SUNTORY新ジャンルの京都謹製シリーズ、かほりの贅沢を先日店頭で発見。
“かほり”という表記を見て反射的に連想するのは“シクラメン”か、“竹田”か、はたまた“鳥居”かという問題はさておき(………………)、
ネット上のニュースリリースで発売告知を見かけたのが10月でしたから、11月発売の余韻の贅沢と、記憶が混じってお試し済みみたいに思い込んでたんでしょうな。
こちらは12月7日発売。例によって限定醸造なので、ヘタしたら店頭から消えてるところでした。ぎりぎりセーフ。
新ジャンル既発一般ラベル比、熟成期間1.5倍長をうたっている同シリーズ、今回の売りはそれプラス“ネルソン・ソーヴィン種”という、ホップの中でも世界年間生産量中約0.03パーセントしか産出されていない稀少種を使用、とのこと。同社公式によると「白葡萄様の香りが特徴」だそうで、品種名を聞いただけでカベルネ・ソーヴィニヨンを連想しますよね。ワインなら“白(ブラン)好き”には看過できない企画ではありませんか。
注いでみると、泡質は普通の新ジャンルですが、液色が淡めで、いかにもブランな、ビアンカな感じ。ひと月前の“余韻の贅沢”が、ちょっとビール系としてはそれこそ「色モノ?」と思えるくらい濃色だったので、イメージとしては新鮮感がありますね。
味のほうは…うん、見た目通りの、イメージを裏切らない出来映えですよ。ビール系界の“白(ブラン)”という感じ。甘くちとか、濃厚とかの座標ではなく、“華やか”で“爽やか”。
そうですね、“ビール風味のシャンパン”、あるいは“シャンパン気分で飲むビール系”とでも言いますか。なるほど、それもそのはず、原料麦芽もフランス・シャンパーニュ地方産のそれを主に使っているそうです。
土壌が一緒だと、麦も葡萄も味が似る?というわけではたぶんなく、原材料の発泡酒・スピリッツのブレンドを、“シャンパンをイメージして”構成していったらこうなったということでしょうね。
発売をぶつけてきたシーズンがシーズンだし、女性主導の軽いノリの、マンションパーティー向きのお味です。おっさんたちオンリーで仕事の話グチグチしながら飲むのにはくっきりはっきり向かないと思います。
ビール本来の“ドライ”“ほろ苦(にが)”にこだわる人には、なんかアルコール入り炭酸ジュースみたいで物足りなく感じられるかもしれませんが、ちゃんと麦芽の味はするし、最近の新ジャンル新発ラベルにありがちな、こねくり回した人工感がないのは、個人的には気に入りました。
同社の、京都謹製“贅沢”シリーズの中では、これがいちばん好きかもしれません。“贅沢”というネーミングを、“リッチ”とか“本格”“濃い”と翻訳せず、女子のラメ入りスパンコールキラキラファッションのような“パーティー的華やかさ”と因数分解したところが、なかなか潔いと思うのです。
ただその、何だ、メインの売りであるところの、ネルソンソーヴィ何とかのホップのかほりに関しては、あまり強い印象がなかったなあ。鼻が不調だったのかしら。
そう、微妙な香りを楽しむという意味では、つまみに、あんまり味の濃いアジアンエスニックものとか、思いっきり生臭い海産干物系とかは持ってこないほうがいいかもしれませんね。
味はほぼいけるとわかったので、もう一度、今度はかほり重心で試してみたいものですが、まだ売っているかな。
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