六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【師走のプレゼント・2】青森のソウルが届く!(付)老人のトリビア

2023-12-24 17:38:27 | グルメ
 先般は正月用のお酒を頂いた話をした。
 今回は青森のソウルともいうべきリンゴを頂いた話。

      

 贈ってくれたのは津軽在住のTさんという女性。この方とはSNSで知り合ったのだが、お若い頃、集団就職で愛知県安城市辺りにに来られ、紡績を皮切りにレコード店など働いていらっしゃったという。その当時、定時制高校へ通われ、その折の教師だった男性が私の知り合いであったというご縁でTさんとも知り合うことができた。

 津軽へ帰郷されてからの彼女は、りんご園やにんにく農家の手伝いをしながら、なかなか味のある油彩の絵画で、地方展の賞をたびたびとっている。SNSでの情報発信もなかなかユニークである。

      

 そんな彼女だからリンゴの送り方も一通りではない。まさにそれが見ものだった。
 贈っていただいたメインの品種は、現在の代表品種で青森リンゴの50%を占めるというフジを何十個かであったが、その最上段に並べられたものたちは、私にとってはまるでリンゴの博物館のように思えるものであった。

      

 そこには、それぞれ品種の違う7個のリンゴが、彼女の配慮に依る手書きのラベルを付されて並べられていたのだ。
 それらの品種は以下であった。
 後列左より「星の金貨」「王林」「ぐんま名月」、中列左より「紅の夢」「トキ」「国光」、そして前列右が今回贈ってくれたメインのフジである。その左は、可愛らしい布製のリンゴである。まるでお手玉みたい・・・・。

      

 こんなに多くの品種を一度に観るのは初めてである。もちろんその名前など知る由もなく、ただただ感服するのみだ。
 これらについての、可愛らしい彼女の手紙が添えられていたので固有名詞を抜いて添付しよう。

 さて、どれから食べようか。どれも気になるが、選んだのはこれまでに見たこともないちょっと黒ずんだ深い赤色で、異色の存在ともいえる中列左の「虹の夢」だった。これにして正解だったし、かつ驚いた。
 これまで、その外皮が赤かろうが黄色かろうが、皮を剥いたリンゴというのはしっとりとしたクリーム色なのだが、これは違った。写真のように中までほんのりと赤いのだ。

           
           

 これを皮切りに、いろんな品種のものを頂いたが、やや酸味がきついかな、これは甘いなといったぐらいで私の粗雑な舌にはその微妙な味の差は分かりにくく、いってみればもうどれも美味かった。

      
         これは国光 フジと色合いは似ているが一回り小さい

 中でもいちばん懐かしかったのが「国光」で、私の子供の頃、リンゴといったら「国光」と「紅玉」ぐらいしかなかった。彼女の手紙に依ると、「国光」は現在のメインの品種「フジ」の父方に当たるが、それ自体はもう希少品種とのこと。なんか惜しい気もするが、それが現在の主流の中に脈々と生きていると思えば慰めになる。

 このリンゴの箱を開け、美しく並んだ林檎たちを見ながら私の脳裏に浮かび、その脳内で鳴り響いていたのはこの歌だった。最近はとんと聞かないが、どうしてなんだろう。

  https://www.youtube.com/watch?v=pWCAnLGiM2s
 Tさん、今年のフィナーレを飾るにふさわしいプレゼント、ありがとうございました。
 その美味しさもさることながら、いろいろと脳内を駆け巡る思い出などなども含めて、じゅうぶん楽しませていただいています。

【リンゴと卵のトリビア】
若い方は知る由もないが、戦中戦後の私の子供の頃にはリンゴと卵には共通点があった。
 その一つはいまのような梱包資材がない頃、ともに籾殻が緩衝材として使われ、それを敷き詰めた中にリンゴも卵も並んでいたということだ。
 そしてもう一つは、庶民にとってそれは、ほとんど病気のときにのみ味わえる貴重なものだったということだ。
 卵は、最近やや怪しくなってはいるが戦後は物価の優等生といわれていてまあまあ気軽に手に入るが、戦前戦中は貴重品であり、病気見舞いなどに精をつけるとして珍重された。
 リンゴもまた貴重品で、病気で食欲のないとき、摺りおろしたものを食べさせたりした。上に引用した「リンゴのひとりごと」の作詞者も、自分が入院していた折、見舞いに持参されたリンゴを題材にしてその詞を作ったといわれている。

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【師走のプレゼント・1】お正月のお酒が決まりました。

2023-12-21 11:14:39 | グルメ
 師走に入りそろそろ「正月のこと」も考えなばと思っていた。正月のことといっても、私の場合、どこかへ行こうかとか、なにか特別のことをしようかいったことではない。何を食らい、何を飲むかといったいたってささやかなことである。

 そんな矢先、ドカンと思いがけないプレゼントが届き、何を飲むかの問題は一挙に解決した。お酒の三本セットが届いたのである。
 蔵元は森山酒造場、銘柄は「蜂龍盃(はちりゅうはい)」。写真左から、無濾過純米原酒、純米にごり酒、純米酒の三本である。

           
 この蔵元、代替わりして今は神奈川県小田原市にあるが、元々は愛知県設楽郡東栄町にあった創業300年以上の歴史ある蔵元である。移転はしたものの、その300年の伝統と歴史が蓄積してきた技術は継承するというのがコンセプトの蔵元である。

 贈ってくれたのは豊橋市在住のTさん。このTさんが豊橋から北上する地にあった森山酒造場の追っかけであったことはそのSNSでの記事で知ってはいたが、まさかそれを私にご恵贈いただけるとは・・・・。Tさん、ありがとう。

 Tさんと知り合ったのは1990年代の中頃だから、もう30年近くになる。パソコン通信時代だろうかそれともnifty時代だろうか。Tさんはそこでウイットに富んだ記事を書いていた。

 私がどこへでも首を突っ込む割にそれぞれ大雑把でいい加減なのに対し、このTさん、趣味の分野でも緻密な完璧主義者である。例えば、クラシック音楽のバロック以前の古楽の分野では、玄人裸足の知見をもっている。落語に関しても結構詳しそうだ。私には苦手な工学関係についてもだ。

      


 いずれにせよ、そんなTさんからのいただきもの、光栄の至りである。早速抜栓したいところだが、いいものは正月までとっておくという昔からの風習に従おうと思う。
 
 そういえば、むかし聞いた半分艶笑噺のような落語に、とてもいい女性と結婚できたのにいっこうに褥を共にしようとしない男に、仲人が一体どうしてなんだとと尋ねると「ヘイッ、いいものは正月までとっておこうと思いやして・・・・」というのがあったがタイトルがわからない。まあ、色々な意味でいまや公にはできない噺だろうな。

 

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久々の我流昼麺物語 残り物の寄せ集め

2023-09-07 16:31:13 | グルメ

 タイトル通りです。
まずは冷やしラーメン三つ。冷やし中華ではなく、スープたっぷりの冷たいラーメンです。

     

     
 
     

冷やし山かけそばと冷やし山かけきしめん
 きしめんを使ったのは初めてだが、食感や喉越しがまたそばとは違って美味かった。

     

     

篠田系三つ 
 最初は山かけも兼ねていて、出汁少なめ。ついで冷やし篠田そば。そして、冷やし篠田うどん。

     
 
     
     

最後は我流冷やし中華。スープに豆板醤を効かせてピリ辛に。

 
     

 

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灼熱の日々の昼麺物語

2023-07-30 00:49:05 | グルメ
 連日の灼熱地獄。水辺に近い気象台で39.4℃っていうのだから、照りっ返しの強いわが家あたりでは連日40℃超えといっても過言ではない。
 そんななか、昼食にモソモソ米の飯を食ってはいられない。いきおい、冷たい麺が中心になる。

 これは我流冷やし中華。在庫のあるもので作ったが、香味野菜をしっかりのせてみた。きゅうりは歯ざわりがいいように予め塩もみにしたものを使った。
      


 これは冷やし山かけそば。ネギ、オオバ、ミョウガの薬味たっぷりに摺りゴマと切り海苔。キュウリとミニトマトを付け合わせに。
      


 「冷やし中華」ではなく「冷やしラーメン」。スープは濃い目に作ったものに氷をぶち込んで冷たく。キャベツとモヤシは味をつけてから冷やして。ボロニアソーセージと生わかめはそのまま。賞味期限が近づいていた豆腐も入れてみた。
      


 最後は定番冷や麦。薬味はネギ、オオバ、ミョウガと多めに。麺にはキュウリの薄切りも添えた。つけ汁に浮いているのは、摺りゴマ。
      

 

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【夏の昼餉】とにかく食欲増進だ!

2023-07-20 15:31:46 | グルメ

 やれ手術で入院だ、それ歯の治療でうまく噛めないなどの事情が重なって、わが成人史上最低の体重50キロ弱に。このままでは体重がなくなってしまって、生けるがままに即身成仏でミイラになってしまう。

       
         定番ざるそば 乾麺からでも適切な処理でうまくなる

 一ヶ月近く、手術痕が完全に癒着するまで断酒をして、食の手抜きをしたのも影響があった。どういうことかというと、ただただ腹がくちくなって栄養が摂取できればというのは私にとっては人間の食事ではない。
 人間の食事とは、酒類に伴走し、そこである種のハーモニーを醸し出すものであって、それ以外のものは餌にほかならない。「酒なくてなんのおのれが桜かな」である。

       
          焼き飯 昨夕餉の残り物を細かく刻んである

 というわけで、今月第二週ぐらいから、餌ではない食事の方に切り替えてから、少しづつ体重が戻ってきた。

       
  冷やし山かけそば ネギ・大葉・茗荷・胡麻・切り海苔 塩分補給で梅干し

 ただし、ここに載せたものはいずれも酒の友たるべき夕餉ではなく、昼餉である。この時期、とくに昼の食欲を掻き立てるのはある種の努力がいる。
 まあ、あんまり努力をした痕跡はないのだが、昨日あれを食したから今日はこれといったぐらいのコントロールはして、飽きさせないようにはしている。

       
   これは夕餉のメインデュッシュ30センチ弱の生ニシン 久々の踊り串、時期が時期だけに糸のような数の子しか入っていなかった

 結論として、この2週間ぐらいで、体重は2~3キロは戻すことが出来、即身成仏は免れた次第

       
             冷製パスタ 具は昨夕餉の残り物
       
              在庫品をかき集めた冷やし中華
       
やはり夏の定番はこれ!冷や麦 野菜不足にならぬよう薬味は多め 梅干し付き

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「ほんとうの生わかめ」とウンチクと詩歌

2023-02-17 17:41:55 | グルメ

 私が常備している食材にわかめがある。わが家の味噌汁は、豆腐、わかめに小口切りのネギを散らすというシンプルなものが多いため、乾燥したカットわかめは必需品で、業務店用のかなり容量の多いものを在庫している。

 その他に、いわゆる生わかめが出回った際にはそれを購入する。細かくカットした乾燥わかめは、味噌汁以外の用途には小さすぎるからだ。
 酢の物やヌタ、麺類などその他の料理の添え物としては生わかめがうってつけだ。

 まあ、ざっくりいえばわかめ好きなのだろうが、中でもとりわけこの時期のわかめは絶対に外せない。なぜなら、「ほんとうの生わかめ」が出る時期だからだ。
 年中、生わかめは出回るが、それらは貯蔵したものを加工(たとえば、葉の部分と茎の部分を別の商品としたり)したものである。そしてその色合いはというと、乾燥したものは黒く、その他のものは緑色である。なかには若葉のように明るい緑もあり、これぞ「生」わかめと思わせたりする。

 それらに対して、この時期は「ほんとうの生わかめ」が出回る。「ほんとうの」というのは上記のように貯蔵されていたものを加工したりしたものではなく、まさに海から穫ったそのままがでてくるのだ。というのは、この時期がまさにわかめの旬であることを示している。
 そしてその色彩はというと、黒くもなく、緑でもない。最初の写真のように褐色をしている(この写真のみ図鑑から拝借)。

       

 スーパーなどではそれを折りたたんで二枚目の写真のようにして売っている。ちなみに、これは160円で手に入れたが、普通200円前後で手に入る。
 すぐ隣にある緑色の従来の生わかめは、この分量だと数百円はする。

 これの処理はかんたんである。ややたっぷりめの湯を沸かし、沸騰したなかにそれを入れる。その途端に、鮮やかな緑に変わるのは楽しい。
 しかし、あまりグラグラ煮るのはよくない。わかめの旨味が出汁になって出てしまう。

       

 全体に色が変わり、次に沸騰しそうになったら(多少は加熱しないと日持ちの問題がある)さっと冷水にとる。それを食べやすい大きさにカットし、タッパーなどに入れて冷蔵庫で保管する。
 先にも述べたが、他の時期の生わかめは葉の部分のみで、茎の部分は茎わかめとして別に売っているが、この時期、自分で湯がいたものは茎も一緒だ。
 調理をする折、茎だけでなにかをつくってもよいし、一緒に調理しても構わない。

       

 こうして保存しておくと、いろいろなものに使える。
 酢の物はもちろんだし、イカやわけぎ、ホタルイカなどとヌタにするのも良い。
 刺身類の付け合せにもなるし、サラダにも使える。
 私がけっこう多用するのは、麺類の具としてだ。うどん、ソバ、ラーメンとなんにでも使える。

       

 この間、こうした「ほんとうの」生わかめを見かけ次第、買うようにしている。
 ちなみにここでうんちくを一つ。
 わかめは実に見慣れた食材であるが、これが穫れるのは、日本の近海と朝鮮半島の南の方に限られるというからわかめ好きの私にはありがたい話だ。

       

 若布は昆布と並んで普遍的な海藻なので、昔から詩歌に詠まれてきた。
 そのうち、万葉集に東海地方に関連したものがあるというので載せておく。

 打ち麻を麻続の王海人なれや伊良虞の島の玉藻刈ります
 うつせみの命を惜しみ波に濡れ伊良虞の島の玉藻刈り食む

 この玉藻はわかめのことで、この二首ともに、麻続の王(おみのおおきみ)が流刑先の伊良虞=伊良湖でわかめを穫って食しているのを哀れんだ歌だという。
 一種目は、「麻続の王は海人なのだろうか 伊良湖の島で若布を穫ってる」で二首目はその続き。

 麻続の王は生没年不詳、七世紀末の皇族。675年、天武天皇によって流刑にされたというがなんの咎かはよくわからない。
 また流刑地も諸説あるが、万葉集は伊良湖をとっているようだ。

       

 なお、俳句にも多くの作品があるが
  若布刈るやかなしきまでに汐碧く   鈴木真砂女
 が目についた。
 この鈴木真砂女(1906~2003)は、波乱の生涯を歩んだ人のようで、丹羽文雄や瀬戸内寂聴の小説のモデルになっているという。

 例によって、蛇足が長くなった。

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わが元日の食卓 基本は母譲りの田舎料理

2023-01-02 13:02:33 | グルメ

 うちのおせちは田舎の百姓出の母譲りのものに私が若干のアレンジを施したものです。海老、蟹などの海産物はありません。海に縁があるものは数の子に田作り、それに昆布巻きでしょうか。

       

 昆布巻きは面倒なので作りません。数の子と田作りは欠かしたことがありません。数の子は子孫繁栄だそうですが、それを願う気持ちは希薄で、ただ、子どもの頃から美味しかったからにすぎません。

  

 田作りは欠かせません。
 昔、イワシが豊漁の折、田畑の肥料にしたというのがいわれだそうですが、それはともかく、田作りは百姓の命なのです。

 いささか綺羅びやかなのは、私の俗流美意識です。料理が拙劣なほど虚飾を要するのです。

       

 今年、最初に口に含んだ酒は、60数年来の友人Yさんが昨秋に送ってくれた愛知産米で愛知の麹を用いた愛知の酒蔵でのこだわりの純米吟醸酒「鷹の夢」でした。そしてともに口にした肴はもう20年以上のネットを通じての友人(リアルでも2回ほど逢っている)、大阪在住のM氏から年末に頂いた九州は阿久根産の粒うにでした。

  

