さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

井戸現る?!

2014年11月15日 | 現場13~海野宿 上州屋プロジェクト

Kさんちの別荘改修工事。

ようやく11月に入りまして設備屋さんが工事に入りました

今回の改修工事の主な内容は下水道接続工事と台所の改修で

まずは給排水設備工事から始まります。

 

短冊形の敷地の間口いっぱいに建物が建っていますので

下水道に接続するためには

通り土間を掘って汚水管を埋設しなければなりません。

ついでに古い水道管も今の水圧に耐えられないため交換します。

狭い通り土間を掘ってます。

 

この通り土間を掘り進めている時に、昭和期に打たれたコンクリート下から

な、な、なーんと!古井戸が現れました

ひょえ~

さ、さて、どーする、、、みたいな現場の空気

 

っていうか、井戸の真上に通り土間のコンクリートがあったという事になるわけで、、、

しかも無筋。

厚みも10㎝あるかないか程度。

 

コンクリートは圧縮には強いかもしれないけど案外脆いものでもあり

ハンマーで叩き割る事もできちゃうので

(こんな私ですら叩き割った事あるくらいですからっ)

大きな地震の衝撃で床が抜けるなんて事あったら、、、、それこそ落とし穴

なんて事を考えただけで、ざわっとしました。

 

井戸の深さをレーザーで測ってみると凡そ5.7m。

  

この井戸は既に枯れていますが

ここに汚水管を通さないといけないので、そのまま、という訳にもいかず

井戸を一部崩したり埋めざるを得ない状況なため

まずはお清めをする事になりました。

 

井戸を埋める時によく聞くのは

埋めて良し→梅て葦 

という語呂合わせな験担ぎ?

 

あれこれ悩んでいる時間もなかったので

(工事が中断してしまうので)

取り敢えず急いで「梅」と「葦」を用意することにしました。

 

梅は我が家にあったので良かったのですが、

さて、葦をどうするか、です。

そーだ。

近くの川に行けばあるはず!

とは思ったものの、

葦ってどんなもの?

またまた息子の植物図鑑を借りまして

葦を探しに行ってきました

(ススキならすぐ分かるんですけどね・・・)

 

近くの千曲川まで行って葦を見つけてきました。

ちょうど千曲川沿いの桜並木の紅葉が綺麗でした

  

 そしてこれが葦。

葦の穂先はこんな感じ。(手前の)

ちなみに奥の穂先はススキ。

 

更に「うめてよし」というのを色々調べていると

「なんでもうめてよし」というのもある事を知りました。

なんでもうめてよし → 南天も梅て葦 

へぇ~なるほど。

じゃ、南天も我が家にあることだし

それも用意してお清めする事にしました。

 

なんでも(南天)

 

 

 埋めて(梅)

  

良し(葦)

  

清酒とお塩でお清め。

  

 

これで良いのか分かりませんが

設備屋さんもいいじゃないかと仰るので

これでお清め終了。

 

 

その後で気が付いたのですが

井戸に使われていた縁石が3つ、周りの壁にありました!

(あともう一つあるハズなんですが、何処にあるのか分かりませんでした)

そしてよく見ると

そこに明治二十六年十二月吉日と刻まれてました!

 

これらの石は今回はそのままにしておきますが、

今後、もし改修する時期が来た時に

この縁石を捨てたりコンクリートで埋められたりしないように

K様に伝えなくっちゃ!

 

という事で、

下水道工事の方は引き続き進めて頂いているのですが、

 

更にもう一つ、穴が出てきたとの現場からの報告。。。

1.5m程の穴だそうです。

・・・

昔のお便所かしら?

  

いくら蓋を開けてみないと判らない改修工事とはいえ、、、

ちと予想外な事が多過ぎです、、、

 

しかもご予算ギリギリでやっている工事なので

蓋を開けてしまって問題があっても

そのまま蓋を閉めるしか無い、みたいな状況。。。

うーむ。

 


現れた穴を埋めてあげたところですが、埋めるものが敷地内に無い。

となれば埋土を用意しないといけない事になりますから、

確実に増額なるはずなんですね。(設備屋さんがそこまでサービスする事はまず無いです)

となると、そのまま適当にまた蓋をしてしまうのか、

それで大丈夫なのか、等、

とりあえず、設備屋さんの今後の作業の様子を見ながら判断していく事になるでしょう。。。

 

古い屋敷の修理というものは

やはり何かと色々あるものですネ

 

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コメント
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