![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/a2/7c63fec3be923fa544c6eb89c5be35eb.jpg)
昔、ある男が親のコネで政治をしていました。
ところが不正がバレて、持っていた支持率を落としてしまいました。
このままでは、自分の代で成果を残すことができません。
せめて名前だけでも何かのかたちで残したい。男が泣いていると、
女神が沼から現れてピカピカに光る金の文字を見せました。
「おまえが願ったのは、この安呆という元号か?」
「違います。たしかに阿呆ですが、安呆という元号はイヤです」
すると女神は、つぎに銀の文字を出しました。
「では、この安愚という元号か?」
「違います。たしかに暗愚ですが、安愚という元号もイヤです」
すると女神は、なぐり書きの黒い文字を示しました。
「では、この安黒という元号だな?」
「違います。たしかに暗黒時代ですが、安黒という元号もイヤです」
「ええい! 安呆もイヤ、安愚もイヤ、安黒もイヤ……どうしたいのじゃ」
「いわば “経済の安倍” を表わす元号に」
女神は沼にもぐり、もういちど姿を現すと汚い文字を掲げて言いました。
「ならば、株安 に決定じゃ! 変更は認めん」
「株安……」
よくばると結局は前より損をするのです。
関連記事: ショートコント2
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます