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イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

マスクドフォーム

2009-06-01 21:29:59 | 健康・病気

豚フル由来の新型インフルエンザ、2009春の陣in日本は、幸か不幸か感染者数犠牲者数より、“マスク売り切れ行列”がいちばん記憶にも記録にも残りそうですね。

先週今週と家族の付き添いで近郊の公立病院・総合病院に行く機会がありましたが、いまだ感染者の報告のない当地なのに、受付や会計の事務員さん、掃除や用度、メンテナンスのスタッフが一人の例外もなく不織布マスク姿。

患者さんは73でマスク不装着組が多いように見えましたが、月河を含めて付き添い・介助のご家族やボランティアさんはほとんど装着していました。

つまり、“健康で、何にも感染してない、咳も鼻水も出ない人ほど装着している”。全国ベースでも300何十人だかの感染しか報告されていないのに、これじゃ確かに店頭からマスクが消えるわけです。

すでに感染か、発症せずとも保菌の疑いがあるかして、咳や唾でウイルス飛沫をまさに飛ばし中の人が、なるべく飛ばさない公衆道徳のためになら有用と言われるマスクですが、未感染の人が飛沫を吸い込まない防御にはほとんど無意味、というのは定説になっています。

にもかかわらず、「感染したくない健康な人」がマスクを奪い合うのは、日本人の顔が、起伏“高低差”が小さく平面的で、平面の紙や布で簡単に、ほぼ隙間なく覆って塞げるということもありますが、とにかく梅雨と台風の温帯モンスーン気候、“本質的に空気の乾燥に弱い”民族なのも起因しているのではないでしょうか。

マスク着用したときの、自分の呼気が鼻先クチ先にこもった、メガネがくもる程度の“もわもわ、ほにゃほにゃ蒸し暑”感が、何となく安全で居心地のいい感じがする

呼気の水蒸気で鼻・喉の入口を常時湿らせておくことで、ウイルス吸い込み・粘膜付着のリスクはいくらか低減できるので、マスクも満更、単なる気休めやおマジナイではないと聞いたこともありますが、それにしても「まずはうがい・手洗い、人混みを避ける」とどの媒体でもクチを酸っぱくしてリフレインしているのに、狭い商店街の薬店やドラッグストアで行列して「ドコソコの店で○枚買った」「私は○十枚」と唾飛ばして情報交換してる姿ってのは、なんだか滑稽というか、危機煽りながら危機感ないというか。

 今日はまた派手にTV録画ミスしてしまいました。本日第1話の昼帯ドラマ『夏の秘密』、この枠は、いままでアバン(OPクレジット載せ)→提供ベース→CM→本編Aパート→CM→本編Bパート→CM→次回予告と提供ベース、という構成になっていたので、アバン提供ベース後のCMと、AパートBパート間のCMが放送何分何秒に入るかは回によって都度違いますから、せめてBパートと次回予告の間のCMだけは自動的にスキップするように、1330135513561357と、2プログラムの月~金帯で長年、予約設定してきました。消耗品であるビデオテープ、寿命のあるHDD1分でも数秒でも、CMに領されるスペースを減らしたいですからね。ましてビデオは編集カットができませんから。

今作から、アバン→提供ベースの後、OPクレジット載せで本編Aパートがすぐに始まる代わり、CM2箇所になって本編はABCパートの3つに分かれ、Cパート後のCM明けに次回予告提供ベースとなります。

そこで、第一週は念のため13301358までべったり1プログラムで録画してみて、CMの入れ込み分秒が固定している箇所を確認してから編集し、プログラムの分け立ても決めようと思っていたのですが、今日、帰宅したらいきなりHDD“残量不足”

んなバカなっ!と慌てて録画済リストを呼び出すと、なんともアホなことに、“午後130午後158”とすべきところを、“~午前158”でセットしてしまったらしいのでした。つまり12時間半ぐらいのプログラムを入れ込んでいたわけ。そりゃ残量も不足するはずだわ。フジテレビ系チャンネルの午後の再放送ドラマ3本(こ、こんなに日中、夜ドラマの再放送ってしているもんなのね)と夕方のニュース、ローカルニュース、天気予報、『ネプリーグ』のアタマまで録ったところで満杯になっていました。

