3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

ギリシャはどうなるのかその4

2015-07-14 14:16:42 | 現代社会論
ギリシャが心配である。
優等生集団の北欧州に対して、いい加減のイタリア、ギリシャ、たらしのフランス。
ギリシャの首相は若いだけで、やはり場を踏んでいないので虚勢は張るがメルクルさんの厳しい対応のまえになすすべもないって感じである。
これまで、いい加減でやり過ごしてきた若造が優等生のメルクルさん率いる真面目集団から手痛いお仕置きを受けているという感じである。

とはいえ、ギリシャをユーロから離脱させるとあまりにもショックが大きいので、ドイツもそう強く出られない。ドイツだって持ちつ持たれつだし。5年間だけユーロ離脱、ギリシャがほかの途上国と同じような地位になれば全面的な援助を受けられるというもの。しかし、ギリシャ文明に敬意を払うヨーロッパの人々は、それではギリシャの顔がたたないだろうと慮る。本当はとうの昔に途上国並みになっていたギリシャ。過去の遺産でもっているような国。自浄能力もなく、まともな経済政策を打つこともできなかった後発国のようなギリシャ。
なんとも悩ましい問題である。

名門の出ながら、ならずもののように暮らしてきて借金まみれになってしまった見る影なし困った3代目のようなギリシャ。真面目でお勉強もできる学級委員のメルクルさんとそれを支持するクラスメートからお金を返しなさいと詰め寄られているようなもの。ギリシャは名門だけにコネもあり、あれこれ言い訳を言って強面の中国とかロシアなんかにもすり寄って、それを盾に学級委員のメルクルさんになんとか借金を減らしてもらおうと虫のいい話を引き出そうとするが、なかなかうまくいかない。あたりまえだと思うけど。

とにかく、ギリシャは厳しい緊縮政策を法律を作って断行せよといわれている。それができなきゃユーロ離脱だと脅されてもいるからやらないといけない。
ほっかむりで借金棒引きを狙っていたらしいギリシャ、逃げられずに首根っこおさえられ身動きとれない。

それにしてもギリシャの人々はこの国難の実態をどこまで知らされているのか。
口先三寸で相手をやり込めればいいというものではなく、実体をもった財政改革をしなければドイツをはじめとする真面目な国からは嫌われるだろう。
チプラスの国内には緊縮はしませんなどといって、EUの会議では、緊縮しますという二枚舌がどこまで通用するのか見ものである。
メルクルさんも苦しい。国内にはギリシャに甘い、国内の低所得層への支援にそんな金があるなら回してほしいという声もあるだろう。

10年前には考えられなかったあらなた世界の枠組みの変化。
ISもあり、イランもあり、弱体化するアメリカ。ユーロの動揺。そして、ロシア、中国の動き。
こういう中で日本はどうあるべきか。

アジアの国々を協調的にまとめ経済的な発展を支援してwinwinの関係を築いていけるのか?
安保関連法制なんかを強行して、隣国からあれこれいちゃもんをつけられたらどうするのか。

バカの一つ覚えのように攘夷だと叫んでも無理だろう。

ギリシャの債務不履行も問題だけど、日本のこれからもしっかり考えなければならないよね。

コメント
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