ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




にびき、山口屋。台東区下谷3-3。1989(平成1)年3月26日

金杉通りの柳通り交差点と金杉通り交差点の間で、通りの向かいは根岸4丁目。
ふぐ料理のにびきは1848年の創業という。黒船来航の5年前になる。創業時からふぐを食べさせていたわけではないだろう。東京では1892年に内臓を取り除くという条件で販売が解禁されたそうなので、ふぐ料理店としては、古くてもそれ以降だろう。主に関西で食されていたふぐ料理が全国に広まるのは太平洋戦後のことらしい。
「いり豆落花生」の看板は山口屋煎豆店。「出没!アド街ック天国」には「明治時代創業の老舗で、歴史を感じさせる木棚や丸いガラス瓶にはおよそ30種類の豆が並んでいる。炒った落花生の皮を剥ぎ、砂糖でまぶした落花糖は明治時代に活躍した文豪が好んで食べていたという」と、紹介されている。



近影。2008(平成20)年5月7日

現在も1枚目の写真に写っている町並みはほとんど変わっていない。にびきの正面が改装された。1枚目の写真右端のビルは、1986年の住宅地図では「栄新ビル」で、その右は「小沢商店」となっている。現在ではこの位置に「ラトゥールオザワ」(2008年3月竣工)というマンションが建っている。

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