二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

酔耀会(鍼灸研究会) 平成24年2月

2012年03月17日 | 酔耀会(すいようかい)

いや~本当にブログの更新が滞ってます。先日も友人から「ブログ更新してね~じ~(金沢弁)、楽しくね~わ~」と苦情を 指摘を 頂きました。ということで、いろんなことが一段落したので、少しずつ書いていきたいと思います。

2月15日(水)、酔耀会がありましたので参加しました。

 内 容 

1.症例報告 : 「患者中心の医療を目指す」

【橋本先生】
 耳鳴りが主訴で来院した患者さまの症例報告ならびにアクシデントから、その対応という内容でした。症例報告とアクシデントとその対応という内容が混在しており、少し的を絞り切れていなかったです。症例報告というのは、患者のこの病状を発症したヒストリーを辿り、症状や身体所見から病態を把握し、治療を行ったら、どう変化したか、そして、その結果をどう考察するかというものです。インシデントやアクシデント報告は、その経過の中で結果的に発生した有害事象の原因を探り、そのミスを起こさないようにしていくものです。両者をともにやろうと思うと、一つの報告で膨大な資料とデータが必要となります。
 今回は、その辺りも勉強できたと思うので、次回の発表は、さらに進歩した発表となるでしょう。

2.症例報告 : 「顔面神経麻痺後の異常共同運動(痙攣)に対する鍼灸治療の体験

【太田(和)先生】
 九州の地、福岡へ旅立つ前の最後の発表でした。
 ただ単にそこが痛いから鍼灸を行う、そこに症状があるから、その部分に鍼灸を行うのではなく、患者の訴えと症状から、どこに症状の原因があるのか病態把握を行い、身体をイメージして鍼灸をすることが大切です。現代解剖、生理学を基にした治療にしても、東洋医学的治療にしても、「何でそこに治療するんや」ということが説明でき、把握していれば、それは進歩になるわけです。その点、患者を時系列的に捉えていなかったし、患者像が浮かびあがってこなかった。
 
足りない所がたくさんあるのは当たり前、そこを補っていけばいいのです。それには、失敗することも大切。しかし、いざ臨床の現場に出れば、一年生でもベテランでも患者にとってはレギュラーなのです。自分を治療してくれる鍼灸師に変わりはないわけです。福岡でのさらなる成長をお祈りしますよ!

3.課題発表 : 「サルでも出来る接触鍼入門」

【安井先生】
 鍼灸、操体法、整体の理論を併せて、身体の歪みというものに着目して、その症状はどこが起因となって「痛み」など症状を発症するか安井先生なりに、前回からの追試や考察を重ねました。その結果、身体を家という構造物に例えると最終的には、地面との接点であり、身体を支える土台となる足部に原因があるということに辿りつきました。
 その理論を基に、ストレッチよりも鍼。鍼のやり方では接触鍼が効果を及ぼす場合が意外にあるという話でした。その理論構築の概要、追試の流れ、治療方法、鍼の手技、気付いた点、効果の考察、経筋との関連、症例(著効例・無効例)、について説明がありました。
 実技も加えての発表でしたが、この柔らかい手つきは、サルにでもできないのですな~これが。やはりすぐに自分のものになる治療方法なんてないですね。形は真似できますが、その真なる所は、何回もやって、何度も見て初めて本当に自分のためになるのです。そのために情報を得ることは大切です。勉強、大切です。

 


 土光敏夫さん 曰く…

人間は年中”教えられる立場”にだけ置かれているとダメになってしまう。よろしく、時に部分的にしろ”教える立場”を与えねばならぬ。

教えられながら教えることによって、人間は素晴らしい成長を遂げるのだ。

一人ひとりに、職場における能率、提案、安全、レクリエーション、美化などの役割を輪番で分担させる。全員がリーダーを体験させるわけだ。
すると、生まれ変わったように立派になる。人は教える立場につくことによって、初めて自覚的、自発的、自主的になる。

えあい学び人は互いに教あう関係において、初めて心を許す。人はどのような地位にあろうと、リーダーシップを発揮することを好む。

と言われています。

発表するというこは皆に自分の研究や症例、勉強の成果を教えることでもあります。発表することで自分が少しずつ成長していくということです。鍼灸マッサージ師は、患者さんと一対一の関係です。それが治療院を構えていようが、勤務していようが同じですね。

リーダーシップをとり、自覚的に、自発的に、自主的に、互いに学び教えあうためにも勉強の場に参加することは大切です。

酔耀会の面々は、そんな愉快で、偏屈で、熱い集まりです。

二葉鍼灸療院 田中良和

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酔耀会(鍼灸研究会) 平成24年1月

2012年02月01日 | 酔耀会(すいようかい)
平成24年になり、最初の酔耀会が1月18日に開催されましたので参加しました。

本日も午後8時半から始まり、終了は午前様の1時半でした。翌日というか本日、金沢市鍼灸マッサージ師会の新春役員研修会・懇親会が予定されているので、早く終わろうと話していたのですが、結果は…こんな感じです。

やはり1か月のそれぞれの臨床や勉強、あるいは気になったことなどで話が盛り上がります。課題の中で、あるいは、少し筋から離れたところでの会話の中に、自分の臨床に役立つ、または、ヒントになることがチラホラみられるんです。チラホラでも見られたら、それは帰りは遅くなるけれど、その時間が非常に有意義な時間であるということです。

  内 容 

・課題発表;「五行の相生相克はいつごろ成立したのか」

【宮川先生】
 東洋医学的考え方の一つ、五行の考え方、また、その図はいつごろ出来たのかという質問から始まった今回の課題のような、宿題のような発表。東洋医学の考え方は、周易が起源であり、周易から四柱推命、そして五行という具合に出来上がっていったということでした。よく本などで見る五行の図は、ただ考えを見やすくしただけであって、表示されたのはそんな昔ではないだろうということでした。ただ、資料がなかったためパッと理解できなかったので、次回には資料にまとめてきて頂きます。現代医学的なものを診療の中に入れれば入れるほど、東洋医学的な根本的な思考というのも勉強しておかないといけないと私は思いますね。


・症例報告;「円形脱毛症に対する鍼治療 -接触鍼を使用して-」

【吉田先生】
 58歳 男性の症例。吉田先生は、これで2例目の円形脱毛症の症例。主訴は腰痛。腰痛の治療をしながら円形脱毛症の治療も行った。円形脱毛症は1か所の脱毛であったため単発型として、脱毛部に皮膚がうっすらと赤くなるまで接触鍼を行った。一時良い状態に向かっていたが、1ヶ月半後から脱毛部が増加した。脱毛部&その周囲に丁寧に接触鍼を行う。33診には、脱毛部に毛が短いが生えてくる。しかし、白髪が多かった。毛の質もしっかりしてくる。腰痛も経過良好。鍼の他にカーボン灯も照射している。
 円形脱毛症は、未だ原因が明らかではなく、原因疾患のないものを除いては、ストレスや頭皮の環境、ホルモンバランスの乱れ、などなど様々なことが言われています。私はこの分野に関しては、経験がほとんどないので非常に勉強になります。発症してからの時期、治療頻度、その人が置かれている社会的環境による心理社会的ストレスの状況など、あるいは、円形脱毛症の種類により効果は違ってくるとは思いますが、ストレスが主であれば鍼灸治療で効果が出る可能性があると感じます。


・症例報告;「嗅覚障害に対する鍼灸治療の一症例」

【太田(信)先生】
 46歳 女性の症例。主訴は、においを感じない、舌先がシビレる。味覚が鈍い。風邪から副鼻腔炎を発症し、炎症は治ったが、主訴の症状が残る。またアレルギー性鼻炎なども既往にあり。耳鼻咽喉科2か所にて治療を行ったが変化なし。呼吸性、末梢神経性が合併した混合性嗅覚障害と推察し、鍼灸治療を行う。迎香、印堂、上星、合谷に置鍼、同部位に施灸、上星には棒灸。9ヶ月間、25回の治療で、舌先のシビレ、味覚は正常になる。嗅覚に関しては、ニオイの認知範囲が広くなってきた。
 中枢性以外の嗅覚障害に関しては、鍼灸治療を行ってみる価値はあると思う。この症例の場合は、発症から1カ月半と短かかったことも効果が出やすかった要因だろうという考察でした。また、もう少し短期間に治療回数を重ねていれば、より効果の出現は早かったかもしれませんね。何でも早めに治療を開始するほうが治りやすいというのは、どの病態でも同じです。



江戸の国学者、佐藤一斎は、

”山に登り、川を渡り、海に出て、数百里の長い旅をし、時には野宿をしてよく寝られず、時には腹が減って食べる物もなく、時には寒さをしのぐ衣服もない。これらは実際に生きた学問というべきものである。これに比べれば、ただ時間つぶしに、明るい窓辺できれいな机に向かい、香を焚き、本を読むなどというのでは、たいした力はつかないだろう”

と言っています。要は実践、行動が大事だということですよね。自分だけで勉強しているのではなく、外へ出ていろんな環境で勉強することが大切とも言えるのではと、私は捉えています。

