から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

ジャスティス・リーグ: ザック・スナイダーカット【感想】

2021-06-10 23:38:52 | 映画


2週連続でザック・スナイダーの新作を拝める幸福。
本作をもって、スナイダー、完全復活といってよいのではないか。心待ちにしていました。。。いやー面白かった。

やむ無き不幸により、自らが育てたシリーズを途中で投げ出した本作を、自らの手で引き戻し、本当の意味で完成させた。時間は何と4時間。。。。あっという間というワケではなかったが、「ジャスティスリーグ」を描くうえでこの時間は必要であり、スナイダーの情熱を強く感じた。見終わったあとの充実感、気持ち良し。

ジョス・ウェドン版の前作「ジャスティスリーグ」は2回見ていたが、まるで異なる新作を見ているようだった。おそらく意図的だろう。ワイドではなく正方形の比率、暗く冷淡な色調。本作のヒールである、ステッペンウルフ登場の背景にある勢力の実像と歴史を壮大なスケールで振り返る。冒頭からテンションマックス。ステッペンウルフは”パシリ”であり、前作には登場しなかった親玉が正体を現す。アベンジャーズでいう「サノス」だろう。DCもマーベルに劣らない世界観があったのだと知る。そして、DCファンはそれを観たかったのだろう。

前作との大きな違いは、主要メンバーたちの人物描写に多くの時間を割いていることだ。特に「サイボーグ」。前作からいきなり登場し、全身ロボットという特異体質にも関わらず、説明が不十分であったが、父親との親子関係を軸に、彼がその姿へと変貌した経緯を丹念に描いていく。そして、本作の鍵となる「マザーボックス」との因縁が明らかになる。前作までは、よくわからなかったが「まーそういうことなんだ」で済ませていた出来事の答えが悉く見えてくる。「悪夢」にまつわるシーンには驚かされた。

本来描かれるべき、原作のエッセンスをしっかり映像化すること、そして、何といってもスナイダーカットによるアクションの楽しさが満載である。とにかく「画」のカッコよさを重視、ゴリゴリのCGもその表現のために駆使する。前作では不十分と思えた、スーパーマンとステッペンウルフのバトル、「チートキャラ」なんて揶揄する話も聞くが、強い奴は強い奴として描いてくれればよい。中二的というか、「少年ジャンプ」的というか、強いものに憧れる男子のツボをスナイダーは本当によく心得ている。けれん味たっぷりのスナイダースローも多用され、見たかったスナイダーの映画を大いに満喫する。

本作がリアルタイムで公開されていたら、DCユニバースの流れも変わっていたと思う。ただ、その前にワーナースタジオ側が許さないか。。。
映画は監督のものであり、ファンのためのものである。どこかで聞いたことのある言葉の意味を噛みしめた。

【80点】
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アーミー・オブ・ザ・デッド ... | トップ | Mr.ノーバディ 【感想】 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事