ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

小菅優 ピアノソナタ(「熱狂の日」その4)

2006-05-05 | コンサートの感想
オレグ&シュー・ツォンのコンサートの後は、私の本命ケフェレックのコンサートを聴いたのですが、ケフェレックは夜のコンサートもあったので、小菅優さんの記事の後にまとめて書きます。

<日時>2006年5月4日(木)16:45
<場所>東京国際フォーラム ホールB5
<演奏者>
■小菅優(ピアノ)
<曲目>
モーツァルト
■ピアノソナタ第4番K282
■ピアノソナタ第5番K283
■ピアノソナタ第11番K331


私のブログをご覧頂いている方であればご存知かもしれませんが、私は大の小菅優ファンです。
公言してはばからない大ファンであります。
読響とのコンチェルト(モーツァルト21番、ベートーベン3番、チャイコフスキー1番)を実際に聴いて、彼女の音楽が与えてくれる生命力、躍動感、鮮度の高さにぞっこん参ってしまったのです。
といいながら、彼女のソロの演奏をまとめて聴くのは今回が初めてでした。
そんなこともあって、この日は大変気合が入っておりました。自由席だったので、1時間20分前から並んで、またまた第1列の席をゲット。
この会場は、ピアノのステージをコの字型に客席が取り囲むという独特のロケーションです。

期待に胸を膨らませて彼女の登場を待ちます。
ついに真っ赤なドレスで小菅さんが現われました。
最初は第4番のソナタ。
少し音が重い。エネルギーが前に行かないというか、やや慎重な印象。また非常にていねいに健気なくらいの表情ですが、彼女の本来の持ち味ではないような気がします。

2曲目は曲順変更で第5番。
「がんばってね」と心の中で声援を送ります。期待を持ってスタートした第1楽章、子供の会話のように上声部とバスがラリーする魅力的なテーマで始まりますが、まだ幾分重い感じです。しかも、テンポが上がるところでミスタッチ。「さあここから」とエンジンをかける箇所だったので、それ以降もなかなかペースがつかめなかったでしょうね。
また、第2楽章では、装飾音符を入れると決まって音楽の流れが一瞬止まりそうになる傾向がありました。フィナーレは、気を取り直して快速のテンポで弾ききり、私もここでやっと一息つくことができました。(ホッ)

最後は、有名な11番です。
第1楽章からテンポが速い。最終の変奏はとくに鮮やかに聴かせてくれました。
トルコ行進曲も速いテンポで、すべてを払拭するように胸のすく快演。
なにか、ようやく小菅さんらしさが出たように思います。

ところで、この日の聴衆はすごい集中力で聴き入っていました。そして、拍手もとても暖かいもの。小菅さんもきっと励みになったことでしょう。
正直、この日は、彼女にとって試練のコンサートだったかもしれません。
この次は一段と成長した演奏を聴かせてね。熱烈な小菅ファンとして、大いに期待しています。
しかし、改めてモーツァルトは怖いです。
コメント (8)
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オレグ&シュー・ツォン ヴァイオリンソナタ(「熱狂の日」その3)

2006-05-05 | コンサートの感想
岡田博美さんのコンサートを聴き終えて、ほっとしたのか、とんでもない勘違いをしてしまいました。
てっきり12:30開演だと思い込んでいたのです。
今度は指定席だったこともあり、余裕しゃくしゃくで展示ホールをあちこち散策し、サンドイッチとワインを買って腹ごしらえ。開場時間だと信じていた12時過ぎに悠然とエスカレーターに乗り、チケットを出してふと見ると、開演が12時ではないですか。
真っ青になってエスカレーターを駆け上がりましたが、5分の遅刻。
ああ、聴けないなと諦めかけたところ、「次の拍手が入るまで、後ろで立ってみていてください。拍手のタイミングで着席してください。」と係りの女性の優しいお言葉。
そんなわけで、途中から聴くことになってしまいました。
オレグさん、ごめんなさい。