今年は、酔耀会のメンバーが出産、結婚と、おめでたいことが続きます(私ではありません…)。
また、新しい職場への「新たなる旅立ち」もあります。

今年もメンバーがいい年に、また飛躍できる年にしていきたいですね。

何か勉強以外のことも、さらに忙しくなりそうですが、すべて勉強だと思って頑張っていきますぜ


二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法研究会) 平成23年12月

2012年01月12日 | 酔耀会(すいようかい)
12月21日(水)、今年最後の酔耀会が開催されましたので参加しました

天候が定まらない中ではありましたが、福井から3名も少し遅れて到着。本年最後の酔耀会も熱気を帯びて午後8時30分から翌午前1時過ぎに終了いたしました。参加されている先生方は、やはり熱いですな~

 内 容 

・宿題発表;「筋紡錘と腱紡錘について」

【齊藤先生】
前回のPNFの発表で質問され、回答できなかった部分を調べ発表して頂きました。PNFという手技を行う場合など、ストレッチにしてもそうなのですが、筋肉や腱の生理学的機能を理解しながら患者、あるいは対象者に処方することは重要なことで、患者から得る情報も、その運動効果も違ってきます。ことにこの反射に関しては知識と技能がマッチしないと、何をやっているのやら自分でも混乱してきます。何でもそうですね。筋紡錘と腱紡錘の機能は私も復習になりました。


・実 技;「小胸筋のクリニカルマッサージ」

【粟 先生】
今回はクリニカルマッサージの手技がどのようなものか。小胸筋をどのようにアプローチするのか、ということがしっかり理解できました。そして、腕の運動障害などで小胸筋をどう捉えて、どう施術していけば良いのかなど臨床に役立つ実技となりました。分からないことをそのままにしておくのではなく、理解できるまで勉強し繰り返すことは大切です。これで小胸筋に関してはバッチリですよ。


・研修会参加報告;「妊娠中のマイナートラブルについて
          ~鍼灸マッサージ師以外から鍼灸マッサージの可能性を探る~」

【豊島先生】
前回に引き続き、岐阜県鍼灸師会産婦人科領域研修会への参加報告をして頂きました。今回は、妊娠期のマイナートラブル(=妊娠経過や胎児に悪影響を及ぼさないが、妊婦自身が不快に感じたり、辛いと感じる症状のことであり、医学的には大きな問題はなく、特に治療の必要がないもの)について、妊娠初期から中期、後期に分けて、流産や腰痛、つわり、骨盤位(逆子)について報告がありました。この時期は正しい知識さえ持っていれば鍼灸治療で充分効果を発揮できる症状が多いです。豊島先生も経験や知識からそのように話していましたが、私も同感です。当院でも不妊症治療でめでたく妊娠された方でも、できる限り14~15週まではケアするようにしています。今回のテーマのようなマイナートラブルがピックアップされてきた原因は社会構造や生活習慣の変化があることが予測されます。かと言って昔の生活に戻れるわけでもないのも現状です。そのような症状を抱える妊婦さんは整体などの国家資格を持たない者にかかっている例も多いそうです。保健婦さんとしては、「できるだけ国家資格を持つ、鍼灸マッサージ師などの医療者にかかって欲しい」というのが正直なところだということです。産婦人科医、助産師、保健師、など周産期医療に携わる立場の皆さまの話を聴くことで、そこから鍼灸マッサージ師の妊婦さんをケアできる可能性が導き出されました。何回も言うと、正しい知識と意識さえあれば、様々な分野で鍼灸やマッサージは患者に対して効果的なのだと感じさせる発表でした。


・講演会参加報告;「第7回がん患者大集会 参加報告」

【田中良和】
前回の「抗がん剤治療後の末梢神経障害」の症例報告で質問を受けた部分の回答を行い、11月27日に開催された、第7回がん患者大集会の参加報告を行いました。この「がん」というテーマは、不妊症・成長期のスポーツ障害とともに、私の診療の終生テーマの一つです。内容は、私が書いた別ブログ(クリックして!)、でご確認くださいね。



酔耀会で若い鍼灸マッサージ師がなぜ勉強するのか
それは、医学的知識を得るため、鍼灸臨床の技術やノウハウを得るため、患者を治療する技術を得るため、常にモチベーションを高く保つため、いろいろあると思います。

そこで、こんなお話。

ウォルター・スコットが出席したいた講演会の席上で、ある人が、
「文学的才能と業績の二つだけが何よりも評価され称賛されるべきだ」
という趣旨の意見を述べました。

すると、スコットは次のように反論したのです。
「とんでもないことを! もし今の考え方が真理だとしたら、この世は何と貧しいものになってしまうことか。私は本をたくさん読んだし、有名な教養人と話し合ったこともある。でも、私はあなたに次のことをはっきり知っておいて頂きたい。
私は、聖書に出てくるどんな言葉よりも心打たれる声を、学問のない貧しい人の口から聞くことができたのだ。苦しみと葛藤に打ちひしがれながらも、静かな勇気にあふれた魂が顔をのぞかせるとき、身の回りにいる大勢の友人や隣人について素朴な意見を述べるとき、その言葉の端々に感銘を受けるのだ。
心を豊かに育てることに比べれば、その他はすべてとるに足らないことだと自覚しなければならない」    『品性論』 サミュエル・スマイルズ著より


皆が求めるのは、鍼灸マッサージ師としての心の成長、人間としての心の成長なのだと思います。その部分は本だけ読んでいては分からないんですね。やはり成長は、人と人の間で生まれるのだと思います。

ということで、来年も酔耀会ガンバルぞ~


二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法研究会) 平成23年11月

2011年12月02日 | 酔耀会(すいようかい)
11月16日(水)、毎月恒例の酔耀会(鍼灸手技療法研究会)が開催されましたので参加しました。

んん~なかなかブログが更新できませ~ん。 でも、いろんな活動を兼務していると、今、一番やらなければならない仕事から順に整理できてくるんですよね。脳って不思議です。朝目覚めると、「今日はあれとあれをやって、これを仕上げよう」なんて…まだまだ無駄な時間の使い方が多いんですけどね。

さて、さて、皆、臨床が終了してからの午後8時30分から研究会が開始するわけなんですが、毎度おなじみ~やはり勉強に熱が入るわけです。終わってみれば午前1時過ぎ。次の日は、意外にテンション高くいい調子なのですが…数日後に…、まあ、患者さまにもいつも言っているように、「あまり無理しないように」って言葉を自分の身体に話しておくとしましょう。

 内 容 

・研修会参加報告  『鍼灸師に知ってほしい産婦人科』
             講師:岐阜大学大学院医学研究科産婦人科学  森重 健一郎 教授

【豊島先生】
岐阜県臨床鍼灸研究会(旧 全日本鍼灸学会 岐阜地方会)が主催し、(社)岐阜県鍼灸師会と共催している、産科・婦人科専門領域研修へ参加した報告でした。子宮内膜症、子宮筋腫、更年期から閉経期にみられる身体変化などの内容でした。豊島先生もそうですが、私も不妊症の患者さまが多く来院されます。また、更年期の女性は閉経というホルモンの劇的な変化を中心に様々な症状が出現してきます。そして、この婦人科疾患、あるいは妊娠期や出産後のケアに鍼灸治療が効果を発揮することが多いのも事実です。女性の身体の基礎医学的、あるいは基礎病理を把握しておくことは、患者さまを診療する際、特に女性の患者さまが多ければ、より知っておく必要があります。産科・婦人科領域は私も詳細に勉強しなければいけませんが、豊島先生にはこれからもどしどし、日本中へ飛び回って頂き情報収集してもらいたいですね。


・課題発表  「小胸筋について②」

【粟 先生】
前月に引き続き、第2~5肋骨から烏口突起に、形としては扇状に付着する「小胸筋」について、神経支配とともに、クリニカルマッサージの手技療法を紹介してもらいました。この手技は小胸筋へ直接コンタクトする方法です。実技を行いながら、参加者全員がイメージして小胸筋を触ることができませんでした。小胸筋は分かるのですが、その手技のイメージです。発表者の粟先生も皆の質問に、迷いが出てきて、来月イメージして再び実技にチャレンジするということになりました。効率が悪いような気がしますが、分からないことを、分からないままに通り過ぎることこそ、怖いことですからね。来月も楽しみに、私も予習していきたいと思います。(そんな暇があるかな)。


・課題発表  「証をたてるにあたっての基本的考え方」

【宮川先生】
「証」というのは、ちょっとニュアンスは違うが西洋医学で言う「病名」のようなものです。それを基準に治療方法を決定するという意味でです。「黄帝内径 素問 陰陽応象大論 篇第五」における陰陽の道理の説明、そこから五行に話の展開がありました。陰陽は世の中を見ると電気も+-があるし、昼と夜、男と女~、表と裏などなど、陰陽から成り立っていると言われると、そ~なんだろうと理解できます。また、おそらくこれら鍼灸医学の古典に関する根本は易学にあると思われ、その話もありました。そして五行に関して、現在広く使われている五行の図とは違って、もう少し複雑に環の端無きが如く繋がり、五行の図に書かれていない気の流れがあるのではないかということでした。五行というものは陰陽と違って非常に理解するのに難しい。そのまま信じている人は別としてです。来月は、五行の成り立ちを発表してもらえるそうです。…私がやってきてって言ったからでした。