でもま、落ち着いて考えれば、目指す『夏の秘密』第1話が“切れた”わけじゃなく、“録ってなおかつオーバーランした”だけなのだから、1358以降は編集でカットして…と思ったら、残量不足などで“プログラム入れた通りに録画できなかった”タイトルはあらゆる編集が不能なんですね。うわー。5時間半以上ものヴォリュームを編集不能じゃ、DVDに移すこともできないではないか。

CMの分秒位置をメモして、早送って、本編見るだけ見たら、HDDから消去するほかなし。予約確認画面をよく見なかった自分が悪いので、誰も責められませんね。

とりあえず、大企業社長令嬢のヒロイン紀保に山田麻衣子さん、紀保の経営するウェディングメゾンの実務パートナー・杏子に松田沙紀さん、下町の町工場の娘・フキに小橋めぐみさんと、若い女性陣がみんなそれぞれ、お人形さんのように可愛いのが嬉しい。女優さんが綺麗、可愛いというのは、何だかんだ言ってもやっぱりドラマ鑑賞を楽しくしますねぇ。

持てる者と持たざる者、持たざる貧しき名もなき庶民が、持てるリッチなセレブ有名人士・特権階級を仰ぎ見、垣間見、接触する視点から語り起こすドラマはこの枠で非常に多いのですが、今作は、裕福に育ち幸せな結婚も約束されていたお嬢さまヒロインが、みずから望んで出自を隠し持たざる庶民の世界にアプローチするお話。うぉーーって言うほどの新機軸ではないけれど、脚本・金谷祐子さんのこの枠での過去作、『危険な関係』『美しい罠』『金色の翼』の背徳三部作はもちろん、03年の『愛しき者へ』も出発点は“持たざる主人公と持てる人(々)”の構図でした。

家屋や室内のセットは東海昼帯、毎度おなじみの空気感ですが、設定はかなり根本に近いところを今作、変えて来たな、と思います。どう転がるかまだわかりませんが、とにかく、プログラム訂正して明日から仕切り直しです。

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淡雪とけぬ間に

2009-05-11 22:28:05 | 健康・病気

先日の出がけ、朝食の後片付けをしている最中に、急に両耳付け根の下、顎関節の辺りがしくしく痛みはじめ、何これ?前科のある親不知?口内炎?と思っているうちにどんどん“しくしく”の間隔がせばまってきて、両側頭部全体に広がってきました。

偏頭痛に悩む人の話はよく聞きますが、月河、いままで自覚したことはありませんでした。誰に聞いても、たいてい頭の片側という話。

親不知にしても、両側いっぺんにってのはヘンです。鏡でクチを開けて下顎を覗いて見ても、特に腫れたり赤くなったり、化膿してそうなところは見当たりません。

どうする?出先で昼休みに病院飛び込んでみるか?にしても、歯科じゃないし何科に受診する?と考えている間にもどんどん痛みが激しくなり、目を開けているとチカチカするぐらいの勢いに。

ええいもう今日は電話して休んじゃえ、イブAか何か手持ちの頭痛薬を服んで、おさまらなければとりあえず歯科に行ってX線撮ってもらえば、原因が絞れるかも…と出勤を断念して横になったら、何と!数秒で原因がわかりました。

原因は、朝、身支度後に着けていた、久しぶりのカチューシャ

何年も着けていなかったのを、今日の服装に合うかと思って気まぐれで着けてみたのですが、ちょうど耳の上5センチぐらいのところで、スチールの芯が折れていたのに気がつかなかったんですね。折れて、全体の絞めがゆるんでいたために、耳の上の、本来押されるべきでないところに圧迫が加わって、耳の下の顎関節の辺りの神経を無用に刺戟していた模様。

