ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 



金澤家住宅。文京区西片2-2
2000(平成12)年5月5日

写真では主屋がわずかしか写っていないが、2階建て純和風の住宅に、切妻屋根の洋風のアトリエが付属した家である。
国指定文化財データベース』によると、1930(昭和5)年に、「東京美術学校建築科の助教授であった金澤庸治(ようじ)が父親のために建てた住宅」で、「2階建の主屋のみ棟を東西方向に振っているのが特徴。施工は清水組」。アトリエ(金澤家住宅洋館)は「板塀に沿って建てられた平屋建、下見板張りの洋館で、北西面の外壁と屋根の一部をガラス張りとしていることから一見してアトリエの造りと解る。切妻屋根の右手の寄棟部は応接室。建築設計事務所兼自宅を意図したものとされる」ということだ。
金澤庸治(1900ー1982年)は、東京美術学校建築科を卒業後、そこの教職に就いて建築教育にあたる。東京芸術大学大学美術館正木記念館を設計している。「恩師である岡田信一郎の右腕として岡田の作品をバックアップする(ウキペディア)」という一面もあったという。
落合道人>西片町の気になるアトリエ住宅』には、清水組『住宅建築図集』から、「竣工直後の金澤庸治邸」と「金澤邸竣工時の平面図」が引用されている。

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