症例報告  「抗がん剤治療後の末梢神経障害に対する鍼治療の1症例」
        ~がん患者のQOL向上と再発しない身体づくりを目指して~

【田中良和】
卵巣がん手術、化学療法後、再発し、再度、化学療法を行ったところ、手足のシビレや足がふらついて歩きづらく、力が入らないなど多くの末梢神経障害症状を発症した30代の患者に対し、約3ヶ月で19回の治療(生体制御療法+パルス通電)を行い、運動神経障害の症状がかなり改善された症例でした。抗がん剤による末梢神経障害の説明、症例報告、この患者の卵巣がんの説明と、少し長い症例報告となりました。この患者は、担当医に鍼治療を行うことを話しており、担当医も「鍼治療ならやってみてもいいんじゃないですか」と話されました。鍼治療は、がんを治すというより、様々な症状緩和、あるいは緩和ケアの分野においても利用されているのです。この患者もまだ治療継続中であり、さらなる末梢神経障害症状の改善と、がんを再発しない身体づくりを目的に、これからも治療していくつもりです。当院には、がん治療後の身体ケア、治療中の身体ケアで通院されている方もみられます。一人ひとりが違う病態、病気の捉え方です。症例報告での質問に際し、いくつか答えがあやふやな回答をしてしまいましたので、来月はその辺りガッチリ調べて、自分の考察を述べたいと思います。「そんな考えもあるね~」「いや、それは違う」など、質問を受けると調べて、回答、反論することになりますので、勉強になるのです。



私がこれからも中心で勉強していくのは、「成長期のスポーツ障害の治療」。これはライフワークであり、いつも野球と隣り合わせなので、勉強していてもやり甲斐があるんです。

「不妊症の鍼灸治療」。現在も多くの患者さまに通院して頂いております。鍼灸治療単独ではないにしても、妊娠の確率を少しでも上げ、また、身体だけでなく心の面もカバーできるのが、鍼灸臨床のいい所なのです。順調にいくとは思いますが、来年は7名がご出産予定です。ですから、常に勉強していく必要があるのです。

そして、「がんに対する鍼灸治療」です。私の父のガン性疼痛の叫び、あるいは入院時、鍼治療ができたことにより心身ともに楽になり、この仕事に就いて良かったと思った記憶(父は2006年に本来の場所へ旅立ちましたが…)。抗がん剤治療の副作用により亡くなっていかれた当院の患者さまの不安な顔、心など、様々な状態の顔が思い浮かび、何らかの形で「がん」というものの改善に鍼灸治療で取り組んでいきたいという信念があるわけです。

この3本柱を中心に、そして、太極なる身体感である東洋医学の全体性なども視野に入れて勉強していきたいと思っているしだいで~ありま~す。

常に「なぜ」と疑問を持ちながら、問題意識を持って仕事に取り組んでいきたいです。
「問題がないのは恐ろしいことだ。仕事が順調に進んでいるとき、人はよく”問題はありませんか”という。しかし、実際は問題があるのに君子危うきに近寄らず避けて通る場合、問題があるはずなのにまだつかんでいない場合、仕事をやらないから問題の出ようがない場合、等々…多くの人は問題がないと片付けてしまうことが多い。
問題がないのは、望ましいことではなく恐ろしいことだ。
それは無事平穏で大過なく失敗のない状態だからだ。だが、その状態は徐々に組織を蝕み死に至らしめる」(土光敏夫さんの言葉)

勉強することは、た~くさんあり、すればするほど問題が出てきますし、分からないことが出てきます。確かに勉強しないと、疑問も、問題も出てきませんね。その状態が”井の中の蛙”なのかもしれません。


二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法研究会) 平成23年10月

2011年11月08日 | 酔耀会(すいようかい)
10月19日(水)、毎月行われる鍼灸手技療法の研究会である酔耀会に参加しました

自分が研究したい、自分が課題を持って臨床している部分を勉強する場があるということは本当にありがたいことです。そして、発表するとなると勉強もしなくてはいけなくなるし、自分の臨床を見つめなおす機会にもなります。また、質問されると、それに対してさらに勉強する必要が出てきます。

それを繰り返すのが医療を担う私たちの、仕事をやめるまでの使命でもあると思うのです。
すべては自分のためであり、患者さまが適切な医療を受けて、健康になって頂くためでもあるんですね。


 内 容 

・論文抄読  「末梢閉塞性動脈疾患の治療ガイドライン」まとめ

【太田(和)先生】
サーキュレーションジャーナルという医学雑誌に掲載された上記疾患のガイドラインについてまとめてもらいました。数十ページに及ぶ分厚い論文をA4二枚にまとめての発表でした。私の感想としては、論文抄読という形は理解できるのですが、この中のもっと項目を絞って話して欲しかったと思いますね。末梢閉塞性動脈疾患の概念や概要をまとめるのか、その中の各疾患について詳しくまとめるのか、ガイドライン自体をもっと要約して単純にまとめるのか、その辺りがはっきりしていませんでしたので、分かりづらかったのが印象です。自分が興味あってやるのなら、自分でしっかり内容を把握して、皆に分かりやすいようにまとめることが大切ですね。いや~感想を書いていると、何か私の修行時代を思い出します。私もこんなことよく言われましたからね。要は、この論文は何が言いたいのか、自分は何を伝えたいのかが大切であり、抄読のための形だけの抄読になったのでは伝わってくるものがないんですね。先生もこれから臨床や勉強する中で自分の芯となるものが見えてくると思いますので、それまでは、いろんなことを勉強しなきゃね。おれも頑張ろー。


・研究発表  「小胸筋について」

【粟 先生】
本日は実技ではなく、先日来、触診の実技で話題になっていた「小胸筋」の作用と、「なぜここにあるのか」、また、ストレッチ方法などの発表がありました。人の身体は精巧につくられています。筋肉をはじめ、様々な部位を勉強するたびに思います。筋肉なども一つの筋肉で働くわけではありません。、小胸筋は呼吸の補助筋でもあるのですが、呼吸する時は胸郭はじめそこに付着する多くの筋肉が動員されて行われます。本当によく出来てます。私たちが臨床で関節の運動法を行ったり、鍼をする、指圧をする時でも筋肉は常に刺激されています。そんな意味で勉強すると患者さまの身体をイメージしながら治療できるのです。次回は、どこの筋肉を掘り下げて触診、発表してくれるのか楽しみです。


・脉診実技  「六祖脉を体得する」

【安井先生・宮川先生】
今月も、先月に引き続き、2班に分かれ六祖脉について感じて、理解し、また、鍼灸治療をしてどう変化するかということについて実技を行いました。私は脉診が治療の中心にあるような経絡治療的な考えは持っていませんが、先人が伝えてきた身体の様々な変化に対して、身体を診断し治療する知識は、そこに何かあると思っています。私の師匠も常に診察では脉診を行います。古典の重要で確かな所を追究し、実証医学的、科学的見地とともに研究の土台においているのが私の所属する東洋医学研究所グループです。まあ、そんなこともあり、修行時代からの習慣で私もほとんどすべての患者さまに脉診をさせて頂いているのです。基礎はいくら練習しても損はないし、この基礎こそが大事ですからね。まず脉を触ってみることが大切です。



本日もお帰りは午後1時過ぎ

本当に皆、勉強熱心です。それは患者さまのためであり、自分自身の道を極めるためでもあります。
そんな意識を持って取り組んでいるか、そして行動しているか、その差は、必ず出てきます。

西郷隆盛 曰く「学問の道に志を立てている者は宏大な視野を持つべきである。だが、学問にだけ偏っていると自分自身の修養が疎かになる恐れもあるから、いつも己に打克つこと考えつつ修養に励むのである」と言われています。常に学ぶ姿勢を持ち、自分を振り返り反省しながら、自己の人間性も磨きつつ、知識を得ることが志を実現していくことだと言われているのでしょうか。

そうそう、掃除、とくに便所掃除をやっていると、タイルや便器がピッカピカに磨かれると、すごく気持ちいいし、使用する人も気持ち良く、そしてキレイに使用して頂けるんです。ちょっと勉強とは話が違いますが、常に磨きあげる姿勢が大切だということを言いたかったのです。

さーて、来月は私の発表です(本当は今月でしたが、時間が…)。
資料は作成済みなので、もうちょっと勉強して来月に臨みたいと思います


二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法研究会) 平成23年9月

2011年10月04日 | 酔耀会(すいようかい)
9月21日(水)、毎月恒例の酔耀会が開催されましたので参加しました。

本日は台風が北陸へ影響を及ぼすかもしれないということで開催が危ぶまれましたが、今回も北陸地方には影響がほとんどなく通過していきました。 しかし雨が時々激しく降っていましたので、福井からは参加がないかな~と思っていたのですが、情熱を勢いにして研究会へ参加されていました。

