六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

スランプの中の「川柳もどき」

2009-02-27 17:52:36 | 川柳日記
 親しい友人から「おみゃぁさん、この頃川柳ちっとも載せえへんけど、どうしてりゃあす」との誘い水。
 「どうもこうもあらへんぎゃぁ。いろいろ草臥ぶれてまって、川柳どころでにゃぁであかんわ」
 と答えたものの、多少は書きためたものがあったのでそれを載せます。
 
 というわけで、スランプの中の作品だと言うことを承知の上で読んでちょうでゃあ。


 

少年
 少年と赤いリンゴと敗戦と
 時刻表なく少年はひた走る

笑う
 気が抜けたビールのように笑えます
 踏ん張って笑わなければ流される

驚く
 突き出されあっと驚くところてん
 驚いた頃の想い出桜餅

かたち
 かたち脱ぐ 譲れないものだけ残る
 沈黙のかたちを満たすコップ酒

崩れる
 手紙焼く もう崩れぬと決めた朝
 不可逆の崩れ青年の日終わる


雑詠
 鯨には鯨の悲哀 なあ目高
 白昼夢ここが最後の待避壕
 心理学はみ出す余剰吠えてみる
 吠えてみろ 誰かがとんで来るはずだ
 心中の片割れのごと昭和生く
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1 コメント

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Unknown (只今)
2009-02-27 20:57:45
「崩れる」崩したと思うはいつもあぁ願望
「かたち」かたちあるもの崩れるというけれど
「驚く」身構えて驚きを待つ日永し
「少年」ショウネンと呼んでくれたは寅さだけ
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