 この取り合わせはまさに新年を飾るに値する最高のものでした。海なし県岐阜で味わう凝縮された潮の香、そして濃尾平野の豊穣を寿ぐ美酒。
 これらの事実は、私自身がこれまで築いてきた人脈に支えられたマリアージュであることを表しています。そんなことを謙虚に(?)自覚しながら、静かに盃を重ねるのでした。

 な~ンにも考えない時間、追いかけられず、追いかけない時間、そんな時間をたまにもつのもいいものです。

 え?もう二日目だけど・・・・そうですね。やはり昼はラーメンでしょうか。

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久々の踊り串と最近の食い物たち

2022-12-22 01:24:05 | グルメ
      

 カマスが値打ちに手に入ったので焼き魚に。遊び心で久々の踊り串。マアマアの出来だが反省点もいろいろ。形状としては、中央部がもっと盛り上がっていたほうが見栄えがする。
 他には、化粧塩が少なかったせいでしっぽが焦げている。しかし、これは仕方がない。プロは化粧用や振り用の粗塩を、別の器に用意していてふんだんに使うが、一般家庭では精錬された塩を小分けにして無駄が出ないよう使うほかないからだ。
 背びれがないのは、獲れた折に網や他の魚と擦れ合って、なくなってしまったからだろう。

 ついでながら、20年ほど前までの居酒屋家業では、刺し身や煮物、揚げ物は板場に任せていたが、焼き物はカウンターで私が担当していたので、30年間で万単位の魚を焼いたと思う。特に今頃は、忘年会のシーズン、20人の予約が入ればその分の焼き魚を同じ形状に串打たねばならない。
 焼き魚は遠火の強火で表六の裏四が原則。これは表はちょうどの焦げ目がつくまで焼いて、裏は火の通りを補強するようにということで、これが見た目にも美しく、かつ、食してもうまい。
 肉でもそうだが、魚も焼きすぎると身がぱさつき旨味が逃げる。骨の周りがまだ生焼けかなと思うところで止めて、あとは予熱を待つというのだが、これは透視術でもない限りわからない。

 あの頃の、12月は通常の月の三倍を売り上げるという修羅場のような現場で、「ハ~イ!カマス塩一丁上がったよー!」と叫びながら現場に立っていた自分を、今の私が「かっこいい!」と思うこのナルシズム・・・・。

最近の食事から
ラーメン二題
      
      

 いずれも残り物や在庫をぶち込んだラーメンだが、最近、出汁にこだわっている。
 プロのラーメン屋は、鶏ガラや豚骨、削り節やアゴだし、各種野菜を煮込んで作った出汁に、塩や醤油を合わせてスープを作っている。しかし、一般家庭でそんなことはできない。
 そこでその応用で、鳥料理や肉料理で出た煮汁、野菜料理出でた煮汁を捨てないでとっておき、それらを薄めたり、調味料を加えたりしながらラーメンスープを作るのだ。
 それが成功したとは強弁しまい。ただ、どこにもない独特のスープになることは事実だ。当分続けてみようと思うが、ただし、すき焼き風にたっぷり砂糖を使う煮物の煮汁は使いにくい。煮物にあまり砂糖を使わない私だから出来るのかもしれない。

焼きそば

       

 これは普通の焼きそばだが、肉類は前日の残り、トリ胸肉のそぎ切りソティ。胸肉はもも肉の半分ぐらいで安いが、加熱するとパサパサになりやすい。
 そこで、薄くそぎ切りにし、塩コショウや好みの香辛料をまぶしたものにメリケン粉をまぶし、低温でじっくりムニエル風に仕上げるとそんなにパサパサ感がなく、もも肉よりカロリー減の鳥料理になる。

アゲを使った麺料理三題
      
      
       
      

 それぞれ前日の残り物をぶち込んだのみ。
 一番上は、トリ笹身の一口フライを入れた蕎麦。
 真ん中は大根のおでん風煮物を使ったうどん。
 下は、やはりうどんだが、青菜はレタスの外皮。青い外皮をひん剥いて捨てて買う人が多いが、私は外皮が美しいままたくさんついているものを買う。中の色の薄い部分はサラダ風に使うが、外皮の青い部分は麺類の野菜などとして使う。
 レタスのしゃぶしゃぶがあるように、熱を入れても美味しい。