エクセレント


☆ 内 容 ☆

・課題発表 「患者様から鍼灸治療を拒まれた場合の治療法推奨事例(PNF編)」

【齊藤先生】
齊藤先生が臨床の中で、治療前の問診時の説明で鍼灸治療に難色を示し、他の治療方法をリクエストされたことが多々あったようです。そのリクエストに応えるための効果的な治療方法はないかと模索したところPNF(固有受容器神経筋促通法)に辿りつき、それを実践することがあるそうです。今回はそのPNFの概要の発表でした。PNFは1940年に小児の脳性麻痺、あるいは脳血管障害等による神経障害、筋力低下の改善を目的としてアメリカで開発された治療方法です。筋肉を動かし神経の反射を利用する方法で、その刺激により脳を活性化し患部を改善するやり方です。今ではリハビリのみならずスポーツ選手のパフォーマンス向上等にもその分野が広がっています。これだけを習得するにも奥が深い手技です。次回は、もっとPNFについて熟知され、分かりやすく臨床にどう活かしているか発表して欲しいですね。それが患者さまのためなんですから。


・症例報告 「突発性難聴(急性期)に対する鍼灸治療の1症例」

【豊島先生】
72歳 女性、主訴は左側の突発性難聴。突発性難聴の分類としてはgradeⅠの症例報告でした。オージオグラムのデータもあり(薄くてわかりずらかったけど ボカシが入ってた)分かりやすい報告でした。17回の鍼灸治療(耳鼻科でのステロイド治療と併用)で耳鳴り、難聴ともにほぼ改善。当初、鍼灸治療にはあまり期待を寄せていなかった患者も、耳鼻科でのオージオグラムの検査を行うことで、鍼灸治療後の数値が良かったこと、難聴だけではなく、耳鳴りや、体がフワーッとする感じも消失したことなど、鍼灸治療には耳疾患に関し一定の効果はあるだろうとの考察でした。また、治療に関る要因(回数、方法、期間など)、症状に関する要因(耳鳴り、めまい、肩コリなどのその他の自覚症状)、併用治療に関する要因(ステロイド、投薬など)との関係で、どのような状態が鍼灸治療が効果を発揮するかは今後、症例を集積し検討したいとのことでした。突発性難聴の重症度分類、聴力回復の判定基準、突発性難聴の患者が初診で来院した場合の注意点などの解説が最後にありました。勉強になりました。
日曜日(25日)に行われる中部支部学術集会を見越しての症例報告でした。これがまた、勉強したら来院するんですよね~実際、新患さんで3名(9月21日~10月4日 現在まで)ご来院されたのでした。


・触診実技 「筋肉を触ろう!」

【粟 先生】
ノロウィルス&ロタウィルスの迎撃のため、酔耀会はお休み
来月を乞うご期待。


・脈診実技 

【安井先生・宮川先生】
2班に分かれて脈診の実技でした。今回も脈の基本である型を学び、六祖脈の打ち方、いわゆる脈状がどんなものかを皆さんが共通の認識を得られるまで行いました。その後、宮川先生、豊島先生、あたくしの鍼または灸を行うことで脈が変化するかどうか診てもらいました。刺激を与えれば脈は必ず変化するのですが、いわゆるいい脈の状態に変化するかが問題なのです。わたしの鍼でどうなったか ヒミツです。なんでヒミツな~の~だ~。


・報告

【宮川先生】9月18日(日)、19日(月祝 敬老の日)、福岡で開催された第10回東洋療法推進大会への参加ならびに発表報告でした。宮川先生は何度もこの発表をしているので途中で飽きるくらいの余裕だったのですが、宮川夫人のほうは少し緊張気味だった模様。石川県から一緒に参加した角先生御夫妻、常盤先生と実りある福岡での大会ならびに夜を満喫したようでした。

【田中良和】5月31日付けAFPによる報道。世界的科学雑誌『ネイチャー・ニューロサイエンス誌』に5月23日論文掲載された「はり治療 アデノシン放出で痛み緩和」というアメリカ ロチェスター大学メディカルセンターの研究を紹介しました。右足に炎症を起こす薬物を注射されたマウスの足三里という経穴(ツボ)相当部分に鍼をさして回旋させる手技を行ったところ、鍼の刺さっている周囲でアデノシンが通常の24倍増加した。鍼を行うと不快症状も軽減したという報道でした。鍼刺激は、脳(中枢)からエンドルフィンという鎮痛物質を放出し、下行性抑制として痛みを軽減することは分かっていたのですが、マウスとは言え、局所でアデノシンという鎮痛物質が増加したということは、局所で鎮痛作用を起こす仕組みの一端が明らかになるかもしれませんね。
また、8月9日に北陸中日新聞の「医人伝」に掲載された、私の師匠の東洋医学研究所 黒野保三 先生の記事も同じく紹介させて頂きました。



明治維新の立役者の一人であり、徳川家の家臣でありながら、日本の将来を見据えて行動していた人が勝 海舟さんです。

勝 海舟さん曰く「若者は机上の学問ばかりにこらず、さらに人間万事について学ぶ、その中に存する一種の言うべからざる妙味をかみしめて、しかる後に、机上の学問を活用する方法を考えるべきだ」と言われています。

勝さんは、実学を重んじたようです。

酔耀会も、臨床の中から、疑問に思ったこと、上手くいったこと、いかなかったことなど現場からの実学から勉学を深めています。しかる後にというよりは、実学(臨床)と同時に、机上の学問(知識)を勉強していく場と申しましょかね

来月は私に順番が回ってきましたので、私の臨床の三大テーマの一つから症例報告を行う予定です。ガンバろっと


二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年8月

2011年08月31日 | 酔耀会(すいようかい)
8月17日(水)、毎月恒例の酔耀会へ、もちろん 参加しました

本日も終了は午前1時30分

約5時間ほどの勉強時間となり、皆さん診療を終えた後なのですが、これがまた眠いような人は一人もいないんですよ。目が冴えるエキサイトする…何か分かりませんが、特に強制することもなく集まり、この日のために1か月、それぞれの臨床の場で悩み、頑張って、その成果を皆で情報交換するわけです。


☆ 内 容 ☆

・課題発表  「脈診についての考察」

【藤田先生】
前回の、宮川、安井先生の脈診についての発表に続き、藤田先生が脈診については未だ理解できないし、ピンとこない中で、どう脈診を捉えていき、臨床に活かしていけばよいのか模索し、今回は、ある東洋医学に関する本の中のフレーズから、心理学的に脈診というものを考えた発表でした。脈診というもの診る際、術者の意識する観点としては面白い考えだと思います。共時性(シンクロニシティー)と集合的無意識という観点からの考察でした。脈診を捉える大きい観点としてはあってもいいと思いますし、術者意識としてはあるのかもしれません。脈診については主観的なものが多く難しいのですが、今まで伝わってきたということは何かあることも確かですし、また、すべて正しいこともありません。ここで私の意見を書くと膨大になってしまうので、端的に言うと、まず実際やってみる、感じてみる、疑ってみる、そして、それを診る術者は東洋医学、西洋医学、あるいは現代科学、超自然の幅広い方向から、事象を捉えることが必要なのだと、私は感じます。酔耀会はいろんな刺激を受けることができます。


・東洋療法推進大会in福岡 発表練習  「末梢循環障害に対する鍼通電治療の有用性」

【宮川先生】
この症例報告は、一度、加賀・三策塾(業界研修会)で発表したものです。福岡の全国大会で発表するため練習&チェックを行いました。ほとんどパワーポイントのチェックがメインでしたね。発表時間は…大幅オーバー。ここは9月の中旬までは時間がありますので、何とかなるでしょう。ご健闘をお祈りいたしま~す。


・脈診実技 

【安井先生・宮川先生】
脈診の指の置き方、沈め方、そして、経穴を触れた時の脈の変化を、まず感じてみようという実技です。脈診初心者の先生や、やっているけどイマイチ分からないという先生もいるので、本当に基本的なところからのスタートです。しかし、この基本が一番大事なところであり、この修練を重ねていくことが長い道のりだけれど近道でもあるのだと感じますね。私は修業時代から脈診のトレーニングはしてきましたし、今も、ほとんどすべての人の脈を診ています。でも難しいんですね。「技」とは「技能」とはそういうものでしょう。ローマは一日にしてならないのどぇ~す。これからもやっていきまっせ脈診実技。


・触診実技  「筋肉を触ろう!」

【粟 先生】
本日は、前回触った大胸筋、小胸筋のおさらいをやって、上腕二頭筋、上腕三頭筋に移るはずが…、何気ない一つの質問から、大胸筋、小胸筋、さらには斜角筋、そして横隔膜など胸郭に付着し、呼吸に関る筋肉に議論がおよび、その辺りを来月は実技ではなく、粟先生がまとめて発表することになりました。ということで来月は筋肉触診の実技はお休みです。いや~それにしても皆さん体の仕組みに関しての学ぶ姿勢は貪欲です。



