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レジェンド 狂気の美学 【感想】

2016-12-22 09:00:00 | 映画


新作DVDレンタルにて。トム・ハーディ萌えの1本。
1960年代のロンドンで台頭した双子のギャング、クレイ兄弟を描く。エンディングで実在の人物を描いていたことを知り驚く。「実話モノ」という冠がなくても十分に面白いクライムサスペンス。
理性的でカリスマな兄「レジ―」と、変質的でクレージーな弟「ロン」。あまりにも個性が異なる双子の兄弟は、血縁という絶対的な絆で結ばれている。レジーの成功を、ロンの狂気がブチ壊すという構図が続き、致命的なダメージを負わせながらもロンを捨てきれない兄弟の繋がりが存在する。常人には理解し得ないレジ―の寛容さは、語られぬ兄弟がともに歩んだきた人生を透けさせる。あるいは、ギャングを生業とする2人は補完関係にあったともとれる。レジーも根っからの悪党と捉えるのが自然だろう。見事に再現された1960年代のロンドンの裏社会の熱気を背景に、クレイ兄弟の悪行がスリリングに疾走する。
何といっても、クレイ兄弟を1人2人で演じたトム・ハーディのパワフルなパフォーマンスが最大の見どころだ。イケメンでスマートな「レジー」と、ゴリラ顔でゲイの匂いを漂わす「ロン」、一見似ているようで、実は似ていない外見である。外見、個性ともに異質な双子を、強い説得力をもって演じきるトム・ハーディの巧さに唸る。彼と比べてレジーの恋人役を演じたエミリー・ブラウニングのロリータな外見はアンバランスだったかも。クレイ兄弟の兄弟喧嘩シーンは笑いもたっぷりな名シーン。後世、トム・ハーディのキャリアを振り返るうえで必須科目になりそうな映画だった。
【65点】
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