<日時>2006年5月4日(木)12:00
<場所>東京国際フォーラム ホールB7
<演奏者>
■ラファエル・オレグ(ヴァイオリン)
■シュー・ツォン(ピアノ)
<曲目>
モーツァルト
■ヴァイオリンソナタ第36番K380
■ヴァイオリンソナタ第35番K379

詳細なコメントはしませんが、私がモーツァルトのヴァイオリンソナタに期待するイメージどおりの好演でした。
とくに、K379の変奏曲が良かった。ヴァイオリンが旋律を奏でるところだけではなく、ヴァイオリン:オブリガード、ピアノ:旋律の部分でも、とにかく楽しく活き活きと演奏していました。
遅れていくという大チョンボがありましたが、暖かい素敵な演奏ににんまり。
また、このホール、傾斜がないので、後方で座るとなかなか見づらいです。
一方、後ろで立って聴いていた時の音は、意外にいけました!
しかし、拍手の時に着席してその後は座席で聴いたのですが、音はむしろ立ち見の方が良かった。
難しいものですねぇ。
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岡田博美 ピアノソナタほか (「熱狂の日」その2)

2006-05-05 | コンサートの感想
私にとってのトップバッターは、岡田博美さんのピアノコンサート。

          

<日時>2006年5月4日(木)10:00
<場所>東京国際フォーラム ホールD7
<曲目>
モーツァルト
■幻想曲K.475
■ピアノソナタ第14番K457
■ピアノソナタ第13番K333

ホールD7は222席収容で、自由席。
気合を入れて9時過ぎに並びました。その甲斐あって、見事1列目をゲットできました。
岡田さんといえば、ブラームスのピアノソナタのCDを聴いて、「日本人でこれだけ正攻法でブラームスを弾く人がいるのか」と感激した記憶があります。

冒頭の幻想曲は、やや手探りの感じでスタート。少し硬い印象です。テーマが戻ってくるあたりで、ようやく少しこなれてきました。

岡田さんのピアノは、スビートピアノや奇抜なアーティキュレーションで聴き手をびっくりさせたりすることは皆無です。
どんな場合も正攻法。
ただ、この日のモーツァルトに関しては、音量の変化、アーティキュレーションの変化が、さすがにもう少し欲しいなと感じました。
K333の第1楽章のタラララ~というあたりも、珠を転がすような感じで、もう少し軽いほうが好きだなあ。
このソナタの第3楽章の長いカデンツァ、この部分にきて、初めて岡田さんは自分らしさを出せたのではないでしょうか。
朝10時というとんでもない開演時間だったこともあり、エンジンがかからないうちに終了してしまった感じです。
また、別の機会に、是非もう一度聴いてみたいピアニストです。
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン音楽祭2006(「熱狂の日」その1)

2006-05-05 | コンサートの感想
昨日、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2006へ行ってきました。

          
          

私としては、昨年行きそびれてしまったので今年が初参加です。
今年のテーマは、もちろんモーツァルト。

5月3日から5月6日までの4日間、6会場で並行して朝から深夜までコンサートが開かれます。
またそれ以外にも、展示ホールを使ったコンサートや、マスタークラス、キッズプログラム等も別会場であります。さらに、グッズを販売するショップや、大規模カフェ、屋台まで登場して、賑やかなことこの上なしという状況でした。
まさに「熱狂の日」という名のお祭り。私、こんなの大好きです!

今回の4日間のうち、私は4日と6日の2日行くことにしました。
それぞれ5コンサートずつ聴きますから、計10回のコンサートということになります。もうイケイケのお祭りとしか言いようがありません。
とくに6日のほうは、いつもブログでお世話になっているMICKEYさんとご一緒させていただきます。これまた楽しみ。
コンサートの感想は、ごちゃごちゃになりそうなので個別に書くつもりです。
ひとことだけコメントすると
「ケフェレック最高!」

昨日のコンサート終了後、同じくラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのコンサートに来られていた、桜桃さんご夫妻と、妻と私の4人で久しぶりに飲みに行きました。
またまた話が盛り上がって、たいへん楽しいひとときを過ごすことができました。
こうして、私にとってはじめての「熱狂の日」はも、祭りの気分そのままに終わったのです。

<地下1階の展示ホール>↓
           

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