画家レーノルズは
「卓越な技量は努力によってのみ与えられる。すぐれた才能を持っていれば、勤勉がその才能をいっそう高めるだろう。能力が人並みであっても、勤勉がその欠点を補うだろう。努力が正しい方向へ向けられてさえいれば、決して裏切られることはない。努力なしには、何ものも得られない」
と言っています。

この酔耀会のメンバーは努力はしていますが、”努力”なんて重いものではなく、勉強にワクワクしながら、自分の知らない知識や技術を勉強できることを喜びを持って、毎月勉強しているように感じます。私はそんな感じですよ

来月もどんな知識を得て、それを知恵へと応用できるか楽しみです

二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年7月

2011年07月31日 | 酔耀会(すいようかい)
7月20日(水)、毎月恒例の酔耀会が開催されましたので、参加しました。

本日は、岐阜県の池田町から内藤先生が参加…まじっって感じですけど、診療を終了し9時30分くらいに関ヶ原インターに入り、11時半前に到着しました。途中何度も気持ちが折れそうななったようです。

いや~彼は東洋医学研究所の黒野先生の所へ勉強に行っているのですが、先日、二葉清友会50周年記念旅行の際、この酔耀会のことを熱く、暑苦しく語ってしまったため「遅くまでやってるなら、勉強会に一回行きます」という話になったわけです。

少しは石川県の若手鍼灸師の情熱に、何かを感じて頂ければ、来てもらったかいもあったと思います。おそらく何かを感じたでしょう。お家に到着したのが午前4時過ぎだったとか…お疲れ様でした


☆ 内 容 ☆

・症例報告  腰下肢痛に対する治療の症例(続報)

【元茂先生】
 前回、発表して頂いた、患者さまのその後の経過を発表して頂きました。酔耀会での症例検討後、患者治療へアドバイスを取り入れ治療を行ったところ良好な結果が得られたということでした。しばらくの間、治療が遠のき、再来院された時は、同様に股関節の痛みであったのですが、また、前回とは違うようで治療結果が思わしくなかったとの報告でした。もう一度、腰痛や股関節痛について考察し、患者さまの病態について検討したものでした。なかなか研究熱心です。このような態度が患者さまを思う気持ちなんですよね。悩みながら、勉強しながら、患者さまが少しでも良くなるように努力することが大切です。医療を行うものには当然の思考なのです。元茂先生は、「股関節だったら元茂先生」と言われるまで勉強するようです。って言うよりフロアからの発言なのですが


・課題発表  脈診について~健常人の脈・素門より~

【宮川先生】
 酔耀会の中医学担当、宮川先生に東洋医学の診断方法の一つ脈診について、健常人の脈象(脈の状態)が古典にはどう記載されているかということを黄帝内経 素門の第十八編 平人気象論篇から説明して頂きました。平人(健康人)の脈の数は、また季節に応じて変化する健康人の脈はどのようなものなのか、そこから病の脈や死脈などについての解説がありました。「脈で本当に何か分かるのか」「科学的ではない」などと言う同業者もいるが、いくら時代が流れていても変わらないものがあり、古典より学ぶべき点も多いのです。数千年の間、伝承され、現在も議論がなされているということは、そこに何かがあるということでしょう。脈象とは術者が感じる脈の状態のことであり、脈診に限らず私たちの治療方法は”触れる”感性が必要となります。宮川先生の資料最後の「脈象を知ろうとするなら、何でも触り、感じ、慈しむことが必要ではないか」んん~的を得ている言葉ですね。


・課題発表  脉診について~臨床技術 編~

【安井先生】
 安井先生は、東洋はり医学会というところに所属しているわけですが、酔耀会の経絡治療担当でもあります。勝手にそうしちゃってます。今回は、脉診の概要、東洋はり医学会関西支部における脉診(難経脉診)の方法とチェックポイント、脉診の臨床での活用方法などを分かりやすく解説して頂きました。東洋医学では西洋医学のように検査機器で測定し診断することができないので、問診や望診、聞診そして、脈や皮膚や筋肉などを触って診断する切診が発展し伝承されてきました。安井先生のグループはその中でも脉診を重視して治療を行う会です。私も脉診を行いますが、これはなかなか難しいのです。毎日診ていても体得は容易ではありません。しかし、ここには何かあるから伝承されているのであるのです。まず感じることですね。脉診で体の状態や治療効果や予後などが分かれば、そんな素晴らしいことはありません。私の所には、不妊症の患者さまが多く来院されていますが、妊娠したかどうかを脉で判定できないかな~と現在試行錯誤中なので、たいへん勉強になりました。


・触診実技  筋肉を触ろう!

【粟 先生】
 本日の筋肉は大胸筋と小胸筋です。この筋肉たちは、上腕二頭筋や烏口腕筋、鎖骨下筋、肩のインナーマッスルである肩甲下筋など多くの筋肉と連動する筋肉でもあります。小胸筋などが短縮すると「肩身の狭い姿勢」となります。肩が落ちて内側に入る姿勢ですね。筋肉はその時の精神状態を表すとも言えるでしょう。ですから筋肉の触診をし、正確に筋肉にアプローチして、痛みや緊張をとってあげれば、精神や心も気持ち良く、軽くなるということも言えるでしょうね。





 筋肉の触診風景  サンプルは豊島先生


「学問の志を立てている者は広大な視野を持つべきである。だが、学問だけに偏っていると自分自身の修養が疎かになる恐れがあるから、いつも己に打克つことを考えつつ修養に励むのである。」(西郷翁遺訓より)

自分自身の知識に偏らないように、広くいろいろなものを勉強する場が酔耀会でもあるんですよね。また、学問だけではなく、裏の本分、いや~表裏一体と言いますか、飲み会における人間関係を通じて(カッコよく書きすぎ)、心を開いて話したり、議論するのもこの会のいいところなんですね。

そーいえば、最近、飲み会少ないかな~

来月の酔耀会の前後に、飲み会だね 皆さん


二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年6月

2011年07月05日 | 酔耀会(すいようかい)
ブログの更新、遅くなってま~す

6月15日(水)、毎月恒例の勉強会に参加しました。

この勉強会に出る時には、前日しっかり睡眠をとっていないといけません。やっぱり午前様になるんですよね。午前1時に終了すれば早いほうといいますか… 正式な終了はだいたい1時か1時30分なのですが、その後も話が尽きないようで、いろんな話をするわけです。勉強の話だけでないのが、またミソなんですな~

☆ 内 容 ☆

・臨床報告:美容鍼灸・マッサージの方法と効果

【橋本先生】
 東洋医学臨床研究所で治療を行う橋本先生が、半年前から経営者の方針で「美容鍼灸」「美容マッサージ」をコースとして取り入れることが決まり、その数カ月前から自分なりに試行錯誤しながらやってきた半年間の報告をして頂きました。美容鍼灸などと言うと、北陸方面ではまだなじみのない言葉でしょうが、都市部のほうでは案外と知られていますし、取り入れてやっている所も多いようです。女性の「美しくなりたい」「いつまでも美しくいたい」という欲求はすごいですね。今回の報告では、一定の効果は出ているようでした。また、悩みや改善点なども考察されていました。この道を進むなら突き進まないとね!石川県の美容鍼灸・マッサージの第一人者となってほしいものです。私に関してはまったく美容鍼灸には興味はありません。全身を調整するハリ治療をしていると、顔のシワが…なんてことはありませんが、体は元気になり血色は良くなるんですよ。


・症例報告:線維筋痛症の症例報告と僧帽筋について

【豊島先生】
 線維筋痛症が疑われた59歳 女性の症例。左下肢後面痛と頸肩部痛、全身のツッパリ感などを主訴として来院。さまざまな経過を辿り、他の鍼灸院、この種の痛みを得意としている全国でも有名な石川県にある整形外科などで治療を受け、ある程度は改善するが、日常生活動作時にどうしても痛みが増悪してしまう。そこで整形外科より強い痛み止めを処方され不安が強くなり、トリガーポイントへ鍼治療を求め、とよしま鍼灸院を来院。脳内の痛みに関連する神経系への刺激と、筋緊張の緩和を目的に鍼灸治療を行ったところ、痛みは発症するが、日常生活動作は格段に改善。現在は鍼灸治療と薬物療法、それに漢方治療も併用して行っている。経過は徐々に良い方向に進んでいる。この疾患の難しいところ、ポイントなどの話があり、たいへん参考になった。また、線維筋痛症の診断ポイントであり、この疾患でなくてもよく肩コリなどの症状を訴える「僧帽筋」について解剖学的、発生学的に解説があった。確かに解剖学も発生学も大切であり、鍼灸師でも学び臨床に活かすことは必須だと思われる。いつも私が陥るのは「これを絶対だと思ってしまうこと」、科学や医学も10年前には「これが定説!」だったものが全く違う事実に書き換えられていることも多いようだ。その変化も見逃してはいけないと、私自身は常々思っているのであ~る。


