ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




みみずく家の並び。文京区後楽2-7。2001(平成13年)9月1日

みみずく家は写真左奥の、神田川沿いの通りとの角にあるタバコ屋。飯田橋から神田川沿いに北へ少し行って隆慶橋(りゅうけいばし)を渡った向かい側である。立派な広告塔が目を引いて名所のようになっていたと思う。『神楽坂散歩>みみずく屋』によると、「江戸東京の神田川」からの受け売りとして、「大正4年に日本で初めてタバコ小売所として認可を受け、店主は以後業界のリーダーとして活躍、昭和33年にタバコ販売業界としては初めて黄綬褒章を受けたという」とある。また、『落合学>なぜかミミズクが目につく神田川べり』には、みみずく家の由来を、初代が大のミミズク好きで、店中にミミズクの置物を置き、印鑑家紋もミミズクにしてしまい、いつしか客が「みみづくや」と呼ぶようになって、それを屋号にしてしまったのだそうだ。
上の写真ではみみずく家の並びに「戦後の看板建築」が並んでいる。昭和20年代に焼け跡に建てられたものかと思う。写真に写っている文字と1986年の住宅地図から推定して、右から「中華料理・後楽、居酒屋・やぐら/大久保理髪店、居酒屋・和かな/とんかつ・かつ喜、喫茶・珈琲党、雨宮煙草店(みみずく家)」。
写真の一角は再開発により2007年中には取り壊され、「住友不動産飯田橋ファーストタワー」(2007.09着工2010.04竣工、34階地下3階建)という超高層ビルに替わった。

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