昨日は、4月分のマチネーコンサートの振り替えで、読売日響の定期演奏会に行ってきました。
指揮はアレクサンドル・ラザレフで、5月14日のマチネーと同じくオールチャイコフスキープロ。
いつものマチネーコンサートと異なり、会場はサントリーホールでした。
サントリーホールといえば、昨年10月にムーティ率いるウィーンフィルを初めて生で聴いた「あのホール」です。あれからもう半年たつんですねぇ。
そんなことを思いだしている間もなく、開始のベルが鳴りました。
<日時>平成18年5月25日(木)
<場所>サントリーホール
<曲目>
■チャイコフスキー:交響曲第1番〈冬の日の幻想〉
■チャイコフスキー:交響曲第3番〈ポーランド〉
<演奏>
指 揮:アレクサンドル・ラザレフ
管弦楽:読売日本交響楽団
ラザレフの手にかかると、読響がますます充実した響きになります。
前半は第1番「冬の日の幻想」。
第1楽章冒頭から、緊張感と豊かさの両方を兼ね備えた響きにすっかり引き込まれます。
中間部で「パーン パパパ パンパンパーン」とやる箇所は、もともと目立つ箇所ですが、ラザレフは同じリズムを刻むティンパニを少し硬めに強く叩かせて、大きな効果をあげていました。
後半の弦楽器の表情と緊張感も抜群。
第2楽章は木管が本当に美しかった。とくにオーボエの蠣崎さん、最高!
第3楽章のスケルツォ~ワルツは、既にあの第5番の雰囲気を先取りしたような見事な演奏。力技ではないもうひとつの読響の魅力を感じさせてくれました。
フィナーレは、私がきいたこの楽章のベストかもしれません。
主部に入ってからの速めのきびきびしたテンポが、何とも爽快です。対位法的な処理ももちろん完璧。エンディングもまさに圧倒的でした。
終演後も大きな拍手につつまれていました。
後半は、第3番「ポーランド」。
正直に告白します。私、この曲苦手なんです。過去何度もチャレンジしたのですが、どうも統一感がない感じがして心に響かないのです。
数日前に「予習をかねて」といいつつ「冬の日の幻想」はしっかり聴いたのですが、「ポーランド」を聴かなかったのもこのあたりに原因があります。
しかし、過去の経験から、実際のコンサートで聴いてみて初めてその曲の魅力を知ったことがありましたので、この日はその点に期待して聴きました。
果たして結果はどうだったのでしょうか。
結論からいうと、まことに残念ながら奇跡はおきませんでした。
第3楽章等思わず引き込まれそうになる部分もあったのですが、まだ親友とはいえません。
ラザレフ&読響の演奏は熱のこもった素晴らしいものだったし、私自身も休憩時にコーヒーを2杯飲んで気合を入れた甲斐があり、「親友」とまではいきませんが、今までの「知人」から「友人一歩前」くらいまでには変化しつつあります。
次にこの曲に会えるときは、是非「親友」になりたいと願っています。
さて、この日の2曲で、チャイコフスキーの交響曲の1番から6番までをラザレフ&読響の演奏で聴いたことになります。
「ポーランド」についてだけは若干ネガティヴに書きましたが、これは決して演奏が悪かったというわけではありません。演奏後のブラヴォーも盛大だったし、演奏そのものはむしろ良かったんだと思います。
ラザレフの最大の魅力は、何といってもオケの鳴りっぷりがいいことですが、もう1つ忘れてはならないことがあります。
それは、曲全体の見通しが常に明瞭なこと。
そのため、聴き手もラザレフのガイドに従って、曲のいたるところで新しい発見をすることができるのです。
これは本当に素晴らしいことですね。
来年度のシェフに予定されているスクロバチェフスキも、スタイルは全く異なりますがラザレフと同じような美質をもっている指揮者なので、またまた来シーズンの読響が楽しみになってきました。
指揮はアレクサンドル・ラザレフで、5月14日のマチネーと同じくオールチャイコフスキープロ。
いつものマチネーコンサートと異なり、会場はサントリーホールでした。
サントリーホールといえば、昨年10月にムーティ率いるウィーンフィルを初めて生で聴いた「あのホール」です。あれからもう半年たつんですねぇ。
そんなことを思いだしている間もなく、開始のベルが鳴りました。
<日時>平成18年5月25日(木)
<場所>サントリーホール
<曲目>
■チャイコフスキー:交響曲第1番〈冬の日の幻想〉
■チャイコフスキー:交響曲第3番〈ポーランド〉
<演奏>
指 揮:アレクサンドル・ラザレフ
管弦楽:読売日本交響楽団
ラザレフの手にかかると、読響がますます充実した響きになります。
前半は第1番「冬の日の幻想」。
第1楽章冒頭から、緊張感と豊かさの両方を兼ね備えた響きにすっかり引き込まれます。
中間部で「パーン パパパ パンパンパーン」とやる箇所は、もともと目立つ箇所ですが、ラザレフは同じリズムを刻むティンパニを少し硬めに強く叩かせて、大きな効果をあげていました。
後半の弦楽器の表情と緊張感も抜群。
第2楽章は木管が本当に美しかった。とくにオーボエの蠣崎さん、最高!
第3楽章のスケルツォ~ワルツは、既にあの第5番の雰囲気を先取りしたような見事な演奏。力技ではないもうひとつの読響の魅力を感じさせてくれました。
フィナーレは、私がきいたこの楽章のベストかもしれません。
主部に入ってからの速めのきびきびしたテンポが、何とも爽快です。対位法的な処理ももちろん完璧。エンディングもまさに圧倒的でした。
終演後も大きな拍手につつまれていました。
後半は、第3番「ポーランド」。
正直に告白します。私、この曲苦手なんです。過去何度もチャレンジしたのですが、どうも統一感がない感じがして心に響かないのです。
数日前に「予習をかねて」といいつつ「冬の日の幻想」はしっかり聴いたのですが、「ポーランド」を聴かなかったのもこのあたりに原因があります。
しかし、過去の経験から、実際のコンサートで聴いてみて初めてその曲の魅力を知ったことがありましたので、この日はその点に期待して聴きました。
果たして結果はどうだったのでしょうか。
結論からいうと、まことに残念ながら奇跡はおきませんでした。
第3楽章等思わず引き込まれそうになる部分もあったのですが、まだ親友とはいえません。
ラザレフ&読響の演奏は熱のこもった素晴らしいものだったし、私自身も休憩時にコーヒーを2杯飲んで気合を入れた甲斐があり、「親友」とまではいきませんが、今までの「知人」から「友人一歩前」くらいまでには変化しつつあります。
次にこの曲に会えるときは、是非「親友」になりたいと願っています。
さて、この日の2曲で、チャイコフスキーの交響曲の1番から6番までをラザレフ&読響の演奏で聴いたことになります。
「ポーランド」についてだけは若干ネガティヴに書きましたが、これは決して演奏が悪かったというわけではありません。演奏後のブラヴォーも盛大だったし、演奏そのものはむしろ良かったんだと思います。
ラザレフの最大の魅力は、何といってもオケの鳴りっぷりがいいことですが、もう1つ忘れてはならないことがあります。
それは、曲全体の見通しが常に明瞭なこと。
そのため、聴き手もラザレフのガイドに従って、曲のいたるところで新しい発見をすることができるのです。
これは本当に素晴らしいことですね。
来年度のシェフに予定されているスクロバチェフスキも、スタイルは全く異なりますがラザレフと同じような美質をもっている指揮者なので、またまた来シーズンの読響が楽しみになってきました。