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ロンドン・パリ駆け足旅 覚書き  4  ピカソに逢う!

2018-08-16 13:49:22 | 日記
第五日目 8・5
 
 明日は移動日だからロンドンは実質これで最後 最後にふさわしい充実した日になったと思う


 
 まずは地下鉄でセントポール大聖堂へ とても壮大な寺院 持ち物検査だけですんなり入れたが、残念ながら撮影禁止 美しいステンドグラスがあったが、その近くや祭壇からは遥か離れたところからそれを見るのみ それはそうだろう 本来は信者たちの祈りの場、不信心者の観光客がドカドカとあるき回るほうがおかしい
 面白かったのは地下にあった男性用のトイレ、ステンレスの細長い流し台風のもので仕切りはないから定員もない 混み合ってきたらダークダックス状にするのだろうか
 ここは誰もいないのをいいことに撮影してきた それと寺院前で私の写真を撮ってもらったので思い切って載せる 思い切っていというのはパソコン通信以来の長いSNS経験のなかで、自分の写真は初公開だからだ

   
 
 セントポール大聖堂正面から南へ進むとテムズ川をまたぐ歩行者専用の橋、ミレニアム・ブリッジがある その渡った先がこの日のメイン・イベント、テート・モダン美術館である
 この美術館はパリのオルセーと似ている いずれも河畔のロケーションで、オルセーはかつての停車場を活用しているのに対し、テート・モダンはかつての火力発電所の構造を用いている
 したがって、中央に広く長い空間があり、その左右に展示室が広がるという様相は瓜二つといって良い




       
 
 この美術館は初日にパスしたナショナル・ギャラリーが古典的なものを中心に収集しているのに対し、1900年代以降のモダン・アートを収蔵している モンドリアンやピカソ、アンディ・ウォホールなどなどからさらにパフォーマンス性の高いものまでいろいろである



               
 
それらを一応は観た しかし私は気もそぞろである そうした常設展の他に、特別展としてピカソを展示しているのだ 「PICASSO 1932 愛と名声と悲劇の年」と題したそれは、文字通り1932年の彼の創作を1月から順に追ってゆくものだ
 常設展が無料なのに対し、この特別展は有料であったが躊躇することなく入った  
 1932年に限定した作品は数少ないのではないかという不安も完全に吹っ飛んだ この時代の彼はいわゆるシュルレアリズムの時代といわれ精力的に作品を描き続けたのだ そしてなんと、展示は1932年にとどまらず、おまけとして彼の「青の時代(1901~4)」のものも6点出品されていたのだ 




     
 ピカソ・ピカソ・ピカソ・・・・もちろんこんなにたくさんのピカソに出会ったのは初めてだ 
 ピカソ、ピカソという割にはそんなに詳しいわけではない しかし、1932年の作品群は割と淡彩的で軽やかで、躍動しているように思った 展示のタイトルにいう「愛と名声」はともかく「悲劇」はあまり実感できなかった

          

 ピカソに満腹して、6階のカフェ・レストランでワインと食事 ここのロケーションが最高だ 眼下に観光船が行き交うテムズを見下ろし、ミレニアム・ブリッジの先を辿れば先程見てきたセントポール大聖堂が、そしてその横に広がるシティの新しい建造物 ロンドンの懐の深さを視覚的に印象付けるにじゅうぶんな景観だ
 しばしの休息後、ミレニアム・ブリッジを再び渡ってセント・ポール大聖堂の横をかすめてイングランド銀行まで徒歩で 名も知らない街々の様相がそれぞれ面白い 迷うことんくイングランド銀行に かつて世界の金融の中心であった場所、その背後にはシティのビジネス街が広がっているはずだ でも、そこまで足を伸ばす元気はない

          


  イングランド銀行の前で、珍しい乗り物に 若者10人以上が全員で足漕ぎで進む人力推進バスでそれに乗った若者たちが大声でラップを歌いながら車を進める 伝統的なイングランド銀行の佇まいと若者たちの嬌声、その対比が面白い

 ホテルへ帰る 休息後夕食へ これまではパブ風のところで摂ったり、プレタ・マンジュ風のところで買ったサンドウィッチや簡単な料理、それにワインやビールのホテルへの持ち込みで済ませてきたが、最終日とあって始めてホテルのラウンジで 肉料理とサラダそれにワインをグラスで 小エビの入ったサラダはドレッシングもうまい 肉料理はタルタルステーキ風だが少し酸味が効いていて、肉のしつっこさを解消している 付け合わせのポテトがうまいし量も多い 赤のグラスワインを注文したのだが、この量がまたすごい これまでの店の倍は優にあり、フルボトルの4分の1ほどに相当するのではないか 
 別途支払ったが、それでいてこれまでしてきた大衆店の価格と比べてそれほど高くはない 十分満足した

【11.5キロ 18,317歩】
 



                      

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