イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

JK vs. JC ~年齢不相応キャラ合戦~

2020-07-26 22:35:18 | グッズ

 おウチ時間の累積もかれこれ四か月。棚や物入れの“プチ断捨離”が進んで、スペースが空いてくるのは良い傾向なんですが、空いたら空いたで空いたことによって重石が取れたかのように、この三週間ほどでぐでたまに続いて、サンリオはぴだんぶいのグッズやアパレルが目覚ましく増殖しつつあり、それにともなって月河に向けられる家庭内の視線が、限りなくソーシャル・ディスタンスを通り越して“イタい人ディスタンス”“白眼視ディスタンス”に近づいてまいりました。

 就中最近の推しメン=あひるのペックルと、タキシードサムの増殖率は目覚ましいものがあり、掃除機がけやフライパン仕事のあとで着替えるたびに、サムとペックルくんのTシャツを循環している気がする。

 この二人(“人”?)、メインカラーがブルー(ペックルはコバルト、サムはスカイブルー)とホワイトイエローで、目に涼しいんですよね。

 こうなるとつねづね「年恰好相応のモノを身に着けるべき」との信条で月河のキャラ趣味にはシビアな高齢家族その2の視線が、季節に逆行して厳冬の様にシビアになりまさるのも致し方がない。

 彼女の脳内ヒエラルキーでは“年齢相応のファッション”の頂点は、ウン十年の長きにわたって揺るぎなく“着物”でありまして、着物こそが年齢・TPO・身の丈(=財力)の三元連立方程式を一気に解する唯一無二の方法論なのです。

 月河も一応、着物には一つ紋、五つ紋とか、柄物より無地が格が高いとか柄物でも絵羽柄が格上で、訪問着でも付け下げ柄はくだけているから改まった席にはバツとか、染めの着物に織りの帯とか、その程度の情報は別の調査研究の過程でつかんでいますが、高齢家族その2にしてみれば「くだけた柄物でもどの程度くだけた相手と同席するかで柄選びが違うのだ」と言うくらいの微妙な皮膚感覚で移項代入して正解が出るらしい。

 洋装における昼~日没後~夜の正装、礼装、略礼装ドレス・コードと共通するスジもありながら、もっと日本的な風土とか、人的交流の積み重ねでできたものではないかと思います。そういうものに沿って、重心かけて乗って人生送ってきていない月河にとっては想像だけの世界ですが、なんとなくわからないでもない。

 “ユニクロのパンツにアベイルのトップスにNIKEのシューズにカルバンクラインのサンバイザーで、無印良品のバックパック背負ってすみッコぐらしのチャームつけて”、野球の試合でも見に行くのかと思ったら画廊喫茶でお茶、なんてわけのわからんお出かけは彼女にはあり得ないわけです。

 彼女にしてみれば、おウチ時間で作業中も、外で待ち合わせでも全身の何処かしらにペックルがいたりサムがいたりの最近の月河の服装は「女学生じゃないんだから」という所感しか出ないのもわかる。

わかるけどやめられない。着心地が、というより居心地がいいし。

 コッチは確かに女学生ではないけど、JC(=女子中年)だもんね、ソッチはJK(=女子高齢者)だろうに・・とは、元からの説明が面倒なので言わないでおく。

 ちょっと前にもここで書きましたが、嵌まっているときのキャラクター物というのは、一種の心理的マーキングみたいな効果がありまして、たとえばタオルでもポーチでも、ペンケースでもどこ製の何色の何柄のを買ってもいいんですけど、その時点でのおなじみのキャラが付いてると「あぁ自分の世界だ」という安心感があって選びやすいんですよね。モノを買うときになるべく迷いたくない、メンドくさがりっぺには都合がいいんです。

 まぁ月河の年頃のマダムともなれば、普通はそれがCャネルやGッチやPラダやⅤィトン等なんでしょうな。精神年齢が本物JCどころか、小4~小5ぐらいのところで止まっているおかげで相対的に安上がりに済んでいます。

 JK(=女子高齢者)(←しつこい):「んなのドコがいいの、もっとカッコいいのないの」

 :「この小っさい目がいいじゃない、あとこの、短くてガニな足(←ペックル)、クビレのないもわんとした体形(←サム)も」

 ・・・つい最近まで、スーパー戦隊のシャープでスマートかつ洗練され計算されたフォルムを毎年偏愛してきた反動ですかね。二次元二頭身の安定感。

 “小っさい目”“みじかい足”“クビレがない”と三発、至近距離をかすめられて、そーーーっと逃げ去って行ったのが、ウチの非高齢家族である、という事実は伏せておこう。

 とは言え“年相応原理主義者”の高齢家族その2も、月河のパソコンのフタに貼ったはぴだんぶい整列のシールや、デスク周りに増殖するクリアファイルをしょっちゅう目にしているうちに、「このいっつも耳がハネてるワンコのが可愛くない?」「このコ一人(“人”?)だけクチが無いのもかわいいし」等と、譲歩の姿勢を見せて来たので、今度のセールでポチャッコの耳付きパーカーか何か買ってきて着せてみようと思います。斯くして家庭内平均精神年齢がどんどん下がって行く。


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