今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

彼方への挑戦

2023年12月07日 | 「本」のひきだし

ブクログより

ゴルフってスポーツ?て言ったら怒られるかもしれないが、なんか私の中では、曖昧。

そんな私でも名前ぐらいは知っている、松山英樹。
ほとんどのアスリートたちと同じく、4歳からゴルフを始め、小学2年生で競技に出場という、恵まれた環境で育つ。

いっつも思うことだけれど、環境もだけれど、周りの大人、特に親の影響は大変なものだなと。
父親に連れられて出かけるゴルフ場で、青木功に声をかけられたり、中嶋常幸のプレイを間近で見たりって、なかなかできない体験だと思う。
そういう環境というか基盤があって、だけれど、そこからは日々の努力と練習の積み重ねで、今の松山英樹がある。

その結果の2021年、マスターズ、4大メジャー大会初制覇だ。
日本人男子初の快挙だそうだ。
それのすごさってきっと私が思っているよりすごいことなんだろう。

「俺ばっかりに期待するなよ」プレッシャーに押しつぶされそうになった時、松山は思った。
別にメジャーに勝たなくても、他の試合で勝ち続けていればゴルフは続けていける、賞金もそれなりにあるだろうし(これは私が思っている)この試合だって俺の試合であって負けたら負けの記録が残るだけだ、放っておいてくれ。
「でもここで変えなくちゃいけない」日本の男子ゴルファーがメジャーで勝てない歴史を終わらせなくてはならない。と奮起したって、かっこよすぎる。

でも勝敗が決まる最終日の細かい描写は、ゴルフを知らないものでも手に汗を握る。握った。トップで回る追われる立場の危うさ、その緊張感たるや、息をつめて読み終えた。
好きだから続けてこられたといってしまえば簡単だが、その年月に積み重ねてきた努力と、練習その他いろいろ、やっぱり偉業を成し遂げる人はすごい。



彼方への挑戦 / 松山英樹

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