もう今日は出かけない寝る!と決めてこのカチューシャを外したら、本当に数秒で、側頭部両側でしくしくしていた痛みが消え去りました。

その昔、アメリカ旅行の際、ショッピングモールでかわいいカチューシャを見つけ、3本ほどお土産に買って来たことがありますが、あちらの人は日本人より頭蓋骨の幅が細いのか、着けてみるとどうしても合わなくて“単なる記念品”になってしまったものです。アタマに着けるものって本当にデリケートですね。耳の上を圧迫したことで、耳の下の痛みをもたらすとは。

眼鏡のフレームも顔幅、鼻幅に合っていないと、レンズの度が合っていても煩わしく感じられるものですよね。頭に着けるものだけに、孫悟空が法の道を破って脱走しようとするとお師匠様の呪文で頭を緊めつけたという“金剛圏”の故事など思い出しました。

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見られたくなーーい

2009-03-20 20:46:32 | 健康・病気

何年前以来か思い出せないくらい久しぶりに、口唇ヘルペスが上クチビル左側“七合目”辺りに出現。

早起き明けの午前中の待ち時間、こっそり大あくび連発したら鼻水が出てきて、鼻をかもうとしてティッシュが触れたときピリピリ感に気づき、数分間でみるみる針の先ほどの水疱がむらむらと群生。なんだか久しぶりなので懐かしいくらいの感覚です。

帯状疱疹同様、神経細胞に居住権獲得済みウイルスが免疫力低下のたびに表に出てきて暴れ出すのが原因という、命にかかわる病気ではないけれど、一生ちょこちょこ付き合っていかなければならないと思うとかなりメンドくさブルー入る口唇ヘルペス。思い当たるほどの風邪や発熱の自覚症状はないものの、ここのところ就寝アフター2600、起床ビフォー630、間で飲酒、という日の頻度が高まっていた自覚はあるのです。うーむ。

高齢家族が何十年来の口唇ヘルペス持ちで、確かかかりつけの内科受診時にお薬をもらったことがあります。内科の先生が、治りかけのヘルペスのかさぶたが裂けて微出血しているのを見かねて「今度出たら、そこまでひどくなる前に塗ると良いですよ」と、専門外なのに皮膚科で出す口唇ヘルペス用のアラセナA軟膏を処方してくれたんですね。

あの時のアレ、もし残ってたらと思い本人に訊いてみると、高齢者の必殺「忘れた」。

ぜんぶ使い切っちゃった?あの時はすでに治りかけだったし、その後そんなに頻々とヘルペス発症していたはずはないし、調剤薬局のお薬手帳によれば5gの処方で、ホテル備えつけのハミガキぐらいのチューブだったはず、半分くらいでも残ってない?と追及しても、無敵の「忘れた」。

……まぁ、残ってたとしても、処方されてから1年半近く経ってるし、「忘れた」状態では保存状態も期待できないので、こっちもさっくり忘れてあきらめることにしました。そもそも、家族といえども、外用薬といえども、或る人に処方された薬を本人以外が用いるのは、よいこのみなさんはまねをしてはいけません。

そんなところへ、非高齢家族が「こんなんあるけどどう?」と持ってきたのが、口内炎用軟膏アフタゾロン。ヤッコさんは昔から歯周病持ちで、現在の月河より若い(たぶん)年齢で部分入れ歯ユーザーになったため、口腔内が無駄にデリケートで、高齢家族の口唇ヘルペスを上回る頻度で口内炎を発症するからと、知り合いの歯医者さんからかなり多めにアフタゾロンをもらっているのです。

しかし、アフタゾロンといえば合成副腎皮質ホルモン(コーチゾン)剤で、口内炎を筆頭に腫れ物、おできなど化膿性の炎症には適しているけれど、ヘルペスはウイルス性の病気ですから、抗菌抗ウイルス成分の薬じゃないと効かないのでは?と半信半疑で塗ってみたら、これがどっこい意外に効いたのだから世の中わからない。ひと晩で群生水疱のブチブチが乾いて、褐色に固まってきました。

