イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

高齢化日本の縮図

2007-02-01 17:46:43 | テレビ番組

浅田次郎原作の映画『壬生義士伝』をTVでやるらしいから録画しといて、と先週から家族に頼まれていたのでセットしておいたら、一日間違えて、1月31日放送の『水曜ミステリー 見当たり捜査班・鷹子の眼』が録れてました(爆)。1月30日と31日ならともかく、1月31日と2月1日を、普通、間違えるか。月河、時代劇は好きだけど、浅田次郎さんの作品は、小説として、お話としてちょっと苦手なんです。人に頼まれて、自分では観たいと思っていない番組を録画セットすると、よくこういうことがあり、いたずらに恨みを買うわけ。でもまぁ、遅れ間違いではなく早とちり間違いで、今朝起床後気づいてなんとかセーフ。

せっかくですから再生して見たら、いきなり主要キャストの平均年齢が「高いたかーい」。

往年の“三船敏郎2世”黒沢年雄さんは短髪の白髪が、特に上方から俯瞰のショットでなんかウサギっぽいというか、依然浅黒い肌とも相俟ってスーパーナチュラルな感じになっているし、かつての東宝映画のプリンセス酒井和歌子さんも、頬のコケかた、つぶらな眼周りのヒダヒダがちょっと痛々しくなってきた。ポーラTV小説出身、はなまる岡江久美子さんは、逆に、撮り方によってえらく下膨れになってきてるし、小走りだけでもオバ下半身が苦しそう。ドラマ内でも「指名手配犯の顔を記憶する能力は天才的だけど、捕り物は苦手」という設定エクスキューズがちゃんと入れ込まれてました。

『ゴジラ』『マタンゴ』の特撮マドンナ水野久美さんは、“脂っこい草笛光子さん”みたいな不思議な枯れ方になっている。

こうしてみると、いまや、二時間ドラマって“若い盛りの頃から見知っている人たちの加齢ぶり”見本市と化してるんですね。

凡人視聴者に「あんなにきれいだった(orかっこよかった)人でもこんなになっちゃうんだから、自分もそう悲観することないか」という角度から、間接的に、消極的に元気を与える狙いか。

月河の年代ドンピシャ組は、バブルヒロイン田中美奈子さん、『TVジョッキー』のハガキ読み係つまみ枝豆さん辺り。枝豆さんは相変わらずタオルハチマキに漁師ジャケが似合うなあ。私服刑事としてのシーンのほうが変装っぽい。大鶴義丹さんはいまだシングルアゲイン?作家活動は続けておられるのでしょうか。

新人刑事役の女の子は田畑智子さんにも遠野凪子さんにも似てるなぁと思ったらモー娘。卒業の保田圭ちゃんでした。このメンツに入るとさすがに顔が小さいこと。

おや、『美しい罠』の高杉瑞穂さんもこんなところに。明らかに“ヴィジュアル平均値引き上げ担当”。確かに端正な顔だし肥り方も許容範囲なんだけど、この人はシリアスであれコメディであれ、どこかで役としてはじける場面を与えられないと無味無臭過ぎですね。そこそこ顔が綺麗だ以外、見事に何の特徴もない。韓流ともパイを食い合う“三十路前後の美形俳優”プールから頭ひとつ、体ひとつ抜け出るためには、いっそ『トリビア』みたいな番組のサブ司会でいじられキャラになってみたりしたらどうでしょう。

それにしても、ある程度ロケーション絞った上でとは言っても、雑踏の中をぶらぶらしては行き交う人々の顔をひとりひとり見分けて手配犯発見する専任、なんていう警察捜査が本当に存在するんでしょうか。何やらファンタジックというか、税金の無駄遣いというか。

ファンタジックと言えば、岡江さんが頭の中の顔写真記憶ファイルを検索(システマティックにきちんと綴じられているのではなく、ダイヤモンドダストのように空中を散乱している)、見当てた顔とシャキーン!と一致する描写は、何やら特撮チック、オカルトホラーチックでした。作ってる人にも、「これは超能力ファンタジー」という認識があったのかも。

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