イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

カン・ピョウ

2010-09-23 18:58:09 | 朝ドラマ

この春の地域限定発売時から期待していたSAPPOROクリーミーホワイト21日に、中心街のビジホの一郭にあるセブンイレブンで、公式リリースより一日早く見つけて、すわと入手。

自宅から遠い店で、泡モノを買って持ち帰るのは勇気と用心が要りますね。特にこのラベルは、“クリーミーな泡”を第一キャッチにうたっていますし。なるべく揺らさないように、バッグの中で倒したりしないように、おしとやかに帰宅。

冷やし直して、泡の具合がよく見える透明グラスでいってみたところ…

泡に関してはさすがです。研究の成果が窺える。きめが細かいし、ラベル名通り乳白色の色もきれい。同ジャンルのSUNTORY金麦、リニューアル前のKIRINコクの時間辺りと比べて、注いだ後の泡のもちの良さも出色です。グラスにクチをつけたときの触感がいいんですよね。炭酸ぽくプチプチしなくて、スフレの様にふっくらしている。

…ただ、お味のほうは如何ともし難いイマイチ感が。新ジャンルにありがちな酸味はさほど出しゃばらず、ほの甘みもホロ苦さもあるのですけれど、そのバランスがどうも“人工的”なんですよね。

7月に発売されたKIRIN本格〈辛口麦〉の、月河としてはいけてないなと思った要素少なめヴァージョン、といった趣きです。妙に残る後くちはないし、甘・酸・苦・辛(←ドライ、という意味の辛)の中で突出して目障り舌障りな味もないのだけれど、どうもスッキリさっぱりもしないな、みたいなね。

本格〈辛口麦〉のときも、Asahi 4VGのときも思ったのですが、ここ2シーズンほどのビール系新ジャンル市場、他社製品との差別化や、市場にカツを入れることを狙い過ぎて、味をこねくり回し過ぎではないでしょうか。「いつ飲んでも旨い、飽きがこない」という大事なヒット要素が軽視されている様に思えてならない。各社こぞって新ラベルが続々投入されて、投入直後は大手チェーンなどでお披露目価格のメリットもあるから消費者が次から次へと浮気しがち、という市場環境の新ジャンルではありますが、「何が何でも、既存のヤツと違う味に!」ってところにだけ、そんなにシャカリキになることもないのになと思います。

逆に、本格〈辛口麦〉を飲んでみて、好みだなと思った人なら、このクリーミーホワイトもきっとクチに合うはずです。よりソフト&マイルドで“秋向き”にした感じと思えば。

『ゲゲゲの女房』もいよいよ残すところ、今日(23日)を入れて3話となりました。終盤のヤマ場・水木プロ創立20周年パーティー発案のきっかけが、菅ちゃん(柄本佑さん)のまさかの漫画賞入選→独立?→「ここで働き続けていたい」一件から、「お世話になった人たち、誰ひとり欠けても、ここまで来られんかった」という流れで生まれようとは。

“月刊漫画タンク”編集長となって久々村井家を訪れた北村さん(加治将樹さん。少年ランド時代からの10数年経過と出世のカンロクを、普通ならヒゲや白髪であらわすところ、モミアゲであらわすという爆笑サプライズ)から「ボクは大賞でもいいと思った」とお褒めにあずかった審査員特別賞受賞作『夕顔畑に風が吹く』、どんな絵柄なのか一ページと言わずひとコマふたコマでも劇中、見てみたかった気もしますが、アシ入門初期はしげるさん(向井理さん)から「どーしようもなくヘタだからなあ」と身もフタもなく断言されていた菅ちゃんの成長は、「あれ(=受賞作)は渾身の一作です、描きたいことはぜんぶ叩き込んだ」「あれ以上のものはもう二度と描けません、自分がいちばんよくわかってます」と言い切ったところに端然とあらわれました。

漫画家、小説家、劇作家、詩人、作曲家などなど。クリエイター、作品作り手を目指し、足掻き、会心の作を漸く成して、めでたく日の目を見た人の大半がそうなのに、これを言えないのです。クリエイター様、作家先生と持ち上げられ、自分もその気で10年、20年世をわたっている人でも、中身は“自分の処女作のモノマネ”“処女作を作っていた頃の、自分の感性や志向のモノマネ”を、それこそぐーるぐる、ぐーるぐる続けているだけの例が圧倒的に多い。

自分と、自分の作品との距離感。作品と、作品を取り巻く世界との距離感。これを隠し看板なく冷厳に捉えられる視点を、水木プロの点々打ちスペシャリスト生活20年で菅ちゃんはつかんだのです。「水木先生の作品ばかり読んでいるうちに、先生とペンタッチが似てきてしまった」と、似ても似つかぬどヘタ原稿を持ち込んできた菅井青年の内面の成長は、受賞や独立に代え難い実を結んだ。もう今後、どんなにテクニックのある、あるいは野心旺盛なアシ志願者が入門して来ても、漫画描きとしての根性、スピリット、ウツワの大きさにおいて、菅ちゃんは上に立ち、仕事場のリーダーたり続けられるでしょう。

いっそ、藍子ちゃん(青谷優衣さん)か喜子ちゃん(荒井萌さん)と結婚して水木先生んちにムコ入りしてしまえば…と思ったら、第23週だったでしょうか、同窓会で再会した子連れの同級生と「(アシをリストラされないなら)結婚話を進められる」と喜んでいましたし、翌週には結婚指輪してましたっけ。幼い頃は藍子ちゃんも喜子ちゃんも菅ちゃんに遊んでもらって大きくなりましたが、考えてみればアシ志願の時点で「24歳」と名乗っていたスガちゃん、藍子とでも親子ぐらい年の差はあるのだなあ。もう四十路半ばにしては、スガちゃん、若いんだもの。髪なんか来たときより増えてる、ていうか膨らんでるし。

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