それでも今後のこともあるので、翌日いつも酒類の安売りに行くドラッグストアで「口唇ヘルペスの塗り薬」と指名してグラクソ・スミスクライン社製の“アクチビア軟膏”を購入、こちらも試してみましたが、塗った瞬間にヒリヒリ灼熱感があって、それでも我慢して23度塗ったものの、せっかくやっと乾きかけていた群生水疱の“土台”が持ち上がって台地状になり、群雄割拠をまとめた天下統一的なウズラ豆大の水疱になりかかって慌てました。口唇ヘルペス再発治療薬と銘打って売っている薬だけれど、月河の、この段階の口唇ヘルペスには歴然と合わない模様。

もう少し初期、アフタゾロンでブチブチが乾く前の、「鼻かんだティッシュが触れてピリピリ」の前駆段階で塗っていれば著効だったのかもしれません、アクチビア。

結局アフタゾロンに戻し、この薬の場合塗ってから数時間で乾いてポロポロ剥離してくるので、塗った上から化粧用コットンを1センチ四方に切ったものを貼り乾燥に備えて就寝。これでまた順調に治癒街道に。

出てしまってからの薬より何より、もう決して有り余るほど身体中に満ち満ちているとは言えない中年の免疫力を、自分で低下させるような生活習慣はやめましょう、という結論でした。

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針の穴の青空に糸を通す

2009-01-15 21:39:52 | 健康・病気

高齢家族その2は温泉好きですが、寒冷地の冬場の泊まりがけ遠出は身支度が大仰になりがち。往復の途上、特に帰路風邪を引くリスクも高いので、月河の職場の近くにあるスーパー銭湯に誘ってみました。

好評でしたがこっちが若干のぼせ気味。

先日、札幌市の大型リゾート浴場で5歳の男児が、母親の目を離した隙に溺死する事故もありましたし、やんちゃ盛りのお子さんを連れて、世話焼き監督しつつ浴場に入ってるお母さんの気の休まらなさがしのばれましたな。

おまけに、プール&浴場用の耳栓を、片方、何かの拍子に奥に押し込み過ぎて耳管にダメージ与えたようで、一夜明けても頭が周期的に痛む。

それとも、浴後帰宅してくぁ~~飲んだビールが多めだったかな。いやそんなことはないだろう、うん。

つね日頃、喉と鼻が良くないのは自覚しているので、マスクや加湿機など気をつかっているほうですが、耳はあまり大事にしてなかった。

昨年も、入浴後、綿棒でスリスリし過ぎて流血したり(オロナインH軟膏で自力治癒)。もう何年も前になりますが、出張先で片耳に異常をきたし、携帯の着信音もこもって聞こえにくくなってしまい、突発性難聴か!脳梗塞の前駆症状か!と慌てて保険証なしで現地の耳鼻科に飛び込んだら耳垢塞栓だった、なんてこともあったっけ。あの時も、前の晩シャワー後綿棒でスリンコスリンコして、耳鼻科の先生曰く「(耳垢のカッタマリを)奥に押し込んでしまった」のが原因。

いつ時代のどこの国か忘れたけど、古代は横向きに寝かせて寝台に縛りつけて、耳の穴に天井から水滴を垂らす拷問もあったそうですよ。脳に直結してますしね。あなどってはいけないですね。

さて、もう、タイトル変更して『片棒』にしたら、なんて提案も一部に出ている(いないか)『相棒 Season714日放送“越境捜査”を録画視聴。

やはり賛否両論あるでしょうが、よかったですよ。筋立てと語り口のスマートさ、目が離せない牽引力なら今Season一番かも。

角田課長(山西惇さん)率いる組織犯罪対策5課が、“ヒマな”右京さん(水谷豊さん)を応援に借り出しての簡単なガサ入れだったはずが容疑者確保に失敗して拳銃所持男に逃亡され、民間人を人質に住宅立てこもり事件に発展、一方、都県境を挟んだ近隣では不動産会社社長の小学生の娘誘拐、5億円の身代金要求電話…と、2つの無関係な事件が、どこで絡むんだろう?と思わせて、接点は持つものの最後まで同根ではなく、ひょっとして金に困った父親の自作自演?とも思わせて、でもやっぱり本当に心配している様子だし…など、所謂“ミスリード”の織り込み方がさりげなくうまい。

