出がけNHK総合をつけたら、もう高校野球のシーズンなんですね。そう言えば、今年は北京五輪とのかね合いで、例年より日程が早めに組まれていると聞いた記憶があるようなないような。
高校野球をもうやってたことにもびっくりしましたが、常総学院の監督がまだ木内幸男さんだったことに二度びっくり。確か03年夏の大会前に勇退を発表、見事全国優勝で飾られたはず。現場復帰されたんですね。赫赫たる実績を関係者が放っとかなかったということなのかな。77歳だそうです。堂々の後期高齢者。いいのか。甲子園のベンチの中って38℃ぐらいになるらしいですよ。
お元気で、お孫さん世代の部員たち相手に指導意欲も衰えないのは結構なことですが、77歳をまだ働かせるか。後進は育っておらんのか。
んで、常総の主戦島田隼斗投手が、87年夏、常総学院初出場で準優勝(現・中日の立浪選手が主将をつとめたPL学園が優勝)時の島田直也投手のジュニアと聞いて三度めのびっくり。
あの年は夏休み返上でフル出勤していたら、強烈にお腹に来る風邪を引いてしまい、無念の寝たきりナチュラル夏休みとなって、延々寝床で夏の甲子園を見ていた日々。上位ラウンドまで勝ち上がった学校の校歌は何度も聞きましたから、歌詞まで覚えちゃった曲もあったもの。
島田直也投手も結構鮮明に覚えていますね。いまにして思えば、木内監督好みのスレンダーで敏捷な野手型体型で、お顔も小動物系で、この年の甲子園ヒーローとしてはPL立浪、帝京芝草辺りと並ぶギャル人気でした。卒業後は日本ハムに指名され入団、その後幾つかのチームを転戦されましたが、持ち前のキレあるスライダーを武器に中継ぎとしてかなり重用されたんじゃないでしょうか。もう甲子園エースのお父さんとは。ご結婚もキレよく早めに決めたんでしょうな。
今日の試合結果は残念ながら関東一高に15-3で完敗。77歳お疲れさまでした。もう少し甲子園で試合したかったかな。試合後の恒例インタビューは出がけだったので背中で音声だけ聴く格好になりましたが、木内監督「島田(隼斗選手)は野手志望だったのだが、自分にお父さん(直也さん)のイメージがあり過ぎてピッチャーにしてしまった。でもハート(根性、度胸)がピッチャーのそれになっていなかった。ハートの育て方の失敗です」みたいなことを語っておられたようです。
思うに、木内さんという人、ご本人の持ち運が強すぎて、ときに選手たちのそれを食ってしまうことがあるのではないかな。“勝負師度”の高い職種、競馬の騎手なんかにたまさかいるのです。武豊騎手など、技量とは別にご本人の持てる強運が圧倒的なため、組んだ馬のほうが残念な結末になったことも数知れない。
プロ球界で言えばイチロー選手。個人記録は着々と塗り替えているのに、チームの結果につながりません。奇しくもお二方とも、結婚時週刊誌を騒がせたほどの美人妻(武夫人は元アイドルの佐野量子さん、イチロー夫人は福島弓子元アナ)をお持ちなのにお子さんはない。
強い監督、結果を出している指揮官につくことが、即、選手にとって良い結果を呼ぶかどうかは何とも言えませんね。月河には直球“親世代”になる木内さん、周囲からは慰留されるかもしれませんが、もうご自身と、球児たちの“母親”役として伴走して下さった奥様のためだけに“運”を使ってもいい時期だと思います。
『白と黒』は第6週、26話へ。昨日「息を詰めてじわじわ頂上に向かう昇り勾配や、一気に突き落とされる下りがなく語り口が平坦」と書いたばかりですが、今日の、礼子(西原亜希さん)が良かれと思ってその場しのぎについた嘘や隠し事でどんどん隘路に追い込まれて行くくだりはなかなか見応えがありました。
しかも礼子の章吾(小林且弥さん)への嘘は、自分では“桐生家の平和を乱さないため”と思っていますが、結局は聖人(佐藤智仁さん)を守る、立てるため、聖人の意を汲むための嘘になっている。
おまけに章吾が、善人だから正直だからと言ってしまえばそれまでながら、嘘を嘘、隠し事を隠し事としてしか捉えられず、「礼子ほどのまじめ人間が、隠し事をするということは、よほどの事情があるのだろう」「打ち明けさせて善処してやることはできないか」とは考えない男なのが、ますます礼子を逃げ場のない袋小路に追い込んでいる。
聖人の関心が当初の研究機密盗み出しから、徐々に礼子に傾いていることを察したサリナ(スタイル抜群でドラマの華・桂亜沙美さん)「世界一周しよう、気にいった国に落ち着こうって前、言ってたジャン?旭川(←サリナの生まれ故郷)行かない?いーいトコだよー」の後の淋しげな表情がよかった。わはは、ご近所ですサリナちゃん。聖人が礼子に本気になってかないとドラマ動かないけど、サリナを使うだけ使って、手酷く捨てたりはしないでね。
昨日の記事で触れそびれましたが、25話ではタイトル映像が冒頭に挿入されず、キャストスタッフクレジットも“エンディング”に近い箇所に流れるなど、さりげなくタイトルでも冒険しているのもこのドラマの興味深いところです。“ルーティン”“習慣”視聴が圧倒的に多いと思われる昼帯で、あえてオープニングタイトル→クレジット→提供ベース→CM→本編…という流れを“お決まり”にしない、視聴者から毎話緊張感を失わせないという姿勢が、ドラマ本体の充実につながってくれればいいのですが。
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