五目ご飯
      

 やはり、時々食べたくなるのだ。

山かけとろろご飯

      

 長芋を使っているので、「梅若菜まりこの宿のとろろ汁」(芭蕉)の風情はないが、ネギ、オオバ、すりごま、切り海苔などの薬味を使ってみた。

ある日の夕餉

      

 左から、チクワとオオバ、カイワレのワサビ醤油和え、白菜と豆腐・豚コマの炊合せ、ラディッシュ、摘果キュウリ、ハルサメ、サニーレタスのサラダ。

 こうやって振り返ってみると、あんまりいいもの食ってないなぁ。
 まあ、貧しい中での工夫の跡を観ていただければと・・・・。
 あ、それと、私にとって調理はボケ防止。え? その努力にもかかわらず、もうじゅうぶんボケてるって・・・・。だよねぇ。グスン。
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今季初おでんなど 日曜日のメインディッシュ

2022-12-12 00:13:27 | グルメ
 昨日から仕込んでいたおでんがなんとかできた。
 大阪のおでん専門店にいた板場から教わって覚えていること。

      
 
 1)大根はゆっくり湯がいてアクをとること
 2)はんぺんなど油ものは、湯通しをして油を流すこと
 3)おでん鍋に移してからは決して沸騰をさせないで低温でじっくり味を染ませること
 4)結果として、出汁を濁らせないこと
 5)余ったものを翌日に持ち越すには、具を取り出し、出汁とは別途に保管し、翌日また合わせること

 だいたいそれに従って作ってる。

      

 もう一品は赤カブの酢漬け。
 この前は漬物にしたが、今度は酢。
 これは六年前他界した連れ合いの好物で、浸かりきらないうちから箸をつけていた。
 もちろんそれも美味しい。
 これは、昨日漬けたものだが、もう二,三日したら、もっと全体が真っ赤になる。

      

 今日はこれらをメインにして、あとは鮭缶があるので、それを生野菜とアレンジしたサラダ風のものと、香の物が二,三あるのでそれで夕餉とするつもり。
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六文銭の飼育日記 最近の餌についての報告

2022-11-20 10:48:56 | グルメ

焼き飯とわかめのすまし汁
 

  

山かけそば
 長芋をたっぷりめ、薬味はネギ、大葉、切り海苔。長芋にはアクセントとしてワサビを練り込んだ。

  

残り物の簡素な夕餉
 摘果キュウリの梅と紫蘇和え ハモ入りチクワの大葉和え 豆腐とレタスの外側と生ワカメのあっさり煮 真ん中は酒盗の瓶詰め(残り少ないので、瓶から直接に) 手前は謎の液体


  

エビ唐ラーメン
 前日の芝海老の唐揚げが余っていたので、それをメインのラーメンに。あとはモヤシと生ワカメ。海老の殻の硬さが気になるかもと思い、スープとともにすこし煮込んだら、柔らかくなって問題なし。余録として、スープに海老の出汁が出て満足満足。


  



カレーピラフと味噌汁
 見たまんま。

  
  

ちょっと贅沢
 タラ白子のポン酢和え 大根葉おひたし 焙り小イワシ メインは「スギ」という魚のカマ塩焼き その左は赤カブ抜き菜の漬物(自家製)

 
  


 
スギという魚、以下を参照されたいが、九州南部から沖縄で多く、台湾では養殖魚のメインらしい。ブリやサワラよりやや硬い白身で、カマの部分はやはり油がのって美味しかった
https://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%B9%E3%82%AE 

かつて「炉端酒房 六文銭」の創作料理として幅を効かせた「納豆焼き」の再現
 納豆(今の三段重ねだとその二段分ぐらいか)に全卵に醤油少々を入れよく撹拌し、中火、ないし弱火のフライパンでじっくり焼き上げる。 
 かえせるほどになり、両面に薄い焼き目がついたら、皿にとり、お玉一杯分ぐらいのすりおろした長芋を均して乗せ、さらにネギの小口切りや切り海苔などの薬味をのせて食べる。 大葉やミョウガなどもOK。味が薄ければ醤油などを補足。ちょっとした風邪はこれで治る。


  

店ではこれを陶板で焼いて、熱いまま出すことができた。

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