イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

総理に愛称提案「のだだ」

2012-06-11 00:57:25 | 朝ドラマ

前の記事「続く」で〆といて、いきなり脱線転覆。

『てっぱん』OPの、“一般人多数を巻き込んで絵に出すことで、広く盛り上がってるかのような錯覚を起こさせる”手法って、先週、列島を席捲したAKB48総選挙にもあい通ずる、と言うか基本的に同根だと思います。

いや、彼女たちは“一般人”じゃなくまぁ芸能プロの息のかかったクロウトには違いないけれど、とにかくアタマカズ。圧倒的なアタマカズ。TV画面や紙面誌面の占有面積、媒体への累積露出量の総和で勝負するという行き方はまぁ、あきれるほど徹底していますな。先週だったかNHKの『MJ』でユニットごとにスカイツリー周辺食べ歩いたりしてるところを偶然見ましたが、スタジオに終結して歌い踊り出したらえらいことになるのな。人のカタマリ。ミニスカ女の子のゼリー寄せ、隙間なしぷるんぷるん状態。

しかも、総選挙はCD1枚買えば1票の投票権が与えられるという、なりふり構わぬ“数とりに行ってる”システムですから、贔屓の子をセンターにしたい“客”の熱に押し上げられて自然とオリコン上位独占する道理で、いやがうえにも媒体言及数ウナギのぼり。活字媒体のwebでも、見出しの10項目中5項目までAKBがらみ、という日もあったような。

スポーツ新聞も週刊誌もwebも彼女ら一色、TV映れば画面から溢れんばかりの顔顔顔、脚脚脚、となれば「こりゃあ世間で誰ひとり知らない者のいない、大変なブームが起こってるに違いない」と錯覚させるにはじゅうぶんです。

“質、内容はともかく数を集める”ことによるヴィジュアル迫力、情報迫力って相当にあなどれないものです。小沢一郎さんをどうこうは言えないわけです。

あと、10年以上前のモーニング娘。全盛期にも思ったのですが、女の子グループのメンバーや編成を“客”の投票で決めていくシステムというのは、宝塚歌劇団とファンの関係性ともかなり似ているような気がしますね。パッと見誰が見てもかわいい、アイドルスペックの高い子は相応の票をやはり集めるのですが、逆に、“アイドルとしては微妙”な子が、“それよりはもう少しアイドルらしい”子を上回る票をとったりする。判官贔屓と言うか、穴狙いと言うか、「人の行く裏に道あり花の山」みたいな、ここでも錯覚が生じて「ボクが投票しないと落とされちゃうかも」「ボクのチカラでメンバーにしてあげる!」と妙に熱い錯覚票を引き寄せるのですね。

ヅカファンの皆さんも、初舞台生の口上やラインダンスで、“衆目の一致する未来のトップスターさん”チェックはまず怠りないでしょうが、それとは別に「口上の順番は公演の最後のほうだったけど、ときどきとてもいい表情をしていた」生徒さんを見つけて、自分だけの贔屓にし、新人公演の配役を待ちわびて「路線に乗れるかも」とワクワクする楽しみがあるのではないでしょうか。よく知らないで書いてますが。

「あっちゃん」「ともちん」「まゆゆ」「たかみな」なんつって、やたらニックネームで言及されるのもヅカくさいですよ。あっちゃんは脱退したのか。「さしこ」とかさ。倒れるね。何か隠語っぽくというか、“わかってる者だけに通じる、わかってない人に対しちょっと優越感持てる世界”にしたい心理がはたらくんでしょうね。

昭和50年頃、長いことドリフの番組のお飾りだったキャンディーズがやっとブレイクした頃、「3人女の子がいれば、誰でもどれか1人ぐらい好みのタイプがいるから、トリオっちゅうのもいいもんだな」「だったらゴールデンハーフのほうがよかったじゃん」「でもあれよあれよって間に3人になっちゃったしな」なんて会話していたのが嘘のよう。ラン、スー、ミキとあちらもずいぶん愛称押しだった。

あれから30有余年が過ぎ、いまや女の子アイドルは、3人から1人でなく64人から選ぶ時代になったのです。この“物量でドーン”感。贅沢になったのか、薄まったのか。

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