さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

戻ってきた本~修理報告書~

2012年02月22日 | ◆本と雑誌

今日はワクワクする?本のお話です。

P1200114

  

とかく、本の多い私達です。

旦那さんも、私も、

大学時代からの本をはじめ

設計事務所を開業してからは、

設計に必要な本や雑誌、カタログで

もっのすごい量の書籍に囲まれています

 

海野宿に来る前は

アパートで事務所をやっていましたから

とても本を置ききれず、

実家や親戚に本を置かせてもらっておりました。

 

最近、その預けておいた本を

引き上げてきたのですが

なにしろ

10年くらいも

親戚の倉庫に眠っていた本なので

どんな本を預けていたかも忘れておりました。

 

昨日、引き上げてきた本の箱を開けましたら

わぉ~

ごっつい、修理報告書が出てきました。

(宝の持ち腐れです・・・まったくもぉ )

  

P1200108

復刻 長野県の国宝・重要文化財 建造物工事報告書。

  

P1200104

思わず、中をパラパラ見ていますと

もう、なんだかワクワクしてくる自分に気がつきます。

 

旦那さんも私も一応、建築史(歴史)から

この世界に入って来ているので

下手すると同じ本をお互い持っていたりするのですが、

この修理報告書は

旦那さんが大学時代に購入したものだそうで、

すっごーい、よく、こんな高い本、買えたねー

なんて言いながら、

私は、見入っておりました。

P1200111

P1200113

ワクワク☆

こういうのを見てワクワクする設計士は

多分、少数派でしょう。。。

 

大学の研究室にいれば

こういう報告書は図書館や研究室にあるものですが、

こうして自営で設計事務所をやっていると

研究まではなかなか出来ませんから

このような書籍に経費をかけるのは難しいものです。

  

でも、海野宿で暮らすようになったのですから、

また少しずつでも、建築史系の書籍をそろえて

民家再生の設計に役立てていければと

と思っています。

  

  

~ 追記 ~

「修理工事報告書」について

下山先生のブログにも記載がありましたので

是非、参考にしてもらいたいと思いまして

抜粋しておきます。

これらの「保存修理工事報告書」には、その建物の建設年代、使用材料や工法・技法、他の類似事例との関係などの解説が、詳細に調査され報告されています。
「保存修理工事報告書」から得られる「伝統的工法」についての知見は、具体的かつ実証的で、技術的な面に限ってもきわめて大きなものがあり、その考え方の多様さ、事例ごとの様々な問題に対する工夫などは、現在の設計・施工実務にも十分通用する、多くの示唆に富んでいます。

しかし、この「保存修理工事報告書」は一般に市販されていないため、大学の研究室や限られた大図書館以外では、直接手にとって見ることはできません(古書店で購入できる場合もありますが、すべてではなく、しかも高価です)。
その結果、この貴重な資料は、活用の機会を限定され埋もれてしまっていると言っても過言ではありません。「報告書」を閲覧する方は建築史学関係の方々が主で、現在設計・施工の実務に関わっている方は、ほとんど利用していないようです(むしろ、利用できない状況と言った方がよいでしょう)。
それゆえ、この貴重な資料が、より広く、共通の知見として活用される方策が考えられてよいのではないでしょうか。

全文をご覧になりたい方はこちら↓

木造建築と地震・・・・構造計算用データベース?

  

  

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好きこそものの上手なれ: (kaz)
2012-02-22 19:55:20
好きこそものの上手なれ:
打ち込めばまさにこの言葉通り上達していくことでしょうが、お金のためだけの仕事では、ある程度の出来で終わってしまうだろうと思います。
小説本ではないので、仕舞いまで精読せずともどこにどんな記述や図版があったとだけ分かっていれば、必要になった都度、関連する箇所を読んで、あるいは図版を見て必要な発想や知識を得られるはずです。
いざというときに役立つというのが専門書を持っている価値ではないと思っています。
返信する
kazさん、コメント有難うございます。 (kaori)
2012-02-22 20:46:48
kazさん、コメント有難うございます。
本当は、持っている全ての本を手元に置いておきたかったのですが、事務所のスペースに限りがあって、長いこと親戚に預けておいた本を引き上げたことを今回は書きました。
 
kazさんのご指摘通り、専門書は飾りではありませんから、もちろん必要な時に手にとるものです。

文化財の修理報告書は、普通、設計をやっていましたら、よほどのことがない限り、必要な専門書ではありませんし、民家再生をやっている人でも、馴染みが無ければ、手に取る本ではないと思われます。
 
私達は、大学時代に学んだことが、すぐ設計という実践の中で活かすことがなかなか出来ずにいたのですが、やっとそれが実践できるようになってきたからこそ、必要な専門書を改めて引き上げてきた所です。

すみません、kazさんのコメントの真意が良く分からなくて、なんてお返事してよいのか判らないのですが、
もしかして、なにか不快感を与えてしまったのであればすみませんでした。


返信する
いえいえ、謝るのはこちらのほうで・・・。 (kaz)
2012-02-23 19:29:40
いえいえ、謝るのはこちらのほうで・・・。
たった一文字、”か”を抜かしたために意味不明なコメントとなってしまい大変申し訳ありませんでした。
「いざというときに役立つというのが専門書を持っている価値ではない”か”と思っています。」が正しい文章で、まさにお返事を頂いた内容そのものをお伝えしたかったのです。
大変ご不快な思いをしたことと思います、申し訳ありませんでした。穴があったら入りたいです・・・。
返信する
kazさん、ありがとうございます♪ (kaori)
2012-02-23 20:18:20
kazさん、ありがとうございます♪
脱字があったのですね。
よかったです。
どうしても、文面の意味が理解できず、所員さんとか主人にも、どう解釈すればいいのか、聞いたりしていました(笑)
結局、否定文かなー?と思ったり、でもそうすると冒頭の文と矛盾するしーなんて皆で悩んでいました。
これで私もスッキリです☆
有難うございました!
返信する
紹介いただき有難うございます。 (下山眞司)
2012-02-26 18:47:18
紹介いただき有難うございます。
このことについては、その発行部数の少なさについて、たしか「横田家」の紹介のあたりで紹介したように思います。
お互い、知ったことを広く世に広めるように、努めたいと思います。
返信する
下山先生、おはようございます。 (kaori)
2012-02-27 07:35:51
下山先生、おはようございます。
すみません、勝手ながら記事を掲載させて頂きました。
先生の横田家の記事にも、修理工事報告書の充実ぶりについて(失礼ながら)ワクワクして読まさせてもらったように記憶しています。
大学時代とはまた違った視点で修理工事報告書を見れるようになった自分に気が付きまして、書籍は手元に置いて、何度も何度も繰り返し見るものだな、と実感しています。
そして、先生のブログは本当にわかり易くて幾度となく参考にさせてもらっております。また時折、先生の記事を紹介することもあると思いますので、どうぞ宜しくお願い致します!
返信する

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