娘を縛り上げた一室でヴォイスチェンジャー使って指示電話する実行犯がいかにも愛人タイプな濃い化粧の女性なのも、身代金受け渡し現場で父親(ノコギリ蛮機の声五代高之さん)が犯人からの携帯への電話を報告すると、県警早川(益岡徹さん)が「男の声?」とことさら反応するのも、ぜんぶミスリード。

TBS系の水谷さん主演人気シリーズ『探偵 左文字進』で一時期名コンビだった益岡さんが、誘拐事件担当の県警役で出演することを、元日SP後などの次回予告で繰り返し見せておいたのもナイスミスリードになったのではないでしょうか。亀山くん(寺脇康文さん)が特命を去ったあと、「誰が次の“相棒”役になるのだろう」とこのシリーズのファンは皆いま興味津々ですし、益岡さんのお顔を見て「あるいは次は?」「でも寺脇さんより先輩感があるし」「アクも強めだし」といろいろ考えた人も多かったりして(月河は考えました)。

……この先、ネタばれになるので詳しく書きませんが、ひとつの事件解決してホッとしてから、角田5課と別れて単独行動になった右京さんの思考と行動に逐一意味があり、それはそれぞれこんな意味でしたと、スパーッスパーッと幕をめくっていくような絵解きもかなりスマート。ふたつめの事件も、よっしゃこれで万事めでたしめでたし、撤収、となったところからの怒涛の逆転は、Season7限定でなくシリーズ屈指と言っても褒め過ぎではないと思います。

犯人の動機や、そこへ至る情状、境遇などに描写を割くことの多いシリーズですが、今回は犯人のこだわり、自負以外には、共犯たちをどこからどう集め組織したかなども含め申し開きの余地をほとんど与えず、しかも右京さん静かに一刀両断全否定。これもさわやか。

単独行動ながら右京さんがしっかり“お隣さん”と言うか“母屋”の角田5課と、コーヒーつながりだけではなく信頼して連携しているということ、いつどこでも鑑識米沢さん(六角精児さん)の絶妙サポートもあるということがしっかりストーリーに組み入れられていた。冒頭のガサ入れ失敗で県警の応援仰ぐのに肩身狭そうだった角田課長も、右京さんのナイスパスで見事埋め合わせのお手柄だったでしょう。「僕は(5課の車に同乗せず)電車で帰りますので」なんて言われたら、いくら相手が警部殿でもなんだコイツってカチンきそうなものなのに、右京さんの良き変人性を百も承知な課長だから「あっそなの?ありがとね」と受け入れてくれる。ここらが相棒ワールドのクォリティですな。

リアル世界では不祥事が目立った神奈川県警にも、右京さんから台詞で「優秀」の御墨付きとはなかなか高度に皮肉。

事件は解決したけれど、経済問題その他で難問山積のこの一家この先どうなるんだろう…という含みを持たせて、親子3人の家族写真のアップで終わるラストカットも、『相棒』らしい皮肉感に満ちていました。

54分を短く感じさせる(劇中時間は早朝650から正午過ぎまでの数時間)語り口の密度でしたが、「やっぱり亀ちゃんがいないとね」と不自然感があったのは、家政婦さんから社長一家の財政事情や社内派閥事情を問わず語りに聴取する台所の場面でしたかね。裏口覗きキャーッで驚かせちゃった右京さんに、警視庁警部と名乗って丁寧に詫びたからといって、ご年配の家政婦さんがあんなに気を許すとは思えない。やはりああいうときは、庶民派の亀山くんがお茶片付けの手伝いでもしながら「そうですか、10年以上もねぇ、じゃあアリサちゃん自分の子みたいなもんでしょう」「あらまぁ刑事さん、アタシじゃ孫ですよぉ」なんて調子で聞き出すほうが信憑性があったか。

 大小コンビの小・大木(志水正義さん)に発砲して(これも予告でドッキリ。左胸に被弾したにもかかわらず防弾着で無傷)逃走した銃器犯が、オマエ戦隊レッドか!ぐらいの、逃亡してなくても目立ってしょうがないだろう真っ赤っ赤の、背中に白抜きロゴ入りジャージ上下で、立てこもった民家に電話かかってくると声が裏返っちゃうのが貴重な笑いどころ。発砲しちゃった行きがかり上、逃げてはみたけど、ビビリもいいとこ。

