3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

原発の再稼働を考える

2012-04-16 11:01:40 | 現代社会論
石原慎太郎が「(経済における)原発の比重を考えず、反対と言っても自分の首を絞めるようなものだ」と述べ、再稼働は妥当な判断との認識を表明した」とのこと。 同時に「原発を全廃した途端に、生活が貧乏になっていいのかという話だ」とも述べたという。

筆者は、基本的に原発反対の立場であるが、しかし、この石原氏の発言を無碍に否定しない。これは、産業構造に深く深く組み込まれた原発の実態をかなり正確に言い当てていると思うからである。

原発に対して、否定的な人々は、こういう発言に苛立つのだろう。しかし、今の日本の産業構造を相当変えない限り、原発をすぐに止めたらやはり経済危機に陥るおそれがあるというのは、普通に想像できることである。
重工業や関連産業に従事していれば、エネルギーがいかに必要であるか、原発の重要性が構造的であることは、肌で感じることである。再生エネルギーに転換するのは大賛成であるが、そのための時間はやはりそれなりに必要だろう。

結局、今日のご飯をどうするかというのが実は大切で、そこを考えないで、綺麗事ばかりを言う反原発運動は、大衆の心をつかむことはできないのではないかと思うのである。
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