 少し話は変わりますが、宇宙の大きさはどれくらいか知ってますか

 現在、天文学で分かっている範囲では138億光年だそうです。

 1光年=1秒間に光が進むスピードです。

 1光年で地球を7周半も回ることができるそうです。

 1年間で光が進む距離は約9兆5000億kmという、とてつもない距離になります。

 138億光年っていうと・・・計算は皆様にお任せしますが(笑)、そのような広大な宇宙の中で私たちは生活しているのです。

 すごいと思いませんか

 

 地球は、その広大な宇宙の中の天の川銀河に属し、その中の太陽系に存在し、それも太陽との絶妙な奇跡的な距離に位置しています。

 その奇跡は、地球に生命を育み、豊富な資源を創造し、知的生命体である人類を誕生させ、45億年の営みで今、私たちが存在します。

 どなたが「生きてるだけでめっけもん!」と言われてましたが、まさしく、ここに生命をいただいたこと自体が奇跡なのだと思うのです。

 

 当院の治療院理念に出てくる「刹那」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

 私はこの言の葉が好きなので理念に入れました。

 刹那=サンスクリット語の時間や概念を表す仏教用語です。

 1回指をはじく間に65刹那、1秒間は60~90刹那など諸説あり、極めて短い時間という意味です。

 

 そんな刹那をより幸福に生きていただくために、鍼灸で心と身体を前向きで健康にしていきたいという思いの理念です。

 周囲の状況や環境に振り回されることなく人生を歩むためには、しなやかな心と身体が大切です。

 そのために過剰なストレスを取り去り、心や身体に現れている症状を改善、消失させ、元気を取り戻すことができればきっと刹那において幸福を感じることができるのではないでしょうか。

 

 自分の心と身体を大切にして幸福を感じて人生を歩むことができれば、きっと周囲や社会に対してその幸福を発信、分配できる存在になっていきます。

 そのような人が繋がり、その繋がりが広がっていけば、人間社会のみならず地球自体が幸福に包まれていきます。

 ちょっと大きな話になってしまいましたが、そのような思いを込めて、一鍼一灸一揉、させていただいております。

 

 私も、丁寧にこの刹那を味わい、感じながら今年も過ごしていきます。

 そして、鍼灸治療の際は、そのような背景を大事にしながら、患者さんのご来院からお帰りになるまで人、時間、空間を大事に寄り添っていきます。

 

 令和5年の年頭にあたり、少しチグハグな文章になっているかもしれませんが、自分の仕事に対する思いを書かせていただきました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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スポーツ障害~特に成長期の選手をみるための注意点 講師を承りました

2022年12月29日 | 鍼灸

 私の経験が少しでも皆様にお役に立てば嬉しいです

 

 令和4年10月16日(日)(公社)富山県鍼灸マッサージ師会さんからご依頼を受け、定期学術講習会の講師をさせていただきました。

 私のスポーツ現場やスポーツ選手の鍼灸マッサージ治療が、少しでも業界の皆様のお役に立つのであればとの思いでお話をお受けいたしました。

 

 私も(公社)石川県鍼灸マッサージ師会に所属しておりますので、富山の皆様とは親しく交流ががあります。

 この講師の話が進んだのも飲み会の席という・・・

 

 さて、当院は高校野球や中学、小学生の野球を行っている選手の鍼灸治療、また、星稜高校野球部には甲子園大会などの大きな大会にはトレーナー同行しておりましたので、その経験からの内容となります。

 また、最新の解剖学などから得たマッサージや徒手療法をこれまでの治療方法とブレンドした考えなどもお話させていただきました。

 

 成長期のスポーツ選手における特徴と注意点

 成長期のスポーツ傷害の特徴

 成長期のスポーツ傷害の予防

 成長期のスポーツ選手の治療

 問診・身体所見・アドバイス・診療後

 選手の身体・将来に必要な他職種連携

 

 以上の内容を2時間15分、講義とともに実技も交えてお話させていただきました。

 

 出席された富山の皆様の臨床のヒントになったかどうか心配はありますが、私としましては、このような発表の場をいただくことで、さらに最新の知見や技術が必要だなと刺激になりましたし、自分の臨床をまとめ考察するという意味では勉強になりました

 

 私は、医師、JSPO-AT、理学療法士、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師で組織されています、石川県スポーツトレーナー連絡協議会に所属しております。

 何のために所属しているか

 他職種で連携することで選手の状態にとってより適切な場所へ繋げることができること、そして、お互いが刺激となりスポーツトレーナーとしての資質を向上できることです。この2点が重要だと考え活動を継続しています。

 発足して10年が経過しました。

 

 今後も地域の成長期の選手たちが、悔いなく、そして将来の芽がそこで潰えることなく、青春時代に打ち込んでいるスポーツをやり抜くことができるように鍼灸マッサージで、これからもサポートしていきたいと思います

 

呑兵衛の私としては、この時間も貴重な時間

楽しく情報交換できる場

皆さん饒舌になるのでいろんな話が聞ける場

富山県鍼灸マッサージ師会の皆様、ありがとうございま~す

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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