サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

スキル

2020年12月02日 | サカタだよ

編集生活25年、これから逆立ちしても10年ぐらいしか編集生活できません。

フリーランスで編集やるようなスキルはありませんし、人望もありませんし、

モチベーションもありません。サラリーマンだから何とかやってるのです。

もっとも、サラリーマンだからこそ編集じゃない業務に移る可能性あるし、

そもそも会社がなくなれば編集の仕事もできなくなるので、10年どころか

あと何年できるか、いや何か月できるか……何日できるか見当つきません。

最大2か月ほど先のことしか考えてないし、やってないし、ブログだって

2か月ぐらい先のことまでしか書けません。そうです更新は12月ですが、

これ書いてるのは10月です。10年後どころか来年のこともわかりません。

これから先のことはわかりませんが、過ぎ去ったことはよく思い出します。

入社当時のサカタだよ

政治にも経済にも社会にも興味ない、何のスキルもない自分のようなニートに

できる仕事なんて編集しかないと思いつめた手負いの狸みたいな20代の自分が

暗い目をしてマガジンハウスに入ったのは、いまにして思えば四半世紀以上昔。

あのころの出版業界はDTPがブームで、DTPができなきゃ時代に遅れると

誰もが浮足立ってましたが、そんなことはありませんでした。いまでは誰も、

DTPなんて言葉を口にしなくなったので平成生まれの人は知らないかも……

Desk Top Publishing の略でパソコンソフトで印刷物を完成させちゃおうという

ブームでした。コストカットにもなるし、出版社としてはメリットしかない。

しかし、DTPのスキルがあっても作るものが面白くなければ何にもならない。

コストが安く上がっても需要がなければ無意味ということがすぐにわかって、

編集者がDTPのスキルを身につける流行はあっというまに消え去りました。

ただ、ページのデザインを組む人はそれから5年以内に全員パソコンソフトの

スキルを身につけて、手描きで仕事をする人はいなくなりました。スキルは、

編集ではなくデザインに必要だったのです。

年老いたサカタだよ

編集生活25年、老いさらばえて隠居しても不思議じゃない年頃になった自分の、

遠くなりかけた耳にちかごろ「DTP」と似た響きの英語だか何だかわからない

ヨコ文字のワードがきこえてきます。ウェブコンテンツをバズらせてマネタイズ

するスキルがないと時代に遅れると聞いたんですが、どうすればよいのでしょう。

神は死んだし、紙は終わりなので、紙で光るものを作ったり原稿がうまい人より

ウェブのスキルを持っている人が勝つって聞いたんですけど、戦うつもりなんか

ありません。スキルがあっても作るものが面白くなければ何にもならないことは

DTPのときに誰もが学んだと思ったんですが、そんなことはなかったんですね。

スキルがあればできる仕事はスキルのある人に任せればいいんじゃないだろうか、

なんて思っていたらデザインのスキルを持っている人たちを束ねる老舗の会社が

紙のデザインから手を引き、ウェブデザインにシフトしました。紙は死んだのか、

もうすぐ死ぬのか。紙を捨てる神あれば紙を拾う神あり。代わりに紙のデザイン

してくれる人は現状まだ存在するので当分は生き永らえますが。

似顔絵のサカタだよ

2か月ぐらい先のことまでしか見えないので、このあとどうなるかわかりません。

DTPの件とウェブの件は相似形に見えていますが、思い過ごしかもしれません。

何のスキルもないニートのような自分にできる仕事なんて編集ぐらいしかないと

思いつめた手負いの狸みたいな50代の自分が暗い目をして何かをやっているのは

20代の頃と何も変わりません。仕事の量は確実に倍以上。人数が半分以下なので

当然そうなるわけですが、何のスキルもないので、いつまでもつか2か月ぐらい

先のことまでしか想像つきません。何か月できるか、何年できるか、逆立ちして

10年やって編集者として定年を迎えられるか。もし迎えたら、その後どうするか

まったく何も見えない2020年の師走(のふりして神無月)です。

 

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