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声が出なくとも歌え! 付・六の川柳もどき

2009-05-05 03:27:19 | 川柳日記
 ここ何日か外出らしい外出はしていなくて、人と話す機会もなく過ごしています。ほとんど口をきいていないのではないかと思います。
 
 今日(4日)母の病室へ行った折り、たまたま看護士さんがやってきたので最近の容態などにつき話をしようと口を開いたのですが、声が出ません。なんか、かすれたヒュウヒュウという呼吸が漏れるのみです。慌ててエヘンエヘンと繰り返してやっと声が出るようになりました。

 よくほら、老人は一度寝込んでしまうと再び足腰を動かすのが困難になるといいますが、あれと同じでしばらく声を出していないとしゃべることが出来ないのですね。事前の発声練習が必要なようです(アーアーアー、本日は晴天なり、本日は晴天なり)。
 
 
 
 しばらく前にも、同じような思いをしたことがあります。
 友人で最近、連れ合いに先立たれたのがいて、私を含む高校時代の悪ガキが集まって看病の慰労と男やもめの無聊を慰めたのですが、その折り、最後はカラオケということになりました。

 しばらく歌など歌っていません。
 私の番になったのですが、やはり声が出ないのです。いや、声は出るのですが歌声にならないのです。かつて、天使の歌声、今池のウィーン少年合唱団(ひとりで合唱団かよ)といわれたこの私においてです。

 やはり、声は使うべきでしょう。それは同時に、他者との会話の必要性でしょうね。それを通じて論理の組み立てや情感の表現など、発話に伴う力の発現が促されるということでしょうか。ひとりで自分と対話しているのみではダメだということでしょうね。

    
 
 誰か私に話しかけたり、私の話を聞いてくれる人はいませんか、ってこちらがアクティヴにならないと無理なんでしょうね。
 さいわい、5日は人と会います。思いっきり話をしてきたいと思うのですが、お喋りと思われるだけだろうなぁ、たぶん。でも、それでいいっか。

カラオケで私が唄った歌
 1)モーツアルト作曲 K627  「再会」
 2)   同     K628  「上海帰りのリル」

<蛇足>忌野清志郎のように「君が代」を歌えたら、私も「君が代」を好きになると思います。
 ついでながら、忌野清志郎を国民的歌手として今さらながらあがめているマスコミの皆さん、あなたたちは彼の上記の「君が代」や反原発の歌を集めたアルバム「COVERS」が発売禁止になった時、何かアクションを起こしました?知らない振りをしたのみでしょう?
 彼の魂の歌を聴かず、その表層だけを捉えて国民的な歌手に祭り上げるのはどうなんでしょう。
 
 

<六文錢の川柳もどき>


薄情な地図には宝島がない
沈黙を無人島へと埋めに行く
島抜けをしてきたようにほくそ笑む
無人島なくし少年期を終える

立つ
真っ直ぐに立てばキリンの視野となる
立ち位置をずらして海を探してる
ちょっと見は無邪気に佇立赤ポスト


地図にない橋を渡れば母が笑む
この橋は渡り終えたら落ちる橋

逢う
おぼろ月滲む言葉で逢っている
どの顔で逢うか決めかねている宵
ふたたびは逢うか逢わぬかやじろべえ

ハンカチ
ハンカチを振れば波立つ海がある
ハンカチの対角線にある寡黙
ハンカチを振って別れは文語調





コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (N響大好き。)
2009-05-05 17:16:05
立つ

最近は、立つと思えど、萎れちゃう


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Unknown (六文錢)
2009-05-07 00:07:38
>N響大好き。さん

 オヤオヤ、お若いのにお気の毒なことで・・。
 私めの元気を分けて差し上げたい。

   
返信する

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