 県警が繰り出してくれた機動隊が犯人を包囲した後ろで、人質にされた体格のいい女性が、「早く!ホラ!何やってんの!」と自分で上着脱いでハッパかけてるのもね。

 角田5課の面々を先に帰庁させた後、ローラー中は留守だったはずの社長邸を携帯で撮影する右京さん「細かいことが気になってしまう」と、独り言なのが妙にしんみりしました。シリーズの前のほうでも右京さんの誰にともなし独り言、無いではなかったけど、いまはそれこそ「咳をしてもひとり」だもんなぁ。

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いっすのこと

2008-12-17 22:29:23 | 健康・病気

高齢家族の付き添いその他いろいろな用で、いろいろな病院のいろいろな診療科に行くわけですが、どこの外来も、ほとんど押すな押すなに近い混み具合です。

特に、最近全国的に問題になっている産科・小児科医師不足だけでなく、当地は地方のつねで、眼科や耳鼻科の個人開業クリニックも最近は医師の高齢化に伴い続々閉院しており、どうしても総合病院の眼科・耳鼻科に広範囲の地域から患者が集中しがち。

先日、当地でもスタッフが揃っていると高評価の拠点病院の眼科に行ったら、待合室のベンチがびっしり満席。無名芸人やミュージシャンだったら羨ましがるんじゃないかってぐらいの賑わいなわけです。

この病院の眼科、よほど人気なのか何ヶ月か前に行ったときもこんな感じでした。さすがに後から来た患者さんを立たせておくわけにもいかないので事務室からパイプ椅子持ってきて空きスペースに並べてそちらに誘導してたようですが、急遽用意しました感ありありなことに、椅子の色や幅や高さが見事に三々五々まちまちで貧乏くさいのなんの。

 ふと思ったんですが、どうせ備え付けのベンチじゃ席数足りないのわかってるんだから、いっそ、ぜんぶ撤去してぶち抜きの空間にして、「マイ椅子ご持参の患者さんは診療費自己負担半額」ってことにしたらどうかな。

たいていの人は軽いパイプ椅子か釣り用の折り畳みスツール的なのを持って来るでしょうけど、待ち時間が半端なく長いですからねー。眼科の患者さんは高齢者も多いですから、若いご家族や親戚の若者くん動員して、お気に入りの安楽椅子かなんか持ち込むお婆ちゃん、お爺ちゃんもいそう。

中にはデヴィ夫人のお屋敷にあるようなクソ豪華なディヴァンみたいの運び入れさせて得々としてる厚化粧ババアもいたりして。

もちろん「いまは年金生活だが、ちょっと前は押しも押されぬ重役だったワシは、椅子はやっぱりコレでなきゃ」と肘掛つきビロード張りの回転椅子持って来てふんぞり返るジジイもいる。

ついでに「“閣下”と呼ばなきゃ返事せんぞ」なんて(それは『相棒』)。

元気なお爺ちゃんの3人組が、3人で2脚しか椅子持って来ないで、1人座れなくない?どうすんのか?と思ったら「どうせ退屈だから」って椅子取りゲーム始めたり。「疲れた。そちらさんのロッキングチェア貸して」「ヤだ」って今度は2人に1脚のゲームになったり。

当然「あたしゃ年寄りだから椅子よりこっちが」と座布団持って来る人もいる。「あたしも」「オイラも」って6人ぐらい集まったところで、7人めが台車に100枚ぐらい積んで来て「座布団と言えばコレでしょう」と大喜利始める。

でもって、桂歌丸師匠役と三遊亭楽太郎師匠役を誰にするかで揉める。「アンタは目つきが悪いから小遊三だ」「そこのアンタ、ちょっと山田君役やって」「ワタシは看護師です!」なんてね。

…ま、当節、総合病院の待ち時間の長いのは、いまさらこと改めて嘆きませんから、せめて待ちスペースの椅子ぐらいは座り心地も見てくれも良いのをたっぷり用意してくれればな、という、それだけの話なのですがね。

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