・学習報告:活性酸素について

【田中良和】
 少し長く書きすぎたので簡便に。身体の細胞すべてにあるミトコンドリア。そこでは様々な機能が営まれているが、その大きな機能の一つが人間が活動するためのエネルギーを産生すること。そのエネルギーを産生する際にミトコンドリアで発生するのが活性酸素で、身体にできる活性酸素の多くがそこで作られる。その説明をしました。
 鍼灸と関係ないと思いきや、ミトコンドリアでのエネルギー活性こそが最終的に人間を活発にする元だと私は思っています。そして、鍼灸治療はミトちゃんを活性化できる治療方法の一つだと思うんですよね。ですから私はミトコンドリアファンなんですな~これが。いっぱい勉強させてもらってます。これかもずっとファンでしょう。スポーツでも細胞質で行われる解糖系やミトちゃん内で行われる電子伝達系、あるいはクレアチンリン酸などのエネルギー活性は大事なのですね。


・実  技:筋肉の触診~筋肉を触ろう!~

【粟 先生】
 本日の触診する筋肉は「斜角筋」。これは首の側面から前面、そして胸上部につく筋肉で、前・中・後と種類があります。ここは意外ではないのですが、頸部の運動はもちろん、肩を上げたり、腕を上げるにも力を発揮するのです。おさえておくべき筋肉です。…って、どの筋肉もそうですけど(笑)。





患者さまの身体や心を診て、治療するのだから、いろんなことを勉強しないとね。

『自彊(じきょう)不息の時候、心地光光明明なり。何の妄念遊思か有らん。何の嬰累罣想(えいるいかいそう)か有らん。』
 ~人が自ら勉め励んでいるときは、心は光輝き、眩いくらいに明るい。そこには妄念も怠け心も全くない。
  また、心にまとわりつく気がかりや憂いも全くない~   ‐『言志四録』より‐

まあ、心ある若いパワーで石川の鍼灸マッサージ治療を盛り上げていくげんて~

二葉鍼灸療院 田中良和
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本当の意味の酔耀会

2011年06月11日 | 酔耀会(すいようかい)
5月28日(土)、酔耀会の懇親会が行われましたので参加しました。

これが実はこの勉強会の本分なのか

読んで字の如く、酔って、耀くための会ですからね。自分の仕事に酔うほどに打ち込んで、みんなで耀いて行こうなんて意味もあったりするんですね。

まあ、この会が出来たのも飲み会がきっかけですから、やはり飲みの方も、この会の本分の一つであることは確かですね。

現 酔耀会メンバー18名中13名が参加。福井からも3人参加されました。すご~い、やっぱり酔耀会だね。飲んで、そして語ることの大好きな皆さんなんですね。

一次会は、私の小学校の1年上の先輩がやっている、金沢市木倉町の『談楽(だんらく)』というお店で行いました。

最近、「まだ飲み会やらんの~」
    「酔耀会らしくないね~」(飲み会が少ないこと…)
などと話が出ていたため、皆さん、特に初期からのメンバーはそんな話がよく出ていましたね。ということで、本当に楽しく、さらに勉強会では言えない、あんなこと こんなこと を時に和気藹藹と、時に熱く、時にうるさく話していました。

こんな時でも、鍼灸臨床のことや、これからの業界や学会のことが話題になるんですよね~。本当に仕事のおバカさんたちですよ

二次会は、『談楽』さんの上、2階にある『マクリハニッシュ』というバーに行きました。もちろん全員出席です。

ここでは、お酒もかなり入ってきたので、一部、アセトアルデヒド脱水素酵素が上手くアルコールを分解してくれないため、飲めない人もいますが、さらに、デープに夜が過ぎていったのでーす


 た (以下、マクリハニッシュで激写


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 ぃ~ 


 今年の5月から酔耀会に参加している福井の加藤先生


 作品 『乾杯するモアイ像』


 酔耀会 ○畜会派メンバー

二次会で終了…しないのが酔耀会なんですな~これが。

三次会は『安バー』という片町のバーで行いました。も・ち・ろ・ん全員参加

ここはダーツがあり、シュミレーションゴルフがあり、カラオケありの面白いところです。酔耀会 ○畜会派メンバーのM先生がよく知っているお店でもあるんです。

お店に入ったところで見たことのある顔を発見。石川県スポーツトレーナー連絡協議会の発会式でお隣の席に座ったスポーツドクターで整形外科医の先生でした。少し御挨拶をして、自分たちの世界に入っていきました。

いや~でも本当に酔耀会のメンバーは熱い…暑苦しい…やっぱ情熱があるんです。この時間でもまったく動じないわけですから…これくらいエネルギッシュでないとね

次回の酔耀会の親睦会は、 福井で ということになりお開きと相成りました。

帰路につくと、空の闇に光が混じり、深いブルーになっていました。
何時に解散になったかは…ヒ・ミ・ツです。

しっかし、酔耀会メンバーが集まると本当に楽しいのであった

二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年 5月 

2011年06月09日 | 酔耀会(すいようかい)
た~~~いへん、ブログの更新が遅れています。よし今日は一気に更新し…する予定にしよう

5月18日(水)、酔耀会が開催されましたので、参加しました。
今月もお一人、新たな仲間が増加。それも福井から吉田先生のところで勤務している方が参加されました。診療を早目に切り上げ、福井から1時間かけてお出でになるわけですから、本当に「勉強したい」という情熱はスゴイですよね。

何か毎月一人づつ増加しているような…そんな感じです。人数も18人となり、5人で始めた酔耀会も成長したものです。などと初期メンバーで話しているのでした。まあ、人数が増えてくると、いろいろと問題も出てくると思うのですが、その辺りはその都度クリアーして行けばいいでしょう

☆ 内 容 ☆



・体験報告 「ヒヤリハット&事故症例」

【松田先生】
前月の安井先生に引き続き、鍼灸臨床の場で体験したヒヤリハットや事故とは言えないまでも、それに近似した状況の報告と考察、そして自分としての対策が発表されました。①灸による火傷、②化膿性関節炎だった症例、③施術中のめまい、④帯状疱疹に対する対応、⑤高齢患者での注意点(脳梗塞)、5つのケースに対して、どう治療し、どう考察し、その対処方法はどうだったのか?そのようなことを細かく考察していました。そこまで考えなくてもいいんじゃないの?!というほど、考察してあり、非常に私も勉強になりました。大切なのは、常に情報を仕入れ知識を増やしておくこと、治療しても変化が無い、または、いつもと違う症状や身体変化が現れている場合は注意すること、そのような変化を見逃さないこと、など臨床において患者さまをしっかり診ていけば、事故などは最小限度に抑えることができ、事故が起きた場合でも患者さまを思う態度や対処方法が適切であれば、逆に信頼に繋がっていくのかな、とも思いました。




・セミナー参加報告 「長野式体験記」

【太田(和)先生】
自分では核となる治療方法を持っていない太田先生が、長野式鍼灸治療のセミナーが金沢で開催されるとの情報を聞いて参加した報告をしてもらいました。長野式とは、故長野 潔 先生が東洋医学と西洋医学の考え方を融合させ、独自の治療方法と手技をつくり上げました。「独自の診断方法で、独自の治療を施すことにより、〈治る体〉に導く方法」だということでした。長野式に関しては書籍も多く出ており、この方法で治療されている鍼灸師も多いようです。確かに面白い、臨床に役立つ考え方もあります。それが全て正しいとは言いませんが、学ぶ所はりますね。酔耀会の基本は、各々がやっている治療方法について批判しないことがコンセプトです。セミナーがまだ定期的に開催されるそうなので、太田先生には、その後も報告して頂き、長野式に対する自分なりの考察を聞けたらと思いますね。その辺りで厳しいディスカッションがあったとさ




・臨床発表 「経穴(からだ)の診かた・反応について」

【石田先生】
先日、居酒屋で酔耀会の面々が集まり、和気藹藹と飲んでいたところ、いつの間にか「経穴(ツボ)とは何だ」という、やや激しい議論になり、その場を収めるため「それに関して私が酔耀会でやります!」ということで、今回の発表となりました。石田先生のテーマでもあるわけです。緊張、硬結、腫脹、膨隆、ぶつぶつ、圧痛、むくみ、冷え、熱感、陥凹、萎縮、乾燥、湿り気、などなど、皮膚あるいは筋肉や筋膜など体表をみる場合に様々な表現があります。その多くの表現と経穴はどう関係しているのか、そして、診療の場での「気」の捉え方などを発表してもらいました。いろんな意見が出ましたが、なかなか決着がつかない問題ですね。折しも、6月19日の全日本鍼灸学会では「日本鍼灸」なるものの提言があるようです。これが良い悪いではなく、皆が共有する共通言語と言いますか、基準が必要になります。経穴(ツボ)を考える場合は、まず視覚やデータとして捉えられるものを基準とすることが大切だと私は思いますね。「気」は確かに身体にもあるのですが、それをこの議論の場に出してくるとさらに、話がまとまらなくなるんですよ~。鍼灸の流派が無くなることはないでしょうが、いい所、類似しているところを突き合わせ、何かを創っていくことはできるでしょうね。




