フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

国民的って言うけれど

2010-07-23 22:05:17 | ハロプロ(娘。)

 先日、某掲示板でこんなスレッドを見つけました。
 セブンイレブンとコラボしたAKBは全盛期のモー娘。超えただろ?
 というようスレッド(タイトルは微妙に違うかもしれないけれど、そういう意味のタイトルです)。

 このタイトルを読んだだけでも、全国のモーニング娘。愛好者から「ちょっと待て!」と意義アリの声が聞こえてきそうですが、更にこんな書き込みが展開されていきます。彼は本気か?ネタなのか?アナタはどう思います?ちなみに、Aがスレ立て人です。

A 「セブンとコラボなんて、モー娘。やった事あるの?全国規模のタイアップとかした事あるの?」
B 「NTTとかホンダとかJTとかグリコとか色々やってたよ」
A 「そういうんじゃないよ。それはCMしてたってだけだろ。AKBはセブンだぜ。店の中がAKB一色だせ」
C 「おまえの凄いという基準はセブンとコラボする事なのか?CMなら全盛期の娘。は大企業のCMをたくさんやってたよ。そっちの方が凄いだろうが」
D 「Aは無知晒すの止めてくれよ。AKBヲタがバカだと思われるから勘弁してくれ。だからガキのAKBヲタが増えるのは嫌なんだよ」

 自分も読んでいて、「おまえの凄いはコンビニとタイアップする事が全てなのか?」とツッコミながら、苦笑気味に読ませてもらったんですが、Aさんが何歳かで話が変わってきます。AKBヲタのDさんが中学生くらいじゃないのかと予想して嘆いていますが、中学生くらいだと憶えていてもミニモニ。ブームくらいではないでしょうか?多分、飲茶楼のCMソングは知らないでしょうなあ。

(CM) 飲茶楼 モーニング娘。回転飲茶編 15sec

 この曲は「プッチベスト」に収録されています。

(CM) 飲茶楼 モーニング娘。脂好き娘編 15sec

 これまた懐かしい。っていうか「なっちキャワ(爆)」。

 10年くらい前のモーニング娘。はそりゃ凄かった。毎日のようにテレビに登場し、CMがあちこちで流れていた事は、ヲタでなくても記憶に残っている人が多い筈。
 2001年春の頃は、グループとしてのテレビレギュラー番組が一週間に四本(うち三つは番組名にグループ名の一部が使われている)。コンサートは地方公演でさえ、公園みたいな大きな広場に五桁の観客を集めて行なっていました。(台風で延期とかありましたね)

 あの頃は「握手会ドーピング」という、AKBのおかげで最近は世間に知られつつあるCDの複数購入商法はなかったのですが、当時のモーニング娘。がそれをやったらとんでもない売上枚数になった可能性があります。それはそれでどのくらいの枚数になったか見てみたかった気もしますが、それを当時にやっていたら人気の寿命を縮め、今はもうモーニング娘。もハロプロもなくなっていたのではないかなとも思います。
 LOVEマシーンの大ヒットは、複数買いなどほとんど無しで170万枚売った事であり、三作連続のミリオンセラーも、数字のとおりに100万人以上の人がCDを買って達成した記録なのです。
 まだインターネットが今ほど普及しておらず、テレビや雑誌が情報源として重要なポジションにあった時代だからこそ、多くの人がテレビ経由で飛びついたのでしょう。

 LOVEマシーンは歌詞の内容と変なダンスが注目され、バブルが弾けて経済状況に閉塞感が漂い始めた当時の日本の働き人、特にOLに共感される世界観を持つ歌であったと思います。その歌詞の不景気シラネ、私はイケイケで行ってやる的な攻撃性は、まさに「ロック」だったのかもしれません。
 少なくとも、そこらの商業ロックよりロックな歌だったと思います。

 そんなLOVEマシーンは、1999年の忘年会人気ナンバーワンソングになり、しばらくはモーニング娘。はOL層に向けて発信するアイドルに落ち着きそうだったのですが、四期メンバーに中学生がいた事でロリ臭が強くなり、OL層は離れていきました。「I WISH」で一旦売上を落とし百万枚を切っています。

 しかし、当時のモーニング娘。は電通や吉本といったブレーンを付けていたからか商売が巧く、人気を落としかねない存在だった四期の中学生コンビをブレイクさせます。ミニモニ。です。これで今度は小学生~幼稚園の女の子を熱狂させたのです。

 男性ファンだけでなく、OLに始まり幼女にいたるまでモーニング娘。は女性ファンも多数惹き付けた。これが大ヒットの理由です。2001年のハロプロコンサート。代々木第一体育館はスタンドの上の方まで、ヲタとファミリー層が混在しながら埋まり、文字通りの超満員です。念のために書きますが、アリーナに花道はありません。少しでも多くの客席を用意したのでした。

 久しく耳にしていなかった「国民的アイドル」という言葉を最近また聞くようになりました。どうやらAKB48の事らしい。
 私はAKBを国民的アイドルと呼ぶのは失礼だと思っています。元国民的アイドルのモーニング娘。に対してではなく、AKBに対してです。これは、アンチAKBな人が皮肉を込めて使う冠詞ではないかと思うのです。
 何故?だってAKBの人気って国民的ではないからです。今人気の高い女性アイドルの一つはAKBで間違いありませんが、その人気は狭い層の中でのもの。AKBを国民的アイドルと呼ぶなら、更にファンが多いPerfumeはなんて呼べばいいのか?Perfumeはアイドルじゃない?そういう事でしょうか。

 十代に人気がある→CD購入に積極的な年代→その年代に向けて集中宣伝。こういう流れは、以前の浜崎あゆみさんが代表例であるようにエイベックスの得意な売り方です。それを参考にしつつ、マスコミをうまく利用した結果、おそらく関係者の狙い通りにAKBは一定数のファンを獲得出来ました。
 でも、その限られた枠の中で多いファン数を元に国民的アイドルというのはちょっと苦しい。

 以前、「田舎に泊まろう」で保田圭さんが宮崎県の山奥に出向いた時、農家のおばあさんはヤススを見て「モームスの人だ」と言いました。「もうとっくに卒業してるんですが」とは、さすがにヤススも言いませんでしたが、それくらい浸透しているのが、かつてのモーニング娘。であります。

 Aさんは中学生なのか、それとも高校生なのかわかりませんが、私は教えてあげたい。
 「AKBの人気もすごいね。でも、昔のモーニング娘。の人気はかなり幅広いものであったんだよ。そして、更に昔の昭和の時代の国民的アイドルも同じように幅広いファン層を持っていたという事。国民的アイドルという存在は今のAKBとは残念ながら別次元なんだよ」
 そして、これは言っておきたい。
 「セブンイレブンは全国規模のコンビニではないんだよ。全国的にはローソンやファミリーマートの方が見かけるんだよ」と。

 Aさんが中高生かの確信はないけれど、東日本、多分関東在住なのはかなり高確率で当たっている筈(苦笑)。

 今回のBGM
 YES! POCKY GIRLS
http://www.youtube.com/watch?v=ykmEEZKt4Nc

コメント (7)
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