から揚げが好きだ。

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大河ドラマ「真田丸」が終了した件。

2016-12-20 22:00:00 | 日記


「龍馬伝」以来、NHKの大河ドラマを最初から最後まで見た。一昨日、最終回を迎えたため感想を残す。

最終回の内容自体はさほど感動するものはなかった。意外とあっさりエンディングを迎えた感じだ。結末がわかっている故、真田幸村の最期はもう少しドラマチックに描いてくれても良かった。それよりも、エンディングに流れたこれまでのダイジェストが感慨深く、じーんと来てしまった。

歴史に全く詳しくない自分は、本作で描かれる歴史の変遷は発見の連続だった。戦国時代の終焉、歴史の転換点となった「大坂冬の陣」で、豊臣軍と徳川軍の命運を分けたのが、あんな些細なミス(?)だったとは。。。歴史ってそうした紙一重の瞬間によって変化を続けてきたと実感した。真田幸村がここまで徳川家を脅かしたというのは多少の脚色があるように思えたので、自分は徳川家康という戦国時代の覇者が生み出された経緯のほうに歴史の重みを感じた。ドラマでもナレーションされていたように、最後の戦国武将であった徳川家康の「流れを読む嗅覚」という言葉に強い説得力があった。自分と同じくこのドラマを見ている会社の同僚曰く、「家康が気持ち悪い」ということだったが、演じる内野聖陽の独特の言い回しが、その人柄をよく表しているようで自分はハマっていた。松村邦洋あたりでモノマネしてくれないかな。

史実を描くことだけが、大河ドラマの狙いではなく、史実をベースに娯楽作品に仕上げることが当然の狙いだ。その点で、主人公の真田幸村のキャラクターを実に魅力的に出来ていた。頭がキレ、勇敢で儀に厚い。そして現代人に近い思考を持っている。数々の苦難を突破し、巨人である徳川家を追いこむ様は痛快そのものだった。幸村が豊臣軍の指揮者として大阪城に入ってからは、多くのジレンマが彼の行く手を阻み、観ているこっちはストレスが募っていく。ヒーローとして勝利を描き切ってほしいという願望も、歴史の事実を超えることはできない。仕方ないけど、やはり無念さが残る。幸村が残念というよりも彼の足を引っ張った豊臣側の無能さが際立った。

個人的には、このドラマの終盤よりも、豊臣秀吉が全盛だった頃のエピソードが一番面白かった。豊臣秀吉というカリスマが物語の中心にいて、人たらしでありながら、ときに恐怖すら感じる凶行がドラマにスリルをもたらした。当時は盟友であった徳川家康とのコンビネーションも可笑しかった。彼の家臣であった石田光成も魅力的で、その豊臣家のなかで、しっかり存在感を示していた幸村が面白かった。自分は完全に「秀吉ロス」であった。秀吉演じた小日向文世の妙演も大きい。ボケ老人となった秀吉が、幸村との出会いを思い出した「黄昏」の回が印象深かった。

毎週が待ち遠しくなるほど、面白い連続ドラマだった。映画「清州会議」もそうだったが、歴史マニアである三谷幸喜が描く歴史モノはハズレなしのようだ。「新撰組」も見ておけば良かったかな。

製作陣、キャストの皆さま、1年間、お疲れ様でした。。。。
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