ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





尾根道の洋館。大田区山王2-13
2009(平成21)年4月12日

池上通りの、大森駅の250m南から闇坂(くらやみざか)を上っていくと、台地の上から道はほぼ平坦になり西へ続いている。20mの等高線に乗っていて、標高21~22mほどだろうか。やがて環七通りの谷へ下りていくのだがこの道路の北と南は谷が入っていて500mほどの尾根道である。北の谷はジャーマン通りが通り、南の谷は弁天池がある。両方が環七通りの谷を造った内川の支谷だ。
写真の洋館はその尾根道の中程にあった。家の裏は大森テニスクラブのコート。
大森テニスクラブは大森射撃場の敷地にコートを造って1923(大正12)年に創立された。『大森テニスクラブ>クラブの歴史』によると、大森射撃場は1937(昭和12)年に「周囲も宅地化が進み、実弾射撃には適さない場所となったため、敷地の三分の二を分譲地とし、テニスコートだけを残して射撃場は鶴見の北寺尾に同年移転しました」とある。写真の洋館がそのときの分譲によるものとすると、昭和15年頃の建築になりそう。
2014年頃に取り壊されて、その後現在の3軒の家が建った。お屋敷の細分化は現在も続いている。

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