イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

むにゅむにゅ中毒 ~黄身だけじゃなく愛を~

2020-04-04 22:22:36 | グッズ

 ここのところ東映スーパー戦隊シリーズから(物販限定では)引いていて、緊縮財政上、いい傾向だと自画自賛していたら、思いもよらず、戦隊以上にターゲット年齢層から隔たりの大きい、サンリオキャラクターにはまってしまいました。

 きっかけは“ぐでたま”。すでに4年前から、セブンイレブンで偶然見つけたデイトブックが楽しくて、イラストも脱力可愛いし、カレンダーページに月の満ち欠け=新月・上弦・満月・下弦・新月のサイクルも傍示されているのも「ときどき俳人」の月河には都合よくて、それから毎年、週間日割りページつきでもっと分厚いダイアリーや、卓上カレンダー複数ヴァージョンと一緒にシリーズで買いそろえるようになっていました。気がつくとデスク周り、かなり黄身色に侵されておる。ぐでたまだらけ。

 「なにもしたくない・・」「もうつかれた」「来年本気出す」とか年じゅう言いながら四季のコスプレしたり、殻をカートにしてドライブしたり結構いろいろやってるのがしゃらくさくてかわいいんですよね。メンドくさがりで、ラクしたい。自分が汗かいたりアタマ使ったりすんのはヤダ、でもおもしろいものとかカッコいいカッコすんのは好き。おいしい思いはしたい、醤油かけてほしい、みたいな料簡って、微妙に共感をそそる。

 それで2月のとある日、100円ショップDイソーで『もっちりマスコット』なるものを見つけました。

 手のひらに載って、グー握れば隠れるサイズの、シリコンゴムの白身のでれっとなった上に、同じシリコンゴムの黄身色ぐでたまの顔がまるっこくころんとのっかってるだけのフォルムで、ぐにっとしたりむぎゅっとしたりするとイイ感じで反発する。それ以外、どっかに吊るしたり貼ったりして飾るわけにもいかないし、ホントに、手で触って感触を楽しむ以外何の役にも立たない究極の“おもちゃ”

 ひと目で「これはいい。右手でデスクワークしながら左手でこの子をむにむにして脳の血行を良くしよう」「疲れたらこのタレ目おクチ半開きの脱力顔とまじまじ見つめ合って息抜きをしよう」と思ってフックボードからはずしてカゴに入れたら、同じボードでなにやらダークでブラックなフェイスの怪しい目つきのヤツが「ソイツしか買わねぇの?」と言わんばかりに睨んでおる。で、「じゃあ友達だと思ってついてくるか?」とお情けで一緒に買った、あとからよくみると“バッドばつ丸”でした。

 パンキッシュなツンツン黒髪(?)と三白眼がチャームポイント(??)のばつ丸くんは、なんかちょっと昔によく文房具などで見かけたけど最近はご無沙汰だった気がしますが、帰宅して月河なりにいろいろ調べたところ、最近サンリオで“はぴだんぶい”という、6キャラクターから成るユニットが押されていて、その“ボーカル担当”ということで、ばつ丸にも改めてスポットが当たっているらしいのでした。

 「ハッピーな男子6人(←“人”??)でV字回復」という意味を込めたというこのユニット、メンバーはタキシードサム・あひるのペックル・けろけろけろっぴ・ポチャッコ・ハンギョドンに、バッドばつ丸。サンリオキャラクターとしての誕生はサムくんの1979年を皮切りに、90年のペックル、93年のばつ丸までまちまちで、もちろんそれぞれピン展開でしたから、今回ユニットとして再展開されるのは、

 「自分にスポットライトが当たらない時期も自分らしさを大切にして、着実に人気を取り戻しつつある彼らだからこそ、自分は今のままでいいのか悩み不安を抱える人へ、ハッピーを届けることができるはず、そんな思いを込めて」(サンリオプレスリリースより)

・・・という意図があるらしいです。

 ぐでたまだったら「スポットライトあづい~ どーせ食われるだけだし~」と殻かぶってプリケツ向けて寝そうですが、なるほど。ばつ丸の顔を見て「ちょっとお久しぶり?」と思ったのはハズレではなかったのだ。

 6人(・・“人”でなければほかに何と言う?)(ペンギン2羽、アヒル1羽、カエル1匹、イヌ1匹に半魚人1・・・人)の中では、ポチャッコがいちばん“現役感”があるかもしれません。ペックルやけろっぴはそう言えば、最近ピンのグッズを見かけてなかった。ハンギョドンはほんの数年前までテレビでも見たような気がしますが、あれは忍者ハットリくんだったか。似てないか。

 6人揃うと、絵柄的に、けろっぴとばつ丸とハンギョドンが“おめめくりりん系”、サムとペックルとポチャッコが“ちいさ目系”と、なかなかバランスもとれている。

 ・・・そんなわけで、先週、サンリオショップ前で、いつもなら素通りするのに、吸い込まれるように買ってしまった、バッドばつ丸の“むにゅぐるみ”。身長ざっと12センチ(ヘアのツンツン含む)。ボールチェーン付きで吊り下げられる。

 レジに行く前に「‥行っちゃうの?」とつぶらな瞳(・・・)で見つめてきたハンギョドン、こちらは身長13センチ弱(モヒカン風のアタマ・・じゃなく背ビレ?含む)も連れて、ついでにサンリオメンバーズカードまで作ってもらってお持ち帰り。家族が高齢組も非高齢も揃って「今年の戦隊のバディはぬいぐるみで売り出すのか」と驚いてましたね。月河がこの時期おもちゃを買ってきたらスーパー戦隊、と彼奴らも思い込んでいた。

 “むにゅぐるみ”とは良くぞ名付けたもので、ベロアのテロッとしたガワの手ざわりと、むにゅむにゅした反発力が、“もちマス”とは違った快感があります。デスクワークの傍らどころか、“人をダメにするむにゅ感”。メーカーさん、この絶妙な反発力指数に到達するまでに、何度も試作を重ねたことでしょう。

 ばつ丸とハンギョドン、ソーシャルディスタンス無視して並べて、頬っぺたくっつけてむにゅむにゅさせたり、お尻でむにゅむにゅさせたりしていると自分でもあきれるくらい飽きない。ハンギョドンのお尻には尻ビレがあるので、ばつ丸がくすぐったそうなんだけどそれも微笑ましい。そばでぐでたまが「むにむにして~」と恨めしそうにクチ半開きにしていたりするので、「そうそう、そもそも黄身・・じゃなくてキミから始まったんだったね」と改めてむにむにむぎゅー。コイツの友達として買ってきたもちマスのばつ丸も並んでいるので、一緒にむにむにむぎゅー。

 ・・・・いったいなにをやっておるのか。世間では新コロナウイルスに立ち向かう医療者、保健行政者の皆さんが必死の戦いを繰り広げているのにむにゅむにゅ、むぎゅーって。

 こういうキャラクターものって、こんな風に、“触覚”からクセになって、中毒化して、芋づる式に消費してしまうように、最初っから商品設計がされているんですね。それにまた、教科書的に嵌まってしまう、月河のような客が存在する。

 ・・・そう言えば、『もっちりマスコット』シリーズに、キティシナモンポムポムプリンの人気筋にまじって、“はぴだんぶい”組のポチャッコ・けろっぴも居たなアとか、すでに“友達を連れてきてあげたい”気満々の自分がいる。

 ピンで商売になるキャラを、複数組み合わせてユニットにして興味関心、人気累乗でウハウハという、ジャニーズ商法をもホウフツとさせる、サンリオ戦略恐るべし。


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