イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

マッハ江江江~

2011-01-17 19:39:23 | 夜ドラマ

9日から始まったNHK大河ドラマ『江 ~姫たちの戦国~』はどうでしょうか。年末年始のこの局、スポットに特番とあまりに宣伝が大量なので辟易気味でしたが、腐っても国営放送局のドラマ部門では、朝の連続テレビ小説と並ぶ看板コンテンツです。我らの受信料が正当に使われているかどうかを見守る意味でも、滑り出しぐらいは見とどけませんと。

どうにか15日昼の地上波再放送録画に間に合い、ぎりぎり追いつきました。日曜夜はスーパーヒーロータイムの録画編集や、昼間の『CSINY』も再生したりで、結構TVがビジーなのです。

1話『湖国の姫』では、おもに江(ごう)誕生時前後の経緯や状況が語られたので、時代劇初出演でいきなり主演・上野樹里さんのヒロイン演技を本格的に鑑賞できるのは2話以降に持ち越しですが、とりあえず豊川悦司さんの織田信長、岸谷五朗さんの羽柴藤吉郎秀吉、北大路欣也さんの徳川家康と、戦国三傑の嵌まり具合は期待を持たせます。

一応実在した人物ではありますが、もうこんだけ年月が流れると、実際見た人会った人がいるわけじゃなし、似てるか似てないかもわからん肖像が教科書に載ってる程度で、あらかたイメージの世界ですよ。信長はどういうわけかすらっと長身の二の線じゃないといけない気がするし(フィギュア織田信成選手を思い出すとかなり現実に引き戻されるとは言え)、藤吉郎秀吉は当然のことながらチビでちんちくりんのお笑い系、家康は天下統一する前から、なんとなくある程度恰幅がよく、どちらかというと丸顔のタヌキ顔でないとまずいような気がするわけです。1983年(昭和58年)の大河ドラマ『徳川家康』で、長身筋肉質で面長切れ長の滝田栄さんが家康役に起用されたときは、あまりの似てなさに軽くセンセーションが起きたほど(その分は、信長に当時27歳の無名塾気鋭・役所広司さん、秀吉に武田鉄矢さんが充てられて、イメージ整合性の帳尻は合わせた模様)。

その点、今回は過不足なくイメージを踏襲してくれていますぞ。豊川さんは正月の番宣で「演じる上でこだわりは?」「特に観てほしいところは?」などインタヴュアーのあらゆる質問に「ヒゲ。ヒゲがないと信長じゃないから」と答えまくるなど、ヒゲにことのほか命をかけている様子。北大路さんなどは第1話時制では推定30歳そこそこ、織田家臣中の若き知恵袋的役割だったと思われる家康を演じるため、少し減量されたかもしれない。ながら視聴であの美声を背中で聞くと「お父さん今度は人間?」と思ってしまいますが。キャラだけでなく、俳優さんにつくイメージも侮りがたい。

秀吉正妻・おねの大竹しのぶさんなんかは、庶民派ウザ型しっかり者女房が似合い過ぎなくらいですね。秀吉と明石家さんま師匠で話が盛り上がるのではないかと思うくらい。

お市と浅井(あざい)長政(時任三郎さん)のやりとり、出会いと別れは、保奈美さんにトレンディドラマの印象しかないせいか若干安っすいロマンスノベルっぽかった。ド政略な縁組からガチ両思いのラブラブ夫婦になるには、何かもうひと声あってもよかった気がするし、浅井家小谷城敗色濃厚な篭城中に赤子(=江)が産まれた途端、傷病兵たちも笑顔になり、敵・織田方の現場指揮官秀吉まで「産声が聞こえる、撃ち方やめ」の号令って、これもうロマンス通り越してファンタジーでしょうに。

唯我独尊、生き急ぎ型の兄信長と、「オナゴの戦さはいまこのときを生きること」と剛毅に達観する妹・市のキャスティング組み合わせ、なんとなく17年前の野島伸司ドラマ『この世の果て』を思い出させて懐かしい気もします。当時の豊川さんはもっとずっとシュッとしていたし、保奈美さんはやさぐれ役でもなお果物のようにみずみずしかった。

…いや、いまはボテッとモタッとしているとか、カスカスギスギスしているという意味じゃないですよ。本当に違いますよ。

まだポストバブルのサラリーマンだった月河も、結構月9していました。

2話はこれから録画チェックですが、スポット予告で見る限り、上野樹里さんちょっと目がシバシバし過ぎで落ち着かない印象が気になりました。好奇心旺盛な少女が、激動の戦国に波乱の生涯を送る物語だから、なおさらどこかでどーんと、ゆったりおっとり動じないところが欲しいやね。素ではかなりの天然さんという樹里さん、本領発揮は今後に期待しましょう。

とりあえず公式サイトでダウンロードフリー中の壁紙の中で、小谷城ヴァージョンのパステル黄昏がかったトーンが気に入ったので早速頂戴しました。NHKからの壁紙は『ゲゲゲの女房』以来。面白くなるといいですね。

コメント
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