・実 技 「筋肉の触診~筋肉を触ろう!」
【粟 先生】本日のメニューは、時間も押し迫っていたので、上後鋸筋の一つだけ。この筋肉は菱形筋の下に位置して、吸息補助筋としても働きます。菱形筋や頭板状筋とともに、頚肩腕部の痛みに一役かっている筋肉でもあるのです。斜角筋とも関係があるんですね。地道に触診をやっていくと、患者さまを触る手や意識の感じも変わってくるんです。





『中庸』に曰く…
≪博く学び、審(ツマビ)らかに問い、慎んで思い、明らかに弁別し、誠実に実行する。人がこれを一回するなら、自分は百回行い、人がこれを十回するなら、自分は千回行う。果たしてこの方法を実行すれば、愚者であっても必ず賢者になり、柔弱であっても必ず強くなる≫
とあるように、こうした方法を励行すれば、少しずつでも非凡の域に近づくことができるのでしょう。道理にかなったことですが、志がないと、なかなか継続できないですね

来月は久しぶりの発表です。やることたくさんだけど頑張ろっと

二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年 4月 

2011年04月28日 | 酔耀会(すいようかい)
4月20日(水)、今月も酔耀会の日がやってきました。もちろん参加です。

本日も、一人新たなメンバーが参加しました。徐々に増加、感染拡大しているような感じです。心ある同士はやはり、勉強しなくては、常に向上心を持たないと、と感じているのでしょう。

この業界、人間の生命、健康を預かるんですから、常に研鑽し、常に向上心を持って、仕事に臨むことが必要です。ですからこのような感情が出てきて普通なのですね。

勉強会は午後8時30分頃から始まるのですが、本当に熱気がムンムンと感じられ、気づけば午前1時になってしまっているんですね。歯止めをかけないと、テレビ朝日の番組ではありませんが、『朝まで…』になってしまいそうな勢いです。

明日の臨床、仕事もありますからね。ほどほどにしないと…と言いながら、終了後も残って話が尽きず(勉強以外のことでも)、帰るのはいつも2時過ぎです。福井から勉強に来ている吉田先生や元茂先生は到着が何時になるのか…

それにしても、酔耀会の皆さんは勉強熱心です

本日も終了は午前1時30分。しっかり勉強しました~。

☆ 内 容 ☆


 ・体験報告 「ヒヤリ・ハット&事故体験集」

【安井先生】
 ヒヤリ・ハットとは、事故には至らないまでも、可能性として事故になりうる要因の経験です。また、それらの経験を「一つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する」という”ハインリッヒの法則”に基づいて行われる事故・災害予防対策です。ビジネスの世界ではもちろん、最近は医療、鍼灸界においても重要視されてきています。
 安井先生は、ご自身の経験から、技術的面、診察的面など6例を挙げて、ヒヤリ・ハットを解説して頂きました。その後、皆で自身の経験、対策、対応などのディスカッションがありました。たいへん参考になりました。安井先生は鍼灸師になる以前に、サラリーマンを7年半経験しています。その経験の中で「苦情(事故)が判明した時点で考えられる最悪のシュミレーションを行って対応したものは、肩すかしをくらうくらい簡単に事後処理が進むことが多く、逆にそれを行わず簡単に考え対応したものは、事がこじれて解決までに時間がかかる事例が多かった」と言ってました。鍼灸師でもこのような観点で自分の臨床、その周辺を再度確認していくことは、自分を守るということだけでなく、患者さまを守る意味でも大切ですね。


 発表を終えた安井先生


 ・症例報告 「腰下肢痛に対する治療の症例」

【元茂先生】
 64歳 女性、右腰下肢痛と右前腕の痛みを主訴に来院した患者さまの症例でした。ここで意見が多かったのは、各動作時痛や徒手検査などから、この痛みの原因をどう考え、その経過から病態をどう捉えるかということでした。また、治療経過中の症状の変化あるいは、変化しない状況をどう考え、さらに治療を組み立てていくかといことも話に出ました。触って、動かして、話して、いろんな感覚で患者の体から情報を得ることが大切です。鑑別診断も重要ですね。
 この患者さまは、日常生活において強いストレスをお持ちであるご様子です。その点は患者さまの状態を観ながら、ゆっくりと話を聞いているようでした。痛みとストレス、その辺りも視野にいれて、診療を行っているところは広く患者さまを観ていると思いました。
 彼女は勉強会終了後の話で「なんだか酔耀会で発表したいって感じるようになりました」と話していました。発表する時は、いろんなことを勉強しないといけません。また、このような積極的な気持ちで発表すれば、さらに身に付くというものです。私もいい刺激になりました。


 おっとりながら情熱あふれる元茂先生


・症例報告 「円形脱毛症に対する指圧と鍼治療(接触鍼を使用して)」

【吉田先生】
 32歳 男性、頭痛、頸肩部の凝り感、腰痛を主訴として来院。途中から円形脱毛症の接触鍼を行いました。この患者さまは多発型円形脱毛症と思われる方です。その他にも、単発型、多発融合型、全頭型、汎発型などがあるようです。結果は産毛や黒髪は生えてくるが、著効というわけでもなく、長期間継続できれば変化していく可能性もあるという見解でした。ヘアーサイクルは3~4ヶ月ということですから、それくらいは定期的に継続して治療をしてもらいたいな~と思います。鍼治療も魔法の治療ではありませんからね。
 医学的には、円形脱毛症の原因は分かっていないので、精神的ストレス、内分泌異常、遺伝的要素、免疫異常、その辺りから患者を診て治療を組み立てていくことも大切だと思いました。


 吉田先生の写真を撮るのを忘れましたので、先日、福井商業へ練習試合へ行った際、
 撮影した吉田先生のところの治療院&接骨院を載せま~す
 福井商業高校から700メートルくらいのところにあります


・実 技 「筋肉を触ろう!」

【粟 先生】
 本日も頸部周辺、胸椎部から頸部、頭部、胸郭部から頸部についている筋肉のおさらいで、筋肉を触診しました。これが実際に身体を診る時、役に立つのです。「そんなもん分かっている」と思っていたのが、「こんな感じに捻じれているんか」「ここで重なっているんや」という発見に充ちているのです。そして、そんな意識で患者さまの身体を診ると、そこにも発見があるのですよ 基本ってスポーツに限らず大事なことです。


 実技担当、粟 先生




 実技の様子


 前回の写真が本人に不評だったので、再度掲載「どうでしょ~か」
 実はフレームの見えないところに隠しているものが…


”学問の「学」とは、先見の残した教えを今に比べ合わせることであり、「問」は師や友人に問いただすことであるというのは、誰でも知っている。
しかし、「学」と言って、これを必ず我が身をもって実行し、「問」と言って、これを必ず我が心をもって反省するという人は、果たして何人いるだろうか”『言志四録』より。

来月の酔耀会に向けて、頑張るぞいや(金沢弁)

二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年 3月 

2011年04月05日 | 酔耀会(すいようかい)
た~いへん、ブログの更新が滞っておりま~す

次から次へとやることあるというのも、どうしたものか。 しか~し、必要とされているうちは、自分のキャパがどれだけあるか分かりませんが、楽しくやっていきたいな~なんて思ってます。

さて、本題。

3月16日(水)に行われた酔耀会に参加しました~。本日より羽咋の方からメンバーが一人加わり、さらに賑やかになりました~。

☆ 内 容 ☆

・症例報告&考察  「小児の夜泣きについて」

【藤田先生】
症例報告というより、「小児はり」と「夜泣き」の考察と言ったところです。先生のお子さんは1歳9ヶ月であり、そのお子さんが1歳1ヶ月くらいから「夜泣き」をするようになりました。「小児はり」をしながら、また、生活における様々な改善を行いながら、自分の経験から「小児はり」や「夜泣き」について考察がありました。自分のお子さんの施術は大事です。どんな仕事でも家族が基本ですからね。でも、自分の子どもを相手にする場合と、患者さまとして他の子どもを相手にする場合とでは、当たり前かもしれませんが、対応が違うのです。藤田先生には、これから「小児はり」をどんどんやって頂き経験して頂きたいところです。当院でも「小児はり」をやってますが、定期的に行うと、本当に体質が改善していくんです。不思議ですね~。刺さない鍼なのにね~。

・論文抄読  「小腸疾患:診断と治療の進歩」

【宮川先生】
日本内科学会雑誌から最近の小腸についてのトピックスを発表して頂きました。小腸はつい最近までそんなに多くの病変や疾患などはないと言われてきました。しかし、近年、カプセル内視鏡やバルーン内視鏡の発達により、小腸の状態が画像で分析できるようにもなってきています。口から肛門までの腸管は9mほどある言われ、その最深部に小腸が存在するわけです。小腸にもやはり病変が現れます。腫瘍などもみられることもあります。そりゃ~食物とともに、いろんなものが管の中を通っていくわけですから、影響を受けるのも当然ですね。この小腸というところは脳からの指令がなくても自分だけで動くことができるのです。腸は脳からの影響は受けており、また、その逆もしかり。腸と脳は非常に密接な関わりがあるんです。最新の医学を知りつつ、私たち鍼灸師が心がけることは、それを部分的機能と捉えずに、全体をカスケードとして捉えることが大切なんですよね。ラグビーで言うと「one for all・all for one」と言ったところでしょうか。
その他、小腸というところは面白!なんです。

・学会参加報告  「第6回日本レーザーリプロダクション学会」

【豊島先生・田中良和】
3月6日に開催された、第6回日本レーザーリプロダクション学会に参加した二人が参加報告を行いました。不妊治療を行っている医療機関の先生方が、LLLTやHLLTなどレーザー治療を取り入れて妊娠率を高めるため使用しています。この学会は、行き詰まりや閉塞感のある現在の生殖医療において、打開策の一方法としてレーザー治療を取り入れている先生方の集まりです。いろいろ勉強になりました。私のブログでも報告が書いてありますので、ご興味のある方はご一読くださいませ。

・実 技  「筋肉を触ろう!」

【粟 先生】
本日は、首周囲の筋肉を復習しつつ、本日の主役 「胸鎖乳突筋」の触診を行いました。僧帽筋と起源を同じくするこの筋肉。この筋肉も脳神経の一つである副神経からの支配を受けていますので、僧帽筋同様、症状の出やすい筋肉なんです。反応が出やすいということですね。奥には交感神経節などもあり、重要な部分でもあるんです。つまむと痛いよ~。


勉強会の終了はやはり1時過ぎ。
まあ、ビックリすることではないが、皆、情熱家ですね。 

すべては患者さまのために、地域の健康のため、健全な社会のため、常に勉強する姿勢が必要なのですね。どんな仕事でも同じだと思いますよ。

”博く学び、つまびらかに問い、慎んで思い、明らかに弁明し、誠実に実行する。人がこれを一回するなら自分は百回行い、人がこれを十回するなら自分は千回行う。果たしてこの方法実行すれば、愚者であっても必ず賢者になり、柔弱な者であっても必ず強くなる”『中庸』より。

愚者でいいんです

愚者だから学ぶんです

そんな感じで石川県の若手鍼灸師…(一部中堅)は勉学に励むのであらっしゃりまする~

二葉鍼灸療院 田中良和  
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年 2月 ② 

2011年03月09日 | 酔耀会(すいようかい)
2月23日(水)、酔耀会の報告の続きです。

☆ 内 容 ☆

・実 技 「筋肉を触ろう!」

【粟 先生 担当】
今月の筋肉は「頸板状筋」と「頭板状筋」。
この筋肉は首の奥にあり、胸椎と頸椎をつなぐ、いわゆる頭を後ろから引っ張り上げている筋肉。引っ張り上げているという表現は違うかもしれないが、頭部を支えている筋肉だ。頭痛や肩こりなどにも重要な筋肉でもある。


 実技の様子 その一

日頃はそんな筋肉を意識して治療してなかったかもしれない。実技でしっかり触診することで、筋肉の起始・停止が確認され、どんな動きをする筋肉なのか、どの筋肉と同じよな働きをし、どの筋肉と働きとして関連があるのかという機能解剖が認識できる。また経穴(ツボ)との関連を筋肉から探ることもできるのだ~。日頃患者さまをゴリゴリ遠慮なしに触れない分、ここで勉強するのだ



 実技の様子 その二

だんだん仲間が集まり、集まれば、集まるほどパワーも生まれるというもの。そう切磋琢磨するパワーです。

”徳に進み業を修む”
≪「徳」とは、良き人格や善き行いのための要件となるもの。
  自分がどうあるべきか、どういう振る舞いをしなければならないか
  を指し示し、自分の質を向上させるものである。
  また、この質にも、人間的な質、技術的な質、仕事の質などいろいろあるが、
  日々、志した「質」の向上を目指して
  自分の日々の仕事を修めることが大切である。
  それを「修業」という。≫

と『易経』に書かれています。

酔耀会の本文は、お互い小さい力だけど、皆が知識や技術、思考、夢なども持ち寄り、お互いを刺激しあい、「質」を向上させていくことにあるんですよね。人間的にも、仕事でも

発表があるとたいへんだけど、来月の酔耀会も楽しみなのでした~

二葉鍼灸療院 田中良和
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酔耀会(鍼灸手技療法勉強会) 平成23年 2月 

2011年03月08日 | 酔耀会(すいようかい)
少しブログ更新が遅くなってます

2月23日(水)、午後8時30分から毎月の酔耀会へ参加しました。

やはり1ヶ月の間、臨床をしてきた疑問や悩み、あるいは姿勢や思い、いろんなものが勉強の場で放出されるわけです。そんなことで、やはり議論が盛り上がり、終了は午前1時30分でした。

やはり午前様の会になってしまいました。

酔耀会で勉強する仲間、鍼灸マッサージを本当に患者さまのためになるように、自分を磨く終りなき修行を行う仲間が増加中でございま~す



☆ 内 容 ☆

・脈診考察 「脈診って何??―古典による考察―」

【宮川先生】
中医学に長け、古典の知識が酔耀会の中では抜きん出ている宮川先生に難しいテーマについて考察してもらった。脈診は東洋医学的診断方法の一つであり、これだけで様々な身体の状態が判別できるという優れものである反面、体得も難しく、感性により差が出てくることも否定できない診断方法である。故に毎日、脈を意識して診ないと体得できないし、また、脈診だけに偏らず、体の体表観察を合わせて総合的に判断していくことも必要とも考える。そんな難しいテーマである「脈診」を、様々な流派の主張や国の情勢などで変化してしまう前の源流はどう捉えられていたのか、あるいは、本当に源流を知って脈診が行われているのかという疑問から古典をもとに考察してもらった。



黄帝内経という古典から、脈状と身体の関係、尺膚と脈状について発表してもらたった。「素問十七 脈要精微論」「素問二十 三部九候論篇」「霊枢四 邪気臓腑病形篇」からの考察であった。
それぞれの流派の先生のやり方で脈診をすることも大切だが、このように実際、昔はどうだったのか知ることも大切である。そして、私も脈診をしているが、難しいのだ、これが。だから毎日、脈を分かっても分からなくても、まず触れてみることが大事だと思う。今後の、宮川先生の脈診の発表が楽しみである。
新興宗教のように中医学の話にのめり込んできたら、私が割って入るのだが…

・症例報告 「『慢性胃炎』に対する治療」

【安井先生】
48歳の女性。胸やけを主訴としてご来院。2年前、職業を替えてから食後、胸やけ出現。鍼灸、接骨院、整体とセラピーショッピングをするが、なかなか改善されず、紹介で安井先生の治療を受けることに。治療は経絡治療を中心に行うが、脉診から腹診、背項診、そして身体症状を細かく記録してあるところがいいところなんですね。身体症状や体表観察という部分がしっかり把握できていれば、治療方法がどうであれ、議論になるんですよね。症例に話を戻すと、治療をすると身体症状が楽になる、また数日、数週間経つと症状が戻るということが続いた。1ヶ月後、病院にてピロリ菌による胃炎であると診断された。その後も患者の希望で食餌療法と鍼灸治療で経過を観察するも、なかなか改善せず、現在は、投薬による除菌と鍼灸を行っているのが現状。除菌後も胃痛があるとのこと。
安井先生は、患者の希望だったとは言え、西洋医学との併療で患者の苦痛が取り除ける場合もあると反省されていた。患者を中心にバランスよく考えることは大切なこと。
でも~、ピロリ菌をどう捉えるか…、本当に巷で言われているような悪者なの、除菌後も胃痛があるってどうなん、もしピロリ菌ではないとしたら”胸やけ、胃痛”の原因は何と、私は思ってしまうのです。本質的原因は、実は日常生活の中にあるのかも…と思ったのでした~。

・症例報告 「五十肩に対する鍼灸治療」

【太田(和)先生】
63歳の男性の症例。まずは右も左も肩痛があり、その両肩に対する所見の取り方、問診、ともに不十分で、報告を聴いていて患者像が浮かびあがらなかった。また、この五十肩に対する評価をC7-母指間距離で評価していた。これはこれで悪くはないが、やはり人間の関節、特に肩関節は人体の中で最も可動域が大きく、あらゆる所へ動かせる関節だ。だから可動域をしっかりとって、その改善度を評価方法とすべきだという意見もあった。それはその通りである。肩という関節の特性上、可動域の程度をみることは重要である。
また、いわゆる五十肩の原因がどこの部分にあるのか。その原因は、一つなのか、複数なのか。機能的含め、5つの肩の運動を司る関節のうち、どの関節の動きが制限されているのか。今の五十肩の病期は急性期なのか緩解期なのかを診るだけでも治療の幅が広がる。
そのためには、所見をしっかりとること。そして、そこから常に深く考える癖をつけること。効いたからそれでいい…では、巷にあふれる無免許者と変わらないのであ~る。


長くなりましたので、酔耀会報告では初のパート②へ。

あまり、長くなると読む人が疲れてしまうかもしれないのですが、なにぶん、ブログの神様が降りてくるので、お許しを~

二葉鍼